クリームな日々

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矢祭町の選択(2007.12.20)


 福島県矢祭町議会は20日、町議会議員の報酬等に関する調査特別委員会を設け、町議報酬の日当化に向けた審議を始めた。実現すれば町議10人分の人件費が3分の1以下に抑えられるという。本年度内に関係条例案が可決される可能性が高く、矢祭町は議員報酬日当化の口火を切る自治体となりそうだ。

 10人の議員全員で構成する特別委員会の設置は同日開かれた12月定例会で議員提案され、賛成7、反対2で可決された。本会議終了後、日当の額などについて審議を行った。

 議会事務局が提示した日当は3万円で、議長も議員も同額。期末手当も廃止されるため、定例会などに年30日出席しても90万円にしかならない。現行の平均額347万円に比べ、3分の1以下に抑えられる。

 審議では「議員自らが報酬を削り、住民サービスに回すべきだ」と日当化を支持する声が大勢を占める中、「矢祭町議には政務調査費もなく、そんな少額では日々の活動が行えない」などの反対意見も出された。

 早ければ、25日ごろ開かれる2回目の委員会で日当化が採決され、年度内の臨時会で関係条例案が可決される見通し。しかし、同町議会の名を全国区にした2001年の「合併しない宣言」と違い、全員一致での可決は難しそうだ。
 全国町村議会議長会は「議員報酬が日当化されれば、おそらく町村議会では初のケース」と話している。総務省行政課は「日当制にしても、法令上は問題ない」としている。
2007年12月20日木曜日 (河北新報より)


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