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新30系

谷町線 新30系



アルミ車

3044
3544
編成:3044F
竣工:'76年5月/'93年8月(更新工事)
製造:近畿車輛
備考:低音電笛搭載車(3544) 廃車('13年1月)
その他画像: '10年11月15日 '12年5月19日

3545
3545
編成:3045F
竣工:'76年7月/'92年6月(更新工事)
製造:近畿車輛
備考:廃車('13年10月)
その他画像:(なし)

3046
3546
編成:3046F
竣工:'76年9月/'93年3月(更新工事)
製造:近畿車輛
備考:廃車('12年11月)
その他画像: '09年8月3日 '10年3月8日 '10年3月17日 '10年3月19日 '10年11月15日

3047
3547
編成:3047F
竣工:'76年5月/'94年1月(更新工事)
製造:東急車輛製造
備考:廃車('13年6月)
その他画像: '10年3月19日 '11年1月4日

3048
3548
編成:3048F
竣工:'76年8月/'92年12月(更新工事)
製造:東急車輛製造
備考:廃車('11年12月)
その他画像:(なし)

3049
3549F
編成:3049F
竣工:'76年5月/'94年6月(更新工事)
製造:川崎重工業
備考:廃車('13年10月)
その他画像: '11年1月4日 '12年9月19日 '12年9月19日(2) '12年12月29日 '13年1月4日 車内



セミステンレス車

3060
3560
編成:3060F
竣工:'75年11月/'93年8月(更新工事)
製造:アルナ工機
備考:3660←元3365 廃車('10年3月)
その他画像:(なし)

3061
3561
編成:3061F
竣工:'75年12月/'94年2月(更新工事)
製造:アルナ工機
備考:3661←元3366 廃車('10年6月)
その他画像:(なし)

3089
編成:3089F
竣工:'77年2月/'93年4月(更新工事)
製造:アルナ工機
備考:廃車('10年7月)
その他画像:(なし)

3592
編成:3092F
竣工:'79年8月/'95年9月(更新工事)
製造:アルナ工機
備考:3692←元3698、3792←元3394、3492←元3094 廃車('11年3月)
その他画像:(なし)

3093
3593F
編成:3093F
竣工:'79年9月/'94年9月(更新工事)
製造:アルナ工機
備考:3693←元3363、3793←元3362、3493←元3097 廃車('13年3月)
その他画像: '06年7月26日 '10年11月25日 '11年1月4日 '12年9月19日

3599
編成:3099F
竣工:'79年7月/'95年3月(更新工事)
製造:アルナ工機
備考:3699←元3398、3799←元3395、3499←元3095 廃車('12年1月)
その他画像:(なし)



概要

'67年9月、谷町線東梅田-谷町四丁目間が開業しました。谷町線では保安装置に地上信号方式のWS-ATCおよびCTC(列車集中制御装置)を他線に先駆けて採用し、これに対応した新型車両としてセミステンレス車体の7000形が開発、投入されました。これと同時期に開業した中央線向けのアルミ車8000形が、後に大量に製造された30系へ発展することとなります。

構造は全長18m、全幅2.9m、片側4扉と定められ、後の系列にも受け継がれる市営地下鉄車両の規格の原型となったほか、前面デザインについてはヘッドライトや行先表示機の位置は50系を継承しつつ、ATC機器の関係で車掌台側の窓が運転席側の半分の大きさとなる左右非対称の特徴的な姿となりました。ラインカラー制定後は非常扉が着色され、御堂筋線や中央線では視認性を高めるためアンテナやライトユニット周りにも加えられています。セミステンレス鋼、アルミ合金ともに当時はまだまだ技術面で発展途上にあったことから、それぞれの特性の比較と短期間で増備する目的で双方が車体として本格採用されました。制御装置は当時としては一般的な抵抗制御で、1C8M方式で6M2T編成を組むことを基本としています。

30系の最初のグループは延伸および万国博輸送に向けて7000・8000形からの改造編入車とともに御堂筋線に集中投入され、50系以前の既存車の置き換えが完了した'70年で製造を終了しました。続いて'73年から四つ橋線の旧型車置き換えおよび谷町線の延伸開業用に、主に車体構造を改良したグループすなわち「新30系」の製造が開始されます。'70年までのグループとの違いは側扉窓の大型化や電気笛の採用、シートのクッションモケットへの変更、貫通扉や暖房装置の設置のほか、セミステンレス車では雨樋や溶接方法、アルミ車では屋根肩部の構造の変更など多岐に渡ります。

これら新30系は編成だけでなく先頭車あるいは中間車1両単位でも増備され、御堂筋線の10系投入の代替として谷町線、四つ橋線、中央線へ転属した30系の編成短縮化に際して組み込まれました。なお60編成のうち3060だけは59編成と同時期に製造され、当初はその3両目に暫定付随車として組み込まれており、その名残を前面非常扉周りの幌受ネジ穴に見ることができました。

'80年代後半になると30系は登場から20年を超え更新時期を迎えつつありましたが、この頃になると10系や20系が冷房車なのに対し30系は非冷房車だったため、特に夏場は接客面で大きな格差を生んでいました。ところが冷房改造を検討したところ、30系は軽量化にこだわるあまり車体を大幅に補強しなければ冷房装置の分の重量増加に耐えられないことが判明し、結局更新は行わず、新20系の投入で置き換えることが決定されます。'91年に余剰中間車から廃車が開始され、'95年までに30系280両は姿を消しました。新30系については特に車齢が若いことから更新工事を行うこととなりましたが、それでもアルミ車3043、3543とセミステンレス車3594、3595、3597の計5両が余剰廃車されています。特に3043、3543は谷町線以外に投入された唯一の新30系アルミ車でしたが、中間車4両が30系だったために端数となってしまい、'84年の竣工からわずか9年で廃車解体されました。

残った新30系78両は6両13本に組み替えられ、'92年から冷房改造と各部補強・修繕も含めた大規模な車体更新が施工されます。外観では車体洗浄、側面帯のデザイン変更、前面非常扉改修、側面行先表示機設置、方向幕更新、車番表記の変更、更にセミステンレス車では車体裾コルゲートの一部撤去や一部先頭車の中間付随車化、アルミ車では台車の30系セミステンレス車廃車発生品への換装のほか、車内設備は新20系に準じた形へ全面的に一新されました。なお、セミステンレス車のうち59~61編成は更新前と同様に四つ橋線に復帰しましたが、すぐに谷町線に転属し未更新の30系を置き換えています。

こうして谷町線で生き延びた新30系でしたが、流石に登場から35年が経過すると走行機器の老朽化が顕著になり故障が頻発、32系に置き換えられることとなりました。まず'09年に新30系第1号だった59編成が量産先行車01編成に置き換えられる形で廃車、その後も特にセミステンレス車は普通鋼骨格の腐食が深刻化していたことから優先的に廃車され、'13年3月の93編成の廃車をもって姿を消しました。この時点でアルミ車も3編成を残すのみとなっていましたが、'13年6月に47編成が、'14年9月のさよなら運転「谷町急行」を最後に45編成が、そして'14年10月に最後まで残った49編成が廃車され、ここに高度経済成長期の大阪市営地下鉄を支え、大阪の通勤輸送に大きな貢献を果たした30系は全て姿を消しました。



諸元

車体長:18700mm
車体幅:2890mm/2880mm
定員:130~140名
制御装置:抵抗制御(日立 新30系) 1C8M方式
主電動機:直流直巻電動機120kW WN平行カルダン駆動
起動加速度、営業最高速度:2.5km/h/s、70km/h
編成:cM3000-M;3300=T,3600-T3700-M3400-M'c3500


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