とし坊の青春

とし坊の青春

2005年01月10日
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カテゴリ: 旅行
 旅行会社のパンフレットなんかを見ていると、上海リニアモーターカーの体験プランがオプションとして計画されていることに気づく。 だけど、どれも高い。 一番安くて、片道2,500円、高いものじゃ、3,500円もする。 それを思うと、一人で勝手に乗れば、片道40元、538円だから、滅茶苦茶安くすませることが出来る。 しかも、これだけ安いと、もう感謝、感謝あるのみだ。 

 午前12時20分に出発した。 結局、あたいが乗った車両は乗客がたった7名だった。 なんだか、この車両を大枚叩いて買い占めてしまったようなリッチな気分である。 だけど、それだけに、いざスピードがどんどん上がって行くと、一人じゃ心細いと言うか、怖いなぁって気持ちに一人で立ち向かって行かねばならないってことに気が付いた。 当たり前なんだけど、周りには誰もいないんだから。 ジェットコースターのような、ギャアーって言う若い女の子達の絶叫の中に芽生える連帯感がない。
 ゆっくりと滑り出したリニアモーターカーは、徐々に加速して行く。 ごとごとって微かに揺れるが、その音は小さい。 そして、どんどん加速して行って、ある程度の速度になると、まさに未知の世界が開けて行く。 体で覚えている最高の速度は新幹線だから、それを超えると、おいおいおい、どこまで加速して行くんだよぉ~って叫んでしまいそうだ。 初めて、航空機に乗って、離陸するときに感じたあの何とも言えない恐怖心、まさにそのものである。 しかも、凄い、凄いって、心此処にあらずの状態なのに、なおも、ぐいぐい加速して行くものだから、興奮は最高潮に達してしまう。
 窓から見える景色は凄まじい速度で後方に飛んでゆく。 うわぁ~速い、速いって、何度も何度も口にしてしまう。 まさに興奮の坩堝だ。 さすがに最高速度431km/hrに近くになった頃は、凄いとしか言いようのない大きな感動と快感に酔いしれてしまった。
 「浦東空港駅」には午前12時27分に着いた。 ちょうど7分間の乗車であった。 まるで、遊園地のジェットコースターから降りて来た時のように、また、もう一度、並んで乗るぞっていう、そんな衝動に駆られたものであった。 
 午後3時50分、成田行の便で「上海浦東国際空港」から飛び立ち帰国の途についた。  < 終 > 





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最終更新日  2005年01月12日 06時43分02秒
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