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                         ――あなたが


いつもの放課後練習

「ファーック!ちげーんだよ!」
いつもの罵声

ジャリ

いつものホイールのなる音


「今日は…大丈夫か」
「ま、まぁ」

たまに誘ってくる。そんなときは一緒に帰ったり。家に寄ったり…
「今日寄りたいとことかあっか?」
「んなことより俺は帰りてえんだよ。ウスィーの」
「さいですかu」

そんなことを言いながらも心の中では一緒に居たい。そう思ってる。

「……カ…ズ」
「ん?呼んだか」

名前で呼ぶ時は自分が気付かない所で甘えている。

「カズ…寒い」
「え…あ。おう。」

寒い。
そう言うとカズは抱き締めてくれる。
別にたいして寒くも無いのにむしろ熱いくらい


こんなに好きなのに
いつかは消えてしまう


そうおもってしまうと無意識に手に力が入る

「…アギ?」

カズの胸に顔を埋めて背中に手をやってギュウっと抱き締める。

「今日はヤケに甘えたがりだな。アギ。」
「…るさい。」

クスクス笑いながらカズは言った。
消えてしまうのが怖い

背中にまわしていた手をほどいてカズの顔を見つめる

「…なんか顔に付いてるか?」
「いや。別に。」

ホイールのロックを解除してその場から離れる
そのあとをカズがついてくる

そんな。
たったそれだけなのに
いつかは消えてしまうことを
忘れていたのに
不意に思い出してしまう

「…カズ!」
「えっ?」

ついてくるカズに泣きそうになりながら抱きつく。
辛くて。寂しくて。怖くて。

「俺、お前の…せいでっ…消えるのが、怖くて…嫌で、」
「……」

ただ俺は自分の感情をカズに言った

消えるのが怖い。
自分の存在がなくなってしまうから。
完全に無になるから。
俺とゆう存在が。

自分からカズの背中に手をまわして。ギュウっと抱き締める。
それを受けてカズも俺を抱き締める。

「あんさ、今日ウチ誰も居ねぇから…」

まわしていた手をほどきながらカズは言った。

「うん」

理由も聞かず返答する
それはなぐさめだとわかっていたから



「あっ…カ…ズ、んぁ!」
「きつくない?」
「ばっ、きに…すんな、」
「じゃ、おかまいなくっ」
「あぁ!…はっ…や、んっ」





消えるのが怖い

だけど今は

そんなことも

忘れるくらい

幸せだから

恐怖を受けとめてくれる人が居るから


こめんと。

カズ様に「アギ」といわせたい。
ってことで書いた☆
ってかね。モバイルサイトから引きぬいたやつでございます。
きよるチャンリクありがとうねv

本当はアギトを泣かせたりしたかったんだけど
なかなか。
多分これからこのネタは多いと思います。
暗いなぁー。


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