とし坊の青春

とし坊の青春

2005年01月14日
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カテゴリ: 旅行
 いつもそうだから、今、何処にいるのか判らないってことに慣れてしまって、緊張してしまうなぁって言うような初々しさは微塵もない。 なんて言うつもりだったのだが、現実は厳しく、見渡す限り、ハングル文字ばかりだから、狼狽えてしまう。 ソウルじゃ、ほんの少しだけれど横文字を見たように思ったが、さすが「慶州」だ、横文字や漢字は街の中からすっかり消えてしまっている。

 それじゃあ、どうして、観光案内所って思ったかってことなのだが、建物に書かれているハングル文字を見てって言うことじゃなくて、窓に何枚も観光地なんかのポスターが貼られていたから、きっとあそこが観光案内所なんだって勝手に思ったんだ。 しかし、そう信じ切ってしまうと、あとは簡単だ。 恐れを知らぬってことになって、よしよしよし、此処だ、此処だって喜び勇んで、建物の中に入って行ったんだ。 中には、係りの人なのだろう、3名の若い女性がいた。 相談者と思われる一人の男性もいて、1~2分、係りの女性と話していたが、何か地図のようなものをもらって出て行った。 
 あたいは、その間、カウンターに置かれているリーフレットを勝手に取って見て待っていた。 日本じゃ、郵便局や市役所なんかで見かけるリーフレット入れのようなところに、「慶州」の観光ブックや地図、それにホテルの案内などなど、20種類近くのリーフレット類が並べられていたんだ。 当然、韓国語版があり、英語版があり、中国語版があり、日本語版もある。 想像するに、どうぞご自由にお持ち下さいってことなのだろう。
 順番が来て、あたいは「慶州」の地図はありませんかって、尋ねると、係りの女性が、これですか、それともこれですか、なんて、一つ一つ取って見せてくれる。 何しろ、言葉は通じないから、彼女の言わんとするところを彼女の身振り手振りで推し量るのである。 
 終始、彼女は笑顔を絶やさなかった。 だから、あたいなんか、鼻の下を長~くしてしまって嬉しくって仕方がない。 日本じゃ、見ず知らずの観光客相手に、しかも、お金になるんであれば、また別なのかも知れないが、終始、笑顔で対応してもらえることなんて、滅多にない。 笑顔に出会うって、宝くじで6等300円に当たるようなものだ。 10枚買って、1枚当たる。 10人に出会って、始めて1人の笑顔が見られるっていう勘定だ。 むしろ皆無に等しいと心しておいた方が無難に思う。 大体はぶっきらぼうな応対で、煩いわねぇ、さぁさぁ、これを持って、さっさと帰ってよって言わんばかりに、お願いした資料なんかを渡され、追い返されるというのが相場だ。 






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最終更新日  2005年01月15日 14時26分09秒
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