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札幌記念

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展望ローエングリンの出走で、今週は差しが決まる

<**レース展望/2004年 札幌記念**>

 クイーンSは直前に強い雨が降って、良馬場発表だったけれどもそうとうパワーのいる馬場になっていたと思う。分かりやすく言うと、馬場のクッションはたぶん「低反発まくら」のようなイメージ。切れ味勝負をしたい軽いタイプには厳しい条件で、パンパンの良馬場が好きなオースミコスモやウイングレット、チアズメッセージなどにはかなり苦しいコンディションになってしまった。

 これでクイーンSは5年連続して<4角先頭>の馬が勝利となった。来年まで覚えておかなくちゃね(笑)。
 勝ったオースミハルカは、去年よりもよほどパワーアップしたレースぶり。斤量も55キロに増えて厳しくなっていたし、タフな馬場で、1000の通過が去年より1秒4も速い<60秒0>だった。展開に恵まれての勝利ではなくて、しっかり力をつけてきた、という評価でいい。秋の牝馬路線で、昨年以上の活躍を見込めるレースだったと思う。



 さてそれで1800のクイーンSが<4角先頭有利>なレースだったのとは打って変わって、今週の札幌記念は、差し馬天国になるんじゃないだろうかという気がする。それはほかでもない、ローエングリンが出てきそうだからだ。

 札幌記念が別定のG2になってからの7年で、1000の通過の平均は、60秒1。一番速かったときでも59秒5(2002年)、一番遅いのが61秒0(2000年)で、見事に平均ペースのレースばかりだ。 しかし今年はローエングリンの参戦で、今までとはまったく違うラップのレースになりそうなのだ。なにしろこの馬、昨秋の天皇賞で後藤が信じられない大暴走を演じてから、すっかり抑えの利かない馬になってしまった。

◇ローエングリンの出走したレースのラップ◇
年度
レース名
距離
1000
2ハロン目
2004
宝塚記念
芝2200(良)
58秒5
10秒7
2004
安田記念
芝1600(稍重)
57秒5
10秒4
2004
マイラーズC
芝1600(良)
58秒4
11秒1
2004
中山記念
芝1800(良)
57秒6
11秒5
2003
天皇賞・秋
芝2000(良)
56秒9
10秒9

 すべてのレースで逃げてるわけではないけれども、ここから読み取れる情報は、<とにかくマイルだろうが中距離だろうが、ローエングリン自身は1000をだいたい58秒台の半ばより速いラップで行ってしまう>ということだ。
 今週の札幌記念、横山典が乗るのなら、馬のリズムを重視するタイプだし、無理に抑え込んだり溜めたりはしないはず。たぶん宝塚記念と同じぐらいか、それよりやや遅めの58秒台半ばから後半というラップになるんじゃないだろうか。これなら、一頭大逃げだ。 しかし直線が短いから逃げ切れるかというと決してそんなことはなくて、ローエンは最後1ハロンのラップが、12秒台後半にガタッと落ちてしまうからかなり微妙だ。札幌の馬場だと、下手をすると13秒台まで落ちてしまうかもしれない。これは、差し馬が十分に台頭可能な流れだと思う。



 小回り競馬場の2000mは、引込み線からスタートして、最初のコーナーまでにかなり長い直線を走る設計となっている。だから多くの場合、<出て2ハロン目>に、レースの最速ラップが記録されることになる。札幌記念も例外ではなくて、ハンデ戦だった時代も含めて過去10年、全て<出て2ハロン目が最速>というラップの構成だ。
 この<出て2ハロン目>が速いと差し馬が台頭するし、逆にここがある程度落ち着けば、先行馬が残りやすいレース展開となる・・・というのが、芝2000のレースの、おおまかな目安。ローエンがもしここを11秒台でソロッと行ければ、向正面である程度速いラップを刻んでも、まだ残り目が出てくるかもしれない。そしてここが10秒台の半ばから後半だと、ローエンはゴール前、かなり激しく止まることになる。
 おそらく、11秒台でゆっくり出るのは無理じゃないだろうかと思うのだ。札幌記念は、過去ほとんどの年で、2ハロン目には10秒台のラップが記録されているレースだ。ゲート出てからの直線が長いコースでは、普通の馬が普通に先行するだけで、そういうことになりがちなのだ。

 レースの流れとしては、最初のゴール板前の通過に注目。ここでローエンがすでに2~3馬身のリードをとっているようだと、競馬場を一周してきたときには、もう脚が残っていない可能性が高い。 レースの隠れたクライマックスは、出ていきなりの2ハロン目に訪れる。ここをリズムよく、少ない負担で走れる差し馬を探そう。


wrote:2004/8/18

人気馬勝ち方を忘れてしまった馬たち

<**危険な人気馬/2004年 札幌記念**>

 予想のスタイルや馬券の買い方は人それぞれで、どれがいいとか悪いとかいう問題ではないが、かなり個性がにじみ出るものだと思う。
 例えば、枠連しかなかった時代が長かった人(例えば僕など)は、むやみやたらに買い目の点数が増えていくのを、「なんとなく恥ずかしいこと」と思う傾向がある。美学に反する、と言えば大げさだけど、しかし枠連の頃は8枠しかなかったものを組み合わせるのだから、最大でも36通り。その中で10点も買ったりしてると、本当にアホなことをしているように感じたものだった。 良し悪しの問題ではなくて、そういう人は今になって、「ボックス馬券」をうまく買えない。本命を決めて、そこから流す、というスタイルに固執しがちなのだ。だから予想の精度が上がってくると3連単とか馬単が向くと思うのだが、予想の精度はなかなか上がってこない(笑)。・・・というより、「予想の精度」なんていう考え方そのものが、はっきり言って幻想でしかないような気がする(笑)。



 こういう馬券の買い方をしてると、<勝つ馬>をハッキリと見分けるのはいつまで経ってもあまり上達しないが、しかし<勝ちそうにないんじゃないか?>という馬を探すのだけは、多少うまくなってくる。勝ちそうもない馬ばかりを本命にしていたら、いつもいつもマイナスで、あっという間に馬券を続けていけなくなっちゃうのだ(笑)

 長くコラムやメルマガを読んでくださってる方なら少し納得してくださるかもしれないが、この春、予想が調子よかった頃には、<勝ちそうもない馬>を見つけるのがうまかったのだった。皐月賞のブラックタイドとかね^^
 そして毎年恒例に不調な夏競馬(笑)、<勝ちそうもない>と思った馬がガンガン上位独占だ(笑)。 今週は、はたしてどうでしょうかね???



 今週、<勝ちそうもない>と思う人気馬は3頭いて、ローエングリン、ファインモーション、バランスオブゲーム。僕は予想の上でたいてい△を3頭にとどめるようにしてるが、今週はこの3頭が自動的に△だ。

 ローエングリンは、昨日も書いたけれども、もし58秒台で行ってしまうようだと、最後必ず失速する。気づいてみたらこの馬、昨年春のマイラーズC以来、いつの間にかもう、1年4ヶ月も勝ち星から見放されているのだった。ここ最近はいつも人気で出走して、必ず人気以下の着順でレースを終えている。今回勝つチャンスを探すとしたら、最初の1000mを60秒ぐらいの平均ペースで行けたときだけだろう。

 ファインモーションは、前走函館記念にガッカリ。1000万下を勝ったばかりの馬(ワイルドスナイパー)とわずか4分の3馬身差だった。残念だが、もう「特別な馬」ではない。追われたときの反応も鈍いし、ビュッと切れる脚が使えるわけでもない。そして今回も57キロだ。 デインヒル産駒は、不調になるとフットワークにロスが多くて「ぐにゃぐにゃ」と走る感じになるが、ちょっとそんなフォームになってきるようにも思えた。ぐにゃぐにゃのフットワークで走るデインヒル産駒は、例えば分かりやすい例で言うとスプリングシオンとかがそうだ。不調期に入ったデインヒル産駒は買いにくい。

 バランスオブゲームは<休み明けで買い>といろんなトコでいろんな人が言ってるから、今回はもしかすると一番人気だが、でもこの馬、2000mの競馬は古馬になってから金鯱賞を4着、大阪杯を4着。どっちかと言うと「もうひとつ」という成績だ。理由は、コーナー4回向きの瞬発力がないため。府中のようなコースで長くいい脚を使うのが持ち味で、コーナー4回の2000mで要求される「ビビッドなギアチェンジ」ができるタイプではないと思う。



 この3頭に共通してるのは、「いつも人気だけど、たいてい勝たない」ということだ。
 ローエングリンも、ファインモーションも、バランスオブゲームも、なんとなく「勝ち方を忘れてしまった」というような歯がゆいレースばかり続いている。

 勝つとか負けるなんてのは、あくまでも人間が勝手に作った価値観で、馬にはほとんど関係ないんじゃないか、と常々思う。だから、負ける味を覚えてしまった馬は、最後に苦しくなるほど力を振り絞らなくてもいいのを、「超気持ちイイ~!」とか思ってるような気がするんだけど(笑)。 しばらく勝ち星から遠ざかってる人気馬は、よほど条件が揃わないと本命打てないなあ。

 ちなみにこの3頭、もうひとつの隠れた共通項が、全馬<ノーザンダンサー系>の馬、ということだ。ノーザンダンサー系の先行馬は、古馬になって勝てなくなってくると、とたんに3着4着が多くなる。

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