お気楽・気楽

2004年11月04日
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カテゴリ: あれやこれや
hare


昨日3日は近くの自衛隊の基地で「航空ショー」がありました。私はまだ一度も観に行った事がありません。別に戦闘機が嫌いな訳ではなく、むしろ子供の頃はプラモデルの戦闘機や爆撃機の模型作りに興じたり、小松崎茂の絵に興奮を覚えた方です。

観に行かないのは、昨日の日記に書きましたが、なぜか「祝日は勤務日」の会社に勤めているから?いいえ、私は「観にいけない」のでは無く、「観にいかない」のです。その最大の理由は中学生の頃に、幸か不幸か戦争体験者の方から色々な戦争話を聞かされ、結論として「悲痛な目に遭うのは一般人であり、常に弱者(女性、子供、お年寄り)であることを聞かされ、このとき戦闘機本来の目的をおぼろげながら理解したからです。

それまでの戦争はある意味接近戦と局地戦が多く、「戦場」と名付けられた場所から一般市民は比較的容易に非難が出来たのですが、航空機の発展とともに戦域は等比級数的に拡大し、多くの非戦闘員の方が亡くなられたのだと感じたからです。もちろんこの大戦を通じて、航空機は飛躍的に発展を遂げ、おかげで月にも行けますし、また、多くの人は移動距離が確保出来るようになったことはいなめない事実ですし、この戦闘機が結果的に大戦を早期に終結させる道具になったことも事実です。

その後広島の原爆記念館、原爆病院を訪れたときのショックは未だに忘れ得ません。「人は人に対してここまで残虐になれるのか?」その想いだけが繰り返し繰り返し幾度となく頭の中を駆け巡りました。それからも紆余曲折はあったのですが、そのような「道具」本来の意味も知らず、ただやみくもに「カッコいい」から好き!と夢中になって戦闘機集めをしていた自分が恥ずかしくなって、全部廃棄してしまいました。

社会人になってスーパーマーケットを主要客とする食品会社に勤務した際に戦争戦略論から発展したマーケッテング論「ランチェスター理論」を知るに及んで、愕然とします。(ランチェスター理論は簡単に説明すると「A軍50人」対「B軍30人」が戦えば「50の二乗-30の二乗=40二乗」「A軍が40人残って勝つ」敵を壊滅するには敵の二乗倍の兵力で対抗する・・N2法則・・といったものです)つまり、端的に言えばアメリカ軍は戦争に勝つために、ある意味「皆殺し」ともいえる戦略を選択し、その道具である航空機を効率的に活用させるべく、南洋諸島を攻略し飛行場を整備していったのだと・・(沖縄も例外ではなかったのです)。

航空機(ミサイル)と原爆(水爆)・・この図式も変わりが有りません、今も。私の近くには特別攻撃隊に加わり若くして多くの方が亡くなった航空少年兵の碑が小高い山に建立されています。私は山の果実とかを取りに行ったときに近くを通る機会も多くその碑を見るたび「なぜ「文化の日」に航空ショーが開催される必要があるのだろう?それもなぜ?亡くなった航空少年兵の碑が建立されている地区で?」ささやかな抵抗なのかも知れません。私が航空ショーを「観に行かない」のは・・・。

ノーベルはダイナマイトが殺戮兵器になるとは思わないで発明しました。結果に落胆したノーベルは発明で得たお金でノーベル賞を。包丁はダイコンも切れますし人を殺戮することも出来ます。要は使い方、応用の仕方だと言うことでしょうか?。であれば色んな道具を前向きに、建設的に、平和的に利用したいものです。

「航空機」といえば思い出すことがあります。それは飛行機事故(暗い話題が続いてすみません)で亡くなった有名人の方々で、ボブ・ヘブ 坂本九 そして向田邦子です。中でも向田邦子さん。・・別に知り合いだとか友人だと言うわけではなく向田邦子さんの作品の大ファンだったからです。



これらの作品の中でもTV作品化された「あ・うん」がお気に入りです。物語は戦時中の比較的裕福な家庭の日々の物語で(TVでは、杉浦直樹・フランキー堺そして娘役で岸本加代子が出演していたような気がします)この家族の日常を軽妙に、かつ人間の悲しさや、優しさとは?と考えずには居られなくなる、悪く言えば作者の「重箱の隅を突く」ような観察力と豊かな洞察力と、あふれるほどの愛情がチョットした場面で確実に伝わってくる作品でした。同じように「重箱の隅を突く」タイプとして石井ふく子さん(?)の「渡る世間に・・」がありますが、少し異なる気がします。なんて表現すればよいのでしょうか?・・天気に例えれば・・・向田作品は嵐や長雨、そしてジトジトした雨が続いていても「きっと明日は晴れる」。「渡る・・」は・・ジトジト雨が続いた雨の翌日が「多分明日も雨?」そんな感じの違いでしょうかね。

私が想うには向田作品は常に誰かに「恋」をしながら書いているのでは?そう思えてなりません。相手は「異性」「同性」「親」「兄弟」「知り合い」「ゆきずりの人」ありとあらゆる物が「恋の対象」そんな気がする作品が多いです。この想いが「渡る・・」で、そんな想いが感じられないのは多分に描かれている時代背景が大いに関与しているせいもあります。片方はやや古き良き時代、一方は・・・。

何でもカンでも古い時代が良いとは思いません。現代でもいいものはたくさん有ります。(ちなみに「あ・うん」とは、神社にある狛犬を思い出してください。片方の狛犬は口を開け「あ」もう一方は、口を閉じて「うん」です。言葉の説明は必要ないよね?まさに「あ・うん」です。)

そんなあれやこれやを考えさせられた一日でした。ある意味これが私にとっての「分化の日」だったのかも知れません。取り留めの無い、くだらない日記を最後まで読んでいただいてありがとうございました。

さ~!明日(今日)からも頑張るゾ!!。

追伸
ランチェスター理論を駆使したアメリカはベトナムに敗れイランでも苦戦しています。ランチェスター理論を我国で比較的早期に取り入れた大手スーパーダ○エーは苦境に陥っています。人の力は偉大です、象の天敵が蟻だと言う事も想いだしました。

追伸2
「向田作品は「愛」家族愛とか・・」とのご指摘をある方から頂きました。おっしゃる通りだと思います。ありがとうございます。
私もそう思います。またお友達が出来た気がします。
でなぜ「恋」なのか?それは「愛」は「心」の字が上のほうに有り、「恋」は心の上に乗っかっているからです。「秘めた愛」より「秘めた恋」の方が好きですし、「山を愛する」より「山に恋する」の方がより、山におもいありがあるような気がします。言葉の遊びです、スミマセン。普段は明るくて陽気なペ-ジです。また来てくださいね。





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最終更新日  2004年11月05日 06時22分33秒
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