松毬の丘で。

私の環境というか、立場。


なのですが、旦那様と、義両親は、ほんとの親子ではありません。
小さい頃、養子として来ましたから、戸籍的には、一人っ子ですが、兄弟は、何人かいますので、子供の従兄弟にあたる子供もいます。

義父母は、当時の不妊治療も受けた事があったようなのですが、結局、養子縁組の道を選びました。
家族の理解が得られれば、義母は自分の子供を得ることも出来たのでしょうが…ここは、難しい問題です。

なので、自分の妊娠期間中は、けして、嬉しい楽しいばかりのものではありませんでした。つわりなどの症状のほか、義母への気配りは、家にいる間は四六時中ですから、なんで妊娠してしまったのかと、後悔することさえありました。妊娠経過は、「順調です。」以外は、ほとんど口にしませんでした。聞いているのさえ、辛そうでしたから。私も、そういう顔を見るのは、辛かったので。

生まれて、仕事復帰のあと、嬉々として子供の世話をしている義母の姿で、ようやく、産んで良かったと思えたものです。

もう、何十年も経っているのに、いえ、何十年も経っていても、自分が果たそうとして、果たせなかった思いは、けして消えることは無いのだと、いつまでも、心の中に残るのだと思いました。
でも、子供達と過ごす事で、少しでも、義母の心が癒されていますように…

今の生殖医療の技術向上は、目を見張るものがあります。
あの当時、この技術があったなら…と、考える事もあります。
少子化を嘆くのなら、子供が欲しくて努力している人達をこそ、支援して欲しいと、そう、切に願います。




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