全20件 (20件中 1-20件目)
1
ネクストステップQ1 コンサルティング会社の経過報告、中間や最終報告書で、最期のサマリーの直前に来るものは何でしょう?Q2 シンクタンクの報告書とコンサルティング会社の報告書で、差が出やすい部分は、何でしょう?・・・答えは、「ネクスト ステップ」の章です。一通りの分析・診断などの作業からでる成果、結論などがあります。その結果、次にどうすべきか?これが、ネクストステップと呼ばれるものです。ネクストステップには2つの使われ方があります。1) マスタースケジュールに基づく次の作業2) あるプロジェクト(フェーズ)が終了し、 次に行うべきプロジェクトの計画例えば、戦略立案のフェーズが終了した時の最終報告書のネクストステップは、「アクションプラン」と呼ばれる、実行計画を示します。シンクタンクが、業界分析のような「ファクトファインディング」事実に基づくサマリー、状況分析で付加価値を出すのに対し、コンサルティング会社は、その事実から成果を出すための次の具体的行動を提案することで(成果を生み出すこと)で付加価値を出しています。1)は、デリバラブルズ(最終報告書)に至るまでの次の作業2)は、次にやるべきプロジェクトのプラン と思ってください。コンサルタントとして:特定の作業をするときは、常に全体計画とネクストステップを意識して、予定通り、次のステップに向けて意味のある作業をしているか、意識しましょう。クライアントとして:進捗がちゃんと全体計画通り進んでいるか?ネクストステップでその補正をしているか、チェックしましょう!最終報告では、実行プランとしてのネクストステップが、いい加減だとがっかりすることになります。成果物のイメージをプロジェクトの最初にしっかりすり合わせましょう!
2005.07.12
コメント(0)
皆さんは、ユーティリティー産業(utilities, utility industry)と聞いて何を創造しますか?コンサルティング会社に入って、産業別の企業カテゴリーを見るときや、工場などでコスト削減をするときの項目で「ユーティリティーレイト」とか出てくることがあります。これは、電力・ガス・水道などを提供する公益事業を行う産業のことです。向上の立場でいえば、これらのサービス(主にエネルギー)の費用をいかに抑えるかが、非常に重要な課題となります。英語文献で、utilitiesなどの文言が出てきたらエネルギーなどの会社だと思ってみるようにして下さい。省エネ時代の昨今では、お目にかかる機会が多いと思います。ちなみに「utility bill」といえば、電気・ガス・水道などの公共料金の請求書になります。今回は、ちょっとおまけでした。
2005.07.11
コメント(0)
次の質問について考えてみてください。・有名コンサルティング会社と小規模コンサルティングファームで差がつくところは?別の言い方をすれば、・大手コンサルティングファームに入るメリットはなんでしょう?多少視点を変えると、・ベンチャー企業にはいるのと、コンサルティングファームにはいる時に差がつくところは何か?も当てはまるかもしれません。上記の質問で、回答は色々想定されると思いますが、実際作業をする上で一番きいてくるのは、「ノウハウの蓄積量の差」ということになります。新人のコンサルタントでも、大手コンサルティングファームだと、過去の案件から蓄積された方法論などのノウハウがナリッジキャピタル(Knowledge Capital:知的資産)としてDB化されていて、簡単に参照・利用できます。それらの資産は、提案書(プロポーザル)作成時に活用したり、当然、報告書作成時のベンチマークに使われたりします。大手グローバルファームになると、これが他業界だけでなく、世界中の先進事例やノウハウを参考にすることが出来るのです。これは非常に貴重な資産です。自分自身で、問題解決のための引き出し(フレームワーク)をあまり持っていないコンサルタントでも、このナリッジキャピタルを有効利用することで、効率的に仮説構築や方法論の適応が出来るのです。これが、小規模なコンサルティングファームは、人間の離職率が高いベンチャー企業だったりすると、なかなかノウハウの蓄積が進まないケース、または自分の持っているノウハウのみ型よりで、あとは全て試行錯誤という状況になります。売上げノルマが鴟尾やな小規模企業だと、個人が自分のノウハウを抱え込む傾向にあります。過去が参考にならない、全く新しい環境でスピード重視で意思決定をするベンチャー企業や、既に自分のノウハウや思考パターンを確立しているシニアコンサルタントが勤めるブティック型の小規模コンサルティングファームでは、知識の共有にあまりリソースをかけていない(まだかけるだけの余裕がない)ケースが多くあります。新人コンサルタントは、大手で修行した方が短期に色々なフレームワーク(考え方の引き出し)を自分の中に作ることが出来るでしょう。ナリッジキャピタルは、ファームによってはインテレクチュアル・キャピタル(intellectual capital)と呼ばれます。インフォプレナーが提供する情報商材やセミナーは、まさにこの「ナリッジキャピタル」の商品化をしていることになります。コンサルタントを雇えないベンチャー起業家も、情報商材やセミナーを活用して、ノウハウの活用によるリスクの低減や準備時間を削減し、ビジネスの成功確率を高めることができます。
2005.06.27
コメント(0)
★So waht?(それで?どうすればいいのか?)★Why?(なぜ?そう思うの?)この2つが、コンサルタントの議論でよく耳にします。意見が不十分な場合に、どんどんとまわりからつっこまれるときの言葉です。この2つの質問は、考えをまとめるときに極めて重要なツールです。まず、議論の際、何か、メッセージを伝える場合。まず、次の2つは明確に区別し伝えねばばなりません。1)事実(ファクト)2)事実に基づく示唆(意見、サジェスチョン)よくある間違いが、・(1)の事実は述べているものの、 その結果から何が導出されるか(2)が、 明確でない場合・逆に(1)事実と(2)自分の推定・意見を混ぜてしまって どこまでが事実か、どこからが憶測なのか不明なメッセージがあります。どちらも議論を効果的に進めるためには避けるべきです。So Whatは、特に前者で、事実だけで、その後の示唆がよく分からない場合、そこから、どんな結論や提案があるのか分からない場合など、その事実から、「どんなことがいえるの?」とか「どうすればいいの?」といった形で、議論を発展させるために使われます。Whyは、なぜ、その主張が正しいといえるのか?どうしてそのような意見が出てきたのか?をはっきりさせるために、つっこみで使う単語です。コンサルティングファームでは、自分で考えをまとめるときも、ブレストの時もつねに、Why?、So what?を繰り返すことが行われています。基本的な習慣として、自問自答することがロジカルな考え方を養うのに役立ちます。
2005.06.20
コメント(2)
今日は、コンテンツについて!ちなみに、本日セミナーで小説家の内藤みかさん及び秘書たまさんに内容(コンテンツ)が難解であるとの指摘を受けたので、優しい表現に心がけます。。。で、「コンテンツ」ですが、1 コンサルの場合最初に目にするのが、「Table of Contents」つまり、報告書の目次というやつです。コンテンツとは報告書の内容のことです。報告書の場合、最初に結論を言ってしまって、後にそれを解説するページを順に述べて行きます。この目次の項目は、論路の流れが分かりやすく構成されている必要があります。2 マーケティングの世界最近は、コンテンツといえば、メルマガの中身をさすケースが増えてきました。そこで、最初の話に戻って、内藤みかさんですが、ケータイ小説の女王と呼ばれ、ケータイメルマガのリピートを促す有力コンテンツとして小説に注目を集めされるきっかけとなりました。小説という継続性のあるコンテンツで、しかも連ドラのように、・次を読みたくさせる終わり方・読者の反応を見ながら内容を修正できるという ネットのリアルタイム性を生かしたストーリーラインづくりなど、 色々工夫された結果が、驚異的なPVを生み出しています。報告書のコンテンツもメルマガのコンテンツも同じですが、読者に分かりやすく興味を持たせる文章力ないしはコミュニケーション力が求められます。
2005.06.16
コメント(4)
コンサルタントとして、最も重要なものは??それはつまり、クライアントからの信用であり、プロジェクトの受注である。その直接的な信用創造、受注に繋がる基盤、元となるのが、プロジェクトの成果物「デリバラブルズ」(Deliverables )である。クライアントの立場で、一番気をつけなければならい点もやはり、成果物の確認である。あなたは、予想と違う成果物に泣かされたことはないだろうか?これは、スコーピング段階で成果物の情報共有が不十分であるために、よく起こる問題である。デリバラブルズ(成果物)の満足度が高いかどうか。成果物によって成果が出たかどうか?この結果が、次のプロジェクトの受注や将来的な信頼感、人的ネットワークの構築に繋がる。では、満足度は何によって作られるかというと、クライアントの期待値と、成果物のできばえ(品質)のギャップによって作り出される。では、満足度を高めるにはどうすればよいか。やることは3つ1)スコープの管理(よいスコーピング)2)適切な仮説構築とプロジェクト設計2)品質管理(進捗管理)である。1)のスコープの管理とは、プロジェクトの範囲や成果物の内容をプロジェクトの開始時にクライアントと取り交わすことで、特に文書で残すべきものである。ここが曖昧だったり、あまりに高い期待値をクライアントが持ってしまうと、成果物に対する不満感が高まることになる。逆に、予想以上にいいものが出てくると満足感が高まるのである。2)は、プロジェクトの設計時における課題整理と適切なアプローチ、方法論(メソッド)の選択である。収益モデルであれば、適切なモデルの選択だったり、BPRであれば、そのためのアプローチであったりする。多くのコンサルティングファームの強みは、類似案件での仮説構築やソリューションに対する過去の実績が蓄積されていることである。それらがまとめられて、特定の領域おけるベストプラクティスとして利用できるようになっている。適切なモデル・アプローチを選び、マスタースケジュールをたて、いかに効率的に成果物を生み出すかによって、成果物のできばえが異なってくる。3)は、2)を実行するためのプロジェクトマネージメントである。作業の遅れや問題に対して、適切なタイミングで補正を加えていく、またはクライアントの期待値をコントロールしていくことが求められる。この3つがうまくいけば、クライアントが満足できるデリバラブルズが創造される。注意点としては、コンサルタントの満足度とクライアントの満足度は必ずしも一致しないので、スコープの設定段階より、すりあわせをしっかりすることが、デリバラブルズ生成のカギとなる。
2005.06.15
コメント(0)
ボトムラインにインパクトを与えるための顧客戦略とは??無駄な広告予算を湯水のようにかけていませんか??「どこにお金をかけるべきか」これが、最も重要なテーマです。アクイジションは、新規顧客の獲得。リテンションは既存顧客の維持を示します。コンサルティングの中でも顧客獲得に関するマーケティング戦略・施策の立案は、戦略コンサルティングファームよりも、リアル及びネット専業の広告代理店や、ブティック系のコンサルティング会社(ネットコンサル、販促コンサル)、それにイベントプロモーションをサポートするエージェント企業が強い領域です。その中で、戦略系コンサルティング会社がする作業「どこにお金をかけるべきか」に関連する作業を上げてみましょう。1 「AS IS」段階におけるビッグピクチャーの把握・商品戦略:収益構造の分析★ 商品・サービス別の構造 商品のコスト構造など ・チャネル分析 各商材がどのようなチャネルで売られているか★ 各チャネル向けのプロモーションに費用対効果★・顧客分析 新規顧客、既存顧客、優良顧客別の収益構造分析★ どんな顧客が、何に魅力を感じ、何に不満を感じているかなどを行います。2 「TO BE」段階として ・ターゲットセグメンテーション、ポジショニングの精緻化 ・プロダクトポートフォリオの見直し3 結論 アクションプランとして、 ・優先領域の決定 「新規顧客、優良顧客」「重点商材、新規商材」への リソース配分の決定 ・マーケティングミックスの再構築 (ここからは施策にどんどん仕込みます) ・実行計画の策定などとなります。ここまで、長く前置きしたのは、「顧客獲得コスト」が非常に重要で、その見極めなしに、広告・プロモーションコストが湯水のかけられている例が非常に多いからです。(★の分析部分)一般的には、 ・新規顧客ひとりの顧客獲得コストに対して、 期待されるLTV(ライフタイムバリュー)と ・既存顧客、特に優良顧客に対するリテンションに必要なコストとLTVを較べると、既存顧客のリテンションコストとLTVの方が、収益的には圧倒的に優位です。これは、各社、商品・サービス毎に異なるので、試算する必要があるのですが、この点の考慮をしているかどうかで、収益性に大きな開きが出ます。ではどうやって、見極めるのか?実は、これを非常に明確に浮かび上がらせる分析手法があります。これについては、また後日、説明したいと思います。★新規顧客の獲得が割高になるのは、 ・リーチまでのブランディングコストの費用が大きいことと、 ・訪問客が購入に結びつくコンバージョンコストが優良顧客よりも 低いからです。これは、リアルでもネットの世界でも共通です。★顧客獲得コストに関しては、1)新規顧客向けのブランディングコスト2)新規顧客のコンバージョンコスト【ここまでが、アクイジションコスト】3)既存顧客のコンバージョンコスト【これがリテンションコスト】この3つに大きく分けて考えると良いでしょう。ケータイサイトのリテンションで最近注目を浴びているものに例えばケータイ小説などがあります。参考、内藤みかさんのケータイ小説関連記事などがあります。戦略コンサルティングより先のマーケティング・プロモーションに関するコンサルティングは、より専門的なコンサル、代理店、エージェントの能力が必要となります。
2005.06.11
コメント(0)
これは、マッキンゼーで、コンサルタントがたたき込まれるプレゼンテーションの様式で、多くの戦略系コンサルティング会社でも、コンサルタントはこの仕様をたたき込まれる。ポイントは、・シンプルに メッセージは一つだけ・分かりやすく メッセージをサポートするチャートを一つ入れる。・視覚化(ビジュアライズ)して、一目で分かるようにする。ということです。一つのページにいくつものメッセージが入っていたり、多くの図表がは行っていたりすると、結局、このページで何が言いたいのかがぼやけてしまいます。実際、よく見る間違いに、・メッセージとチャートの関係がよく分からないもの・メッセージとは関係ないチャートも複数入れられているために、 そのチャートが何を言いたいか悩んでしまうケースなどがあります。コンサルタントは、メッセージを伝えて、その後に実際にアクションをおこしていただかなければ、成果はうまれません。特に、経営層のレベルの高い人ほど時間がない場合が多いので、結論が簡潔に示されているページが必要です。但し、これは、戦略コンサルティングの場合のページ作りであって、販促関係の場合は、より見た目のデザインの良さやコピーの奇抜さが要求される場合が多くなります。対象者のレベルや部門にあわせて、方向書のフォーマットは、考える必要があります。
2005.06.10
コメント(0)
エネイブラーとはenabler、able(可能)な状態にするもの、つまり「成功要因」、「成功因子」のことです。コンサルティングで、何か目標を達成せねばならないときに、そのための成功要因は何か?といった文脈にエネイブラーは、○○であるというように使います。外人コンサルタントとやり合う際は、この「エネイブラー」をうまく使いましょう。例えば、A社の製品の競争力を高めるエネイブラーは、その生産量から来るコストメリット(コストカーブ上、ボリュームが大きく生産単価が安いこと)である。という感じです。エネイブラーをいかに見極めるか?これが、コンサルティング画布か価値を出せるかどうかのカギになります。メールマーケティングの場合は、エネイブラーは、「成功の方程式」の構成要素としていくつかあるのですが、まずみなさんが取り組まねばならないのは、顧客基盤(ハウスリスト)の整備からでしょう。ハウスリスト整備のエネイブラーの具体例については、またご紹介します。■http://netmarketing.livedoor.biz/ネットビジネスマネージャーもご参照下さい。
2005.06.07
コメント(0)
みなさん、企業でも、個人でも自分自身の強みや弱み、ブランディングやポジショニングを考えると思います。その時、どこに自分の最も強い部分、付加価値を創造している部分があるかをあるか?逆にどこは、他の人(企業)と連携してやった方がいいか?ということを検討します。この社内にあって、競争優位の源泉となっている部分が「コアコンピタンス」となります。コアコンピタンスの分析には企業や企業の工程や部門別に付加価値(コスト)の構造を分析するバリューチェーンアナリシスや、生産工程を意識したサプライチェーンアナリシスを行います。例えば、NS総研では、ビジネスマーケティングの担当者や、セキュリティーに関するエンジニア、管理責任者のメルマガやサービス購入者の「顧客リスト」を持っていることが、一番のコアコンピタンスでです。次にセキュリティーニュースや、セミナー、レポートのコンテンツの企画・制作(収集)・提供力がある点です。コンテンツの制作については、こなしで出来る部分は、極力アウトソーシングしています。レポート制作も、内部で企画して、パートナー企業に外注などしています。売れるセミナーのマーケティング力が強みなのです。内製化してコストが削減できる部分は、内製化し、外部の方がコストが下げられたり、非付加価値作業だったり、需要の変動に対応できたりする部分(変動費化出来る部分)は、外出しして、競争力を高めます。また、自分たちがやった方が、高品質のものが出来る作業でも、リソースが限られていて、より他にやるべき優先順位の高い作業がある場合は、それも外出しします。経済学の言うところの比較優位(そこに、絶対的な優位性がなくても、代わりにやってもらったほうがいいもの)ですね。
2005.06.06
コメント(0)
今日は、コンサルタントの考査の一つの基準についてご説明します。コンサルティング会社では、売上高(収益)がKPI(評価指標)になっていますが、営業責任のあるパートナー以外の階層は、コンサルタントはビラビリティーで評価されます。半年なり、1年間なりで、実際にクライアントにチャージ(課金)出来た時間、つまりプロジェクトに入っていた(アサインされていた)時間が、総就業時間の何割かということになります。つまり、コンサルタントという資産の稼働率が見られるということです。当然、実力のあるコンサルタントは、各プロジェクトから引っ張りだこで、ほとんど空きの期間がなく、ビラビリティーは、100%に近いものになります。ビラビリティーの低いコンサルタントは、市場にニーズがなかったということで、低い評価となります。ビラビリティーが高くても、パートナー以外の若いコンサルタントの場合は、売上げを取ってくる(リード)の部分、営業力が不十分なケースがあります。さらに、コンサルタントと、ベンチャー企業の社長とでは、もう一つ、思考パターンが異なる部分があります。ベンチャー企業の社長は、売上げと同時に、資金繰り(キャッシュフロー)も注意する必要があります。売掛金の回収期間が長かったり、不良債権化すると、いきなり黒字倒産することがあります。与えられたプロジェクトをこなすだけで、予算の管理だけを見ているコンサルタントは、この部分の実務経験が不足してしまう場合があります。以上のように、コンサルティング会社に所属するコンサルタントとベンチャー企業の経営者とでは、資質が異なる部分があります。コンサルタントとして一流でも、経営者には向かない人もいるということです。
2005.06.03
コメント(0)
英語の経営用語でボトムラインという言葉があります。損益計算書の一番下、純利益のことです。例えば、「ボトムラインへのインパクトがどのくらいあるか?」といえば、利益貢献は、どの程度か?ということになります。お金を払って、コンサルタントを雇うわけですから、同然経営コンサルティングや戦略コンサルティングの場合、ボトムラインへのインパクトを与えるために仕事をすることになります。だいぶ昔になりますが、ITコンサルティングの効果という記事を読んでいたとき、」IT投資は、金額評価できない」とあるITコンサルタントが語っている記事がありました。収益へのインパクトを与えられない投資を何のためにするのかと首をひねったことがありました。IT投資により、例えば、システムをダウンサイジングをすることで、ランニングコストを圧縮できれば、当然ボトムラインにもプラスの効果がでます。・売上高を伸ばせば、売上高利益率の分だけ利益がまします。 例、100億円売上げを伸ばしたとすると、利益率が10%であれば、 100億×10%=10億円利益が増えます。・コストを100億円削減すると、100億円そのまま利益が増えます。ボトムラインへのインパクトを考えた場合、100億円売上げを伸ばすのと、100億円コストを削減するのでは、コストを削減したときの方が、ボトムラインへのインパクトが大きいことが分かります。最終的な効果指標(これをKPI、キー・パフォーマンス・インデックスと呼びます)が何かを認識し、それに対してどの程度効果が出せるによって、コンサルティングプロジェクトの成否の判断をすることになります。
2005.06.02
コメント(3)
課題解決を「戦略的」に考える際のステップの基本は、1)現状における課題認識と、2)将来のあるべき姿(初期仮説)3)両者のギャップ分析と、あるべき姿に向けての解決策の方向性の検討です。英語では、現状を「AS IS」 といい、あるべき姿を「TO BE」といいます。こういった、自社のポジショニングを現状及び将来像を踏まえて考えることが、「戦略的」な発想であり、日々の売上げの最適化を狙うための、例えば、メルマガのサブジェクトを考えたりすることは、「戦術的」な発想といえます。どちらも大切なことですが、戦略なくして、戦術なしといえます。将来像がより具体化していれば、成功への道筋がより具体的に検討できます。
2005.06.01
コメント(0)
コンサルティングをする際は、仮説検証アプローチが重要ですが、その際、どのような考え方で、検証すべき仮説・課題の優先順位をつけるのでしょうか?もっと分かりやすく言うと、何かを解決しようとするときに、どうやって「重要な課題」を見極めるのでしょうか?そのためのアプローチが「ビッグピクチャー」の把握です。コンサルティングを行う際は、まず一番最初にプロジェクトの方向性、初期仮説を立てます。その際、誤った仮説や課題にフォーカスしたり、見落としがないように、最初のステップとして現状分析から入ります。現状分析では・SWOT分析や3C、4Pなどの分析を行います。その際、内部分析としての企業の収益構造や、外部分析としての市場のバリューチェーン(付加価値構造)の分析をします。そして、そのアウトプットの一つが「ビッグピクチャー」となります。★「ビッグピクチャー」とは、課題・プロジェクトの「全体像」のことです。・市場全体のサイズはどれぐらいで、各階層・プレイヤーがどのくらい儲けているのか?または、・商流・物流のどの部分のコストが大きいのか?・企業の収益構造、コスト構造は、全体としてどうなっていて、 どこに改善の余地があるのか?など、課題解決のための重点を絞るための全体構造を把握します。この「ビッグピクチャー」の押さえることにより、・あまりに、ささいなことに目を奪われて本質を見失ったり、・重要な要素を見おとしたり、することなく、インパクトが大きそうな重点課題にフォーカスを当てることが出来るようになります。どんな課題でもそうですが、現状分析により、まず課題の全体像(ビックピクチャー)を押さえることから始めましょう。ビッグピクチャーを描いた後に、策定するのが「あるべき姿」の検討となります。これは、また後日説明します。
2005.06.01
コメント(0)
総合的な戦略コンサルティング会社からのその後の選択肢としては、ブティックコンサルティングファームへの転身があります。ブティック系としっても、アパレルという意味ではなく、専門特化した領域のコンサルティング会社ということです。戦略コンサルは、業界を選ばず、クライアントとしては、金融から製造、流通、サービスまで幅広い企業にゼネラルコンサルティングを実施しています。それに対して、ブティックコンサルティングファームは、自社の得意分野、産業に提供サービスを限定・特化しています。例えば、・PRTM http://www.prtm.com/jp/ ここは、製造業の研究開発、SCM等に特化しています。 開発機関のリードタイム削減など。・カートサイモン www.kurtsalmon.com/content/main/home.cfm ここは、流通・小売業に特化しています。 流通もQRなどリードタイム削減・納期短縮がカギですね。・プロフェット http://www.prophet-japan.com/ ここはブランディング専門で。あの有名なアーカー教授と 電通の合弁会社です。 ブランド価値評価、ブランディング戦略が得意です。・ヘイコンサルティング http://www.haygroup.co.jp/ ワトソンワイアット http://www.watsonwyatt.co.jp/ これらのファームは、人事系です。 能力給、バランスド・スコアーカードとか有名ですね。・エグゼクティブ・サーチファーム(グローバルヘッドハンティング会社) 企業トップのハンティングを行う外資系ファーム。 コーンフェリー http://www.kornferry.com/ スペンサースチュアート http://www.spencerstuart.com/ エゴンゼンダー http://www.zehnder.com/ ラッセル・レイノルズ http://www.russellreynolds.com/ などがあります。このように、より専門性を通じて仕事をしたいという人が、自立したり、専門特化型のブティック・ファームへと移ってゆきます。
2005.05.30
コメント(0)
コンサルティング・ファームによる違いはいくつかありますが、コンサルタントの育成や、クライアントとのプロジェクトの進め方(フェイスの仕方)に以下の2つのタイプがあります。1)専属アサインメント常駐型2)マルチアサインメント・リモート型コンサルティングファームとクライアントは、成果をより確実にするために、ジョイントプロジェクトチーム(共同チーム)を作ることが多いのです。その際、専属型の場合は、クライアント先に常駐するケースが出てきます。1)専属アサインメント型例えばマッキンゼーやブーズ・アレンなどのファームは、若手のコンサルタントを一つのプロジェクトに配置(アサイン)します。そして、場合によっては常駐することで、プロジェクトをより効率的に進め、かつ、密なコミュニケーションで人間関係構築による継続的なプロジェクト受注を目指します。2)マルチアサインメント型BCGなどのファームでは、新人は複数(2つ)のプロジェクトにアサインされます。これは、複数のプロジェクトを同時並行することで、作業の片寄りを防ぎ(ワークロードの平準化)効率的な時間活用を目指すやり方です。と、同時に2つのプロジェクトを進めるわけですので、常駐はなく、コンサルティングファームのオフィス内での分析、提言作成が中心となります。作業をする側から言うと、1)の方が、一つのプロジェクトの時間管理をするだけでいいので、やさしく感じられます。2)の方は、常駐しない分、その場その場でのクライアントからの急なリクエストに対応しなくて済み、また作業しているときの進捗も監視されないので、自分のペースで作業が組み立てられます。それぞれ一長一短があるので一概には言えませんが、よりオペレーションに近い案件ほど、システム構築プロジェクトと同様、現場との連携が必要となりますので、一つのプロジェクトにアサインされ、常駐型にならざるを得ないといえます。
2005.05.29
コメント(0)
戦略コンサルタントは、業績評価の際に何が見られるのか?当然、基礎力(知力、体力、精神力)は、チェックされる、これについては、また後日、詳細を解説したい。この基礎力に加えて、より長期的なコンサルタントとしての「適合性」が、見極められる。それは以下の2つである。1)オーナーシップ これは、先日少しふれた(下記参照) http://plaza.rakuten.co.jp/consultantkoide/diary/200505270001/2)向上心 ambition/aspiration1)は、「自分の仕事に責任感を持っているかどうか」ということ。この資質は、信頼感の醸成に極めて重要である。対応が無責任な人間は、オーナシップが欠けていると、上司やチームメイトにもクライアントからも信頼感を勝ち得ることは出来ない。2)は、アンビション(大志)にも通じることだか、常に上をいしきできているかどうかである。チャレンジ精神とも近しい所であるが、その方向性が、一つ上のレベルのアウトプットを目指すということである。ジュニアコンサルタントの場合、そのレベルで要求されている成果物を出すのはもちろんであるが、その上のマネージャーレベルの要求水準を意識しているか、が昇進に向けて常にチェックを受けるのである。これは、実は中途採用の場合も同様なのである。そのレベルとしての判断のみならず、入った後その上のレベルで成果を出すことができるかどうか、というポテンシャルが調べられるのである。こういった意味で、現状満足型、安定指向型の人材は、コンサルタントに向かないといえる。「満足な豚より、不満足なソクラテス」である。さらに、常にもう一つ上の次元で組織・チームを動かしていきたいという意欲が重要である。以上のように、査定で見られる項目の詳細は、各レベルで異なるのであるが、適応性という意味では、この「オーナーシップとアンビション」これは極めて重要な資質である。実は、コンサルタントに限らず、ベンチャーなど新しいことや付加価値を生み出す仕事に就く場合、この2つは不可欠なエッセンスだといえる。また、この資質があるからこそ、コンサルタントの出身者が、他の分野に進出してからも、成功を生み出していく理由の一つでだといえる。
2005.05.28
コメント(0)
若手コンサルタントが、仕事の従事するときに植え付けられる価値観に、その日のその日の作業のアウトプットにどれだけのバリューがあったか?ということがあります。コンサルタントは、マスタースケジュールとマイルストンにそって、アウトプットを生成しなければなりません。仮説検証型のアプローチと根本的に同じですが、常にどの段階でもある程度のバリュー(検証結果としての、方向性、示唆の提示)が求められます。そのための日常的なトレーニング手法も教えられています。そこで、優秀な新人コンサルタントの場合は、1日の作業が終わったところで、・その日の予定の進捗の確認をすると同時に、・その日の成果物(アウトプット)がどのくらいバリュー(付加価値)を クライアントに対して生み出したかを自分で吟味することになります。戦略コンサルタントのレベルが上がると時給で数万もチャージするコンサルタントですから、つねに価格に見合った成果を出しているかを問いただす姿勢が求められます。この辺りを、網羅的な概念で言うと「オーナーシップ」といい、業績評価の場合、自分自身のタスク(課題)の達成責任をどの程度、自覚し、成果を出しているかが360度評価で、見極められます。こだわりがない新人コンサルタントは、やはり評価を受けづらいといえます。
2005.05.27
コメント(0)
戦略コンサルティング会社の同僚のその後の転身をみてみると?・若手コンサルタント: ネットベンチャー 一部は再び戦略コンサルへ インキュベーション 独立コンサルタントのメンバーに IT系コンサルティング会社へ 留学して戦略コンサルに復帰 そのまま戦略コンサルでキャリアアップ などなどとなっている。・中堅コンサルタント: ブティック系(専門系)コンサルティング会社 IT系コンサルティング会社 ベンチャー系コンサルティング会社 メーカー・金融機関の幹部(経営企画室など) ベンチャー幹部・パートナークラス: 大手企業(メーカー、金融機関)企業首脳陣 他の戦略コンサルティングファーム経営陣というようなパターンが多い。給与面の問題もあり、外資系へ行く比率が高いが、年齢が若い層は、自分で事業を手掛けるということでベンチャー系に飛び込むケースも多い。コンサルティングファームでの経験を実ビジネスまたは、他のコンサルティングファームで生かすケース、起業・独立なども多い。
2005.05.27
コメント(6)
戦略コンサルティング会社にはいると、キャリアプランやキャリアパスに関する質問やオリエンテーションを受ける。ここでは、戦略コンサルティング会社の門をたたくコンサルタントが最終的に何を目標にしているのかについて示す。まず、コンサルの査定の基本は「UP or OUT」である。つまり、上にあがる実力があるか、社外で別のキャリアを歩むかである。そのままで立ち止まることは、許されないのである。コンサルタントの必須条件である、「知力」「体力」「精神力」に加えて、「向上心」がないと、そもそもいることが許されない職場である。従って、出口としては、ごく一握りの優秀な仕事をとってこれるコンサルタントが「パートナー」として一生そのファームに留まることになる。場合によっては、他のファームでパートナーとして働きづつけるコンサルタントも多い。OUT組であるが、大きく分けて2つある。ひとつめは、新入社員ないしは、新入の中途社員の段階で、ファームとの当てはまりが悪くて退社するケース。もう一つが最も多いケースであるが、数年間(2年~5年)コンサルティングファームで、経験を積んだ後、退社して自分のやりたい分野に進むケースである。転出先としては、外資系の金融機関やメーカー(給与が高いので)が多い。最近は、ネットベンチャーを立ち上げたり、幹部として入っていく人間も多い。転職先としての日本企業であるが、中堅以上のコンサルタントの場合は給与水準がネックとなるケースが多いようである。よほど幹部のポジションでないと、コンサルタント時代より給与が下がってしまうからである。ベンチャー企業も給与水準は下がるが、ストックオプションがあったり、IPOをして一攫千金の夢があったりして、モチベーションを高める施策をとっている。コンサルティング会社は、元社員を大切に扱っている。それは、その会社のアルミナイ(卒業性)は、転出後、企業の幹部となるケースが多いからである。つまり将来のクライアントとなるからである。戦略コンサルティングのコンサルタントからベンチャー企業にいかれた方からコンサルティング業界に戻って来られる人も多い。ベンチャー起業では、戦略レベルの業務のみならず、資金繰りなど日常のオペレーションも同時に行う必要があり、そのが課題になるケースが多い。ベンチャーでの経験を再びコンサルに生かすケースも多いと思うが、最終的に自分のやりたい方向性をよく見極める必要がある。最近は、コンサルタントの転出先として、インキュベーションやベンチャーキャピタルなど起業に絡む分野への進出も多い。
2005.05.24
コメント(0)
全20件 (20件中 1-20件目)
1