Apr 7, 2010
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今回のは情報量が多くて4コマでまとめるのは無謀でした。
おかげでなんか文字だらけ、写真はないし。
しかも4コマだけでは説明不足なので、あとでだらだら補足しますが、まずは本編。
動物舎22-3a

※ 本編にもありますが、りゅーじ師匠から「そんなに年じゃない」というつっこみがありましたので、なおしました。師匠いかがでしょうか?

30年前に食べたちんすこうが果たしてこの新垣ちんすこう本舗のものなのか?
そもそもちんすこうとはどういう食べ物なのか?
こまったときは Wikipedia だ。

ちんすこう自体の由来には諸説あるけどどうもはっきりしてないそうです。


・小麦粉、砂糖、ラードを加えた中国南部の蒸しカステラのような蒸し菓子から創作説
・新垣菓子店のちいるんこうを焼いたもの説(材料・分量からみて難あり)
・ポルトガルの焼き菓子「ボーロ」説
ですが、私は
・スペインの祝い菓子「ポルボロン」説を押します。
Wikipediaでも
「材料や食感の面でちんすこうとの共通点が多い。」とあり、実際に食べるとその似た感じがよくわかります。(志摩スペイン村「パルケエスパーニャ」で偶然食べた時、ちんすこうそっくりと思ったけど、やはりそうだったんだ。)

まあ、それはさておき、新垣家3代目が初期ちんすこうを作り出したようだが、今のちんすこうになったのは4代目の六男淑扶が分家した新垣ちんすこう本舗のようです。
中興の祖とでもいいましょうか。

さて、ちんすこうという菓子を創始し、今の形にしたのは新垣家だが、私が30年前に食べたのは果たしてそれなのか?それとも他の店か?

他の店の場合、当時はあったがすでになくという可能性もなくはないが、あんな旨いちんすこうを作る店はきっと存続しているに違いないと仮定し、Wikipediaにある今現在ちんすこうを販売している店のリストからHPでたどってみる。



私が行ったのは六男淑扶の系統の
ちんすこう本舗 有限会社 新垣菓子店
新垣ちんすこう本舗 は社長が兄弟で同じ製品を売ってます。

琉球銘菓 ちんすこう(老舗・新垣菓子店) 【bb】
一番手広くやってるからちんすこうといえばこれらしい。

ここ以外に七男淑正(分家独立の話し合い半ばで他界)の奥さんの興した
新垣カミ菓子店
他ではあまり売っていない。

新垣カミ菓子店 ちんすこう 大 【bb】
でも、楽天では入手ができるみたいだ。

三男筋「琉球菓子元祖本家新垣菓子店」はHPも通販もなく、首里の住宅地の中にあってすべて手作りだそうで、何でも幻のちんすこうだとか。

当時どこで売られていたかはわからないが、「元祖」は幻らしいからのぞく。
本舗が近いかと思ったがちょっと硬いような気もする。
当時、どこで買ったかは思い出せないが、那覇市内はほとんど観光していないが、首里城に行った記憶がある。もしかすると、「新垣カミ菓子店」かも…。

今度は全部食べ比べてみたいものだなと。


さてもうひとつ、 商標について。

伝統菓子、たとえば桜餅とかぼた餅とかは特定業者が商標を占有していない。
その菓子を編み出した業者が大昔いたのかもしれないけど、今更どこか特定の業者だけにその商標を用いる権利を認めると、他の業者が商売あがったりである。

一方で、現代、編み出された菓子に宣伝やら販売活動で培われたその商品名は、あとから沸いてきた業者に粗悪品でただ乗りされたらそれも商売あがったりである。
有名どころはちゃんと商標を押えておくことが多い。

このちんすこうは由来から見てすさまじく伝統菓子というわけでもないのに商標が取れていない。
私はてっきりとり忘れ(作ったときはそんなに有名な商品に育つと思っていないから最初から商標を取ってないことは往々にしてあることだが)で、鹿児島の業者が先んじたため取れなくなったと思ってた。

でもよく考えると、特許と違い商標は先に出願されたから(結局取り消したが)といって、あとから出した商標がまったく認められないというわけでもない。

これは、却下された理由が「慣用標章を表示したにすぎない」なので、鹿児島の業者が出願したというのは関係なく、単にその時点でいろいろな業者がすでに「ちんすこう」という商品をいっぱい出していて、「ちんすこう」という商品が新垣ちんすこう以外にもいっぱいある状態になってしまっていたということと思われる。

それは確かに商標取れないが、それでもオートメーション化、個包装化、焼型の使用などちんすこうの歴史でターニングポイントとなる技術開発をした六男筋の新垣菓子店だったら、もう少しはやく出願に動いていればあるいは商標がとれたのではないか、と考えた。

だから、出遅れちゃったかのかな・・・と。

でも、そこはさすがのりゅーじ師匠、「沖縄の本土返還前だから」だろうと。

はい、まったく頭にありませんでした。当時私は5歳、歴史上のイベントで実際の自分の時間軸に照らして見ることができませんでした。(りゅーじ師匠は若く見えるけど実はしろくまよりかなり年上。→かなりというほど上ではなかったようです。訂正。でも若く見えるのは本当。)

当時の返還前の沖縄には日本の特許・商標権がおよびません。

まあ、でも、たとえ実体験がなくとも、そのくらいはすぐに思い及ばないと。

実はしろくま、本業は知的財産をどうこうしておまんま食っているので。

ちょっと、おはずかしい。

勉強して出直してきます。






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Last updated  Apr 8, 2010 07:43:33 AM
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プライヤ@ Re:このひと時が永遠に続けばいいのに(10/24) お久しぶりです。  pixiv更新がずっと無…
夢野みち @ Re:このひと時が永遠に続けばいいのに(10/24) 今頃ですが、あけましておめでとうござい…
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