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2006年11月28日
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カテゴリ: 読書感想
小市民が無理やりヒーローにされてしまったら?


株式会社来見食品に勤める落ちこぼれ研究員、騎馬武秀はオタクである。
雑務に追われながらも、コミックとフィギュアの即売会を唯一の楽しみとして日々を送っていた。
彼が勤める来見食品は、次世代タンパク源として新商品を開発する食品会社である。
ある日、その新商品開発にかかわっていた親友、鞍瀬のマンションを訪ねた騎馬は、凄惨な事件現場に遭遇してしまう!コンプレックスだらけのヒーローを描く熱血SF登場。



「逆境戦隊×」という、ちょっと脱力しそうなタイトルと、いかにもヒーロー然とした表紙、しかも出版社がハヤカワ!と3つ揃ったら買って読まねばなるまいて!といそいそ購入しました。

内容的には、ズバリ、怪人を前に闘う正義のヒーロー。テイストはゴレンジャー系(←古っ!せめてデンジマンとかダイナマンくらい言っとこうよ。って、やっぱり古いですね。ちなみに、ワタクシ、サンバルカンのバルパンサーが好きでした。)
5人組のヒーローといえば、レッドは熱血リーダー(イエローはカレー好き)ですが、この主人公は違います。ビジュアルがかなりマダオ(マルでダメなおっさん)ではありますが、それより何より特徴的なのは、「世界平和よりまず自分」というスタンスでしょう。
かなりヒーローもののお約束を踏まえて描かれていて(作者の坂本さんは、かなりの特撮好きとみた!)、主人公は正義の(変身)ヒーローとして親友(鞍瀬)と相対することになります。

けれど、そこで主人公が思うのは、

なぜ、親友と戦わなければならないのか(略)
知らない人を何人殺そうと、鞍瀬は親友であることは変わりない。


読んでて、おいおいおいおい!ダメじゃん!と思わず声に出して突っ込みを入れてしまいましたが、でも、誰もが超人にはなれないのも確かなわけで。
小市民が、いきなり突発的な事故でヒーローにされたら、こんなものかもしれません。
うん、確かに、ここには後ろ向きな「リアル」がありました。


その強烈なコンプレックスが、彼をヒーローたらしめます。
コンプレックスがなくなると、ヒーローどころか怪人に成り下がる、不幸としかいいようのない境遇に立たされる様は、うっかり笑ってしまうほど。


ヒーローになったら、悩みはすべて解消される、怖いものはなくなる。
無条件にそう思っていたのははるか昔。現実はかなり厳しい。
殴ったら、殴った分だけ感触はその手に残る。倒したら倒した分だけ、想いは濁る。


ひたすら悩み打ちひしがれ後ろ向きな、ネガティブヒーローがここに誕生しました。

全体的に文章がぎこちないし、まだ1冊目のせいか、物語的には盛り上がりにも欠けてます。
正直、これを読んだだけじゃ面白いかどうかは微妙。
けれど、特撮好きの方にはニヤリとできる小ネタもいろいろ仕込んであって、主人公はかなり後ろ向きにも関わらず、作品自体にネガティブなイメージはありません。
そこには、これから物語が動き出すと、もしかして化けるんじゃ?と妙に期待してしまう何かがありました。
「1」とあるからには「2」があるわけで。
とりあえず、次回作(12月発売)も読んでみようと思います。いい方向に化けてくれるといいな♪

感想を読ませていただいた素敵サイト様→ [間歇日記]世界Aの始末書










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最終更新日  2006年11月29日 07時51分52秒
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