螺旋の旋律 ~SPIRAL~

螺旋の旋律 ~SPIRAL~

~Act:5~

新たな仲間


 (気配が―感じられなかった・・・!?)
「あなた達は・・・?」
警戒しつつ、桃華はその2人に訊いた。
「ああ、警戒させてしまい、申し訳ありません。申し遅れました。私の名はセル・ガーラント。見ての通りフィーリオン軍の軍人です。今回、あなた方に対して依頼した方の部下で、あなた方と共に彼 ―ファルシオン― を追う事になりました。宜しくお願いします。」
「あ、ああ・・・宜しくお願いします。」

背丈はおよそ170cm弱、やや細身には見える。
当人の言うとおり、『フィーリオン』の軍の軍服をまとっていて、右肩には階級を示すと思われる肩章がついている。

「そしてこちらが――」
「初めまして。私はパルン。パルン・ローセルといいます。」

そう名乗り、パルンと名乗った少女はフードを下ろした。
大人びた感じはするが、10代半ばくらいに見える。
着ている装束の感じからして、魔導師のようである。
鈍色がかったダークブルーのマント。
衣服はどちらかというと動きやすさを重視しているようだ。
そして、彼女の身長に不釣り合いな程の、かなり丈のある杖を携えている。

「あ、はい、宜しくお願いしま――」
桃華はそう言いかけて、パルンの右腕の紋様に気づいた。


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