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2007年01月04日
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カテゴリ: 読書感想
一気に思春期真っ只中の十代前半の頃にタイムスリップしてしまいました。


養い先の家で惨い仕打ちを受け家を飛び出した孤児の飛鳥は、青年・祐也に助けられ彼の元で育てられる。育ての親である祐也への愛を、飛鳥はひそかに募らせていく。そしてある日、殺人事件が発生したことから飛鳥と祐也の運命は大きく動き出す?
情感溢れる筆致で少女の想いをみずみずしく描き 、北海道を中心に一大ブームを巻き起こした珠玉の名作。


-こんな形でしか会えなかった運命を哀れだと思った-





この「雪の断章」ですが、中学のころに友人に借りて読みました。
当時から読む本といえば少年ジャンプ(本か?)、見るテレビはサンライズのロボットものという中学生活でしたが、読んだ瞬間から作品世界にどっぷり浸かってしまったのを覚えてます。
だってこれって、白馬に乗った王子様の物語りなんですよ?

王子様は、女の子の永遠の憧れです。(きっぱり)

読み返したいと思ったときには絶版。復刊までの道のりはいろいろあったようですが、ともかく、待ちに待った復刊です。
ちなみに、誤字が結構あるのも、忠実に復刊した故なんでしょうか?(笑)
というのはさておき、ストーリーはろくに覚えていなかったので、新鮮な気持ちで読んだんですが、



という一説を読んだときに、真剣に眩暈が。
この一説に、中学生だった自分がどれほどドキドキしたことか!
それまではどうってことなかったのに、この一説だけで、あの頃のときめきがものすごい勢いでよみがえりました。あまりの恥ずかしさに、真剣に穴掘って埋まりたかったです!Σ(//Д//)


くすんだレンガの色は風土の歴史、レンガの強さは愛の歴史。

青空を背イスに、緑をひじかけに、風をクッションに、池を鏡に。

文明を退け、時を越え、生命の輪廻を詩う。

冬の花びらが悲哀と鎮魂に散りゆき寂として昔日を忍ぶ。



この情緒過剰な言い回し。この場合はファンタジックでリリカルなな表現というべきか。
まさに、少女小説の古典、好き嫌いは分かれると思います。特に男性には厳しいものがあるかも。
佐々木作品の主人公は(といっても全作品読んでたわけじゃないですが)、どんな悲惨な境遇にあっても、果敢に真正面から立ち向かいます。それはもう、頑固一徹に。
そして、ただただ愛に生きるのです。

多分、今始めて「雪の断章」を読んだとしたら、途中で投げ出したかもしれません。
切々とつずられる少女飛鳥の鬱屈した心情。祐也の密やかな愛情。
正直イライラします。好きならとっとと告っちゃえよ!と。(←根本から、「恋愛小説」に向いてません。情緒っていう言葉は何処?)

あの頃。そう、中学に入りたての、上級生を先輩と呼ぶだけでドキドキしてた頃に読んだから、今も強く記憶に残る作品になったんだろうと思ってもみたり。

まあ、佐々木さんはこれミステリとして書いてるわけじゃないだろうから全然問題はないわけで、それよりも、真相を知った飛鳥の激しい悩みっぷりや口をつぐもうとした決意の描写こそが佐々木節の真骨頂でした。

さて、佐々木作品といえば、やたらめったら作品世界がリンクしてるのも特徴です。
これがもう、笑っちゃうくらい内容を覚えてないので、続々復刊する佐々木作品を新鮮な気持ちでチェックしていこうと思います。
たーのーしーみー♪

蛇足:源氏の君な祐也さんですが、ふと 「図書館内乱」 の源氏の君(小牧さん)を思い出しました。
    なんだか、恋愛感に時代の流れってもんを感じますねえ(笑)


感想を読ませていただいた素敵サイト様→ epi の十年千冊 本読み日記





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最終更新日  2007年01月04日 21時58分01秒
コメント(14) | コメントを書く


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うわあ!  
水瀬 涼 さん
懐かしい~vと言っても私は読んでいないのですが。
ウチの母が大好きだったみたいで、今でも「謎が残ってて未完だから続きが読みたい」と言っておりました。作品がリンクしているというだけで、未完ではないのですかね??

実家に原本がありそうですので、ちょっと手にしたくなりました。お、乙女だーー! (2007年01月04日 23時38分37秒)

「雪の断章」のこと。  
epi さん
こんばんは。コメントありがとうございました。

「反転」の部分は、わたしも読んでいてちょっと恥ずかしかったです。

>この一説だけで、あの頃のときめきがものすごい勢いでよみがえりました。

わたしは今回初めて「雪の断章」を読んだのですが、そう感じたかずはさんのお気持は分かる気がします(笑)

引用の部分は、ほとんどポエムですね…。これを楽しめるひとじゃないと、佐々木丸美さんの小説は読めないでしょうねえ。
(2007年01月05日 17時59分10秒)

Re:「雪の断章」佐々木丸美(01/04)  
この方の本は高校時代にすべて読破しました
なつかしい~~~~
本棚から復活します今年は・・・ (2007年01月05日 22時11分34秒)

はじめまして。  
プーヤン♪  さん
あまりにも懐かしいタイトルが目に付いたので・・・。
佐々木丸美作品は中学~高校時代にハマってました!
昨年突然2度目のブームがやってきてあちこちの古本屋を駆けずり回ってました。
ヒロイン達の強さと、お相手の男性達のひどさ(良い意味で)が大好きです!
復刊するんですか!?うわ~楽しみです♪ (2007年01月05日 22時26分31秒)

Re:うわあ!(01/04)  
水瀬 涼さん、こんにちは!

未発表の草稿とかも見つかってるらしいですよ。雪の断章シリーズは一応片がついてたんじゃなかったっけ……?
う~ん、あんなにハマって読んでたのに、これぽっちも覚えてない自分にビックリ。

>実家に原本がありそうですので、ちょっと手にしたくなりました。お、乙女だーー!
それは羨ましい!続きを読みたくて仕方ないんですけど、順次復刊ということで、来月まで待たなきゃいけません。
乙女必読本ですから(笑)、原本があるのでしたら是非!
(2007年01月06日 16時08分57秒)

Re:「雪の断章」のこと。(01/04)  
epiさん、こんにちは♪

反転部分は何度読み返しても赤面ものです。
ほとんど忘れてたものの、あのフレーズだけは強烈に覚えてた自分にビックリです。
きっと、思春期にメガヒットだったんでしょう(笑)

>引用の部分は、ほとんどポエムですね…。
確かにポエム。回りくどいくせに、熱い思いだけはストレートに伝わってきます。これが全編に溢れてる様は圧巻でした。
でも、「雪の断章」はデビュー作だけあって、これでもまだ軽めなんですよね。
他作品を読むのが楽しみなような怖いような…(笑)

(2007年01月06日 16時14分14秒)

Re[1]:「雪の断章」佐々木丸美(01/04)  
ピーたれままさん、こんにちは♪

懐かしいんですよ!ほんっとに!
久しぶりに読むと、佐々木作品は嵌りまくるマルミストの気持ちも、生理的に受け付けないって人の気持ちも、どちらも理解できる気がするのが不思議です。
良きにしろ悪きにしろ、それだけ強烈な個性を持った作品ってことなんでしょね。 (2007年01月06日 16時18分29秒)

Re:はじめまして。(01/04)  
プーヤン♪さん、こんにちは!

>ヒロイン達の強さと、お相手の男性達のひどさ(良い意味で)が大好きです!
そう!男性達がこれまたひどいんですよね。
中学時代、ヒロインと一緒に振り回されてた記憶があります。
それにどれだけときめいたことか!(笑)

>復刊するんですか!?うわ~楽しみです♪
18作品が順次復刊なんだとか。
これは読むしかないでしょう\(^▽^)/
(2007年01月06日 16時21分22秒)

まだ乙女だった頃の必携でした。  
ともやん さん
うわ、今ここ見た。
懐かしいです。
佐々木さん、作家としては十年足らずの活躍だったけど、随分作品を残されていますよね。私もまだ全部読んでないので、何とか集めたいです。
佐々木さんは残念ながらお亡くなりになってしまったけど、あの独特で非常に美しい文体には十代の頃ものすごく憧れたものです。(それで何で今エロ書いてるんだろ)

佐々木さんの一連の作品はみんなどこかしらで繋がっているので、それも楽しかったです。「雪の断章」の主人公飛鳥は三人の従姉妹シリーズの中の一人でしたよね。
私が最初に佐々木作品にハマったのは館シリーズの「崖の館」からでした。
それにしても、本当に女の子たちはそれぞれとんでもない運命を背負わされて健気に生きているのに、男たちときたら…(笑)
作中でいくら素晴らしい王子様のように描写されていても、「何でそこで助けないの」「それ言っちゃダメだ」と何度思ったことか。

全て北海道という地を舞台にしているせいか、トルストイやツルゲーネフ作品に似た味わいを感じさせます。北の地で燃え上がる恋情の切なさや激しさの何と美しいことか。 (2007年01月08日 21時24分11秒)

Re:まだ乙女だった頃の必携でした。(01/04)  
ともやんさん、こんにちは\(o⌒∇⌒o)/

心の汚い大人になった今ならともかく、十代の清廉潔白(……なんか違う)で純真無垢な頃に読むと、憧れずにはいられないですよね♪
「崖の館」は創元推理から復刊されてるので、今読んでるのが終わったら挑戦する予定です。

>「雪の断章」の主人公飛鳥は三人の従姉妹シリーズの中の一人でしたよね。
そうそう!それくらいは記憶にあるんですけど、どうゆう関係だったかはさっぱり覚えてないので(笑)今から再読するのが楽しみです。
きっと、男連中にむかつきながらも、かっこいい!とか言ってるんだろうなあ……佐々木丸美さんの思う壺ですね(笑)

>全て北海道という地を舞台にしているせいか、トルストイやツルゲーネフ作品に似た味わいを感じさせます。北の地で燃え上がる恋情の切なさや激しさの何と美しいことか。
そうなんですよ!と言いたいとこですが、トルストイもツルゲーネフも途中で断念した身としては哀しいかな同意できません(-_-|||)
でも、後半は激しく同感です。あの激しさはくせになりますね!



>(それで何で今エロ書いてるんだろ)
ところで、ともやんさんが書かれてる例のソレ(ドレ?)はどこで読めますか?←興味津々♪
(2007年01月09日 07時39分57秒)

こっそり置いてく  
ともやん さん

http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1165204345/
まとめ
http://m-pe.tv/u/page.php?uid=3words&id=1 (2007年01月10日 00時14分58秒)

補足  
ともやん さん
場所が場所なので、全て匿名です。 (2007年01月10日 00時16分54秒)

うっわ、すごいすごいすごい!  
ともやんさん、こんにちは!

いやもう、膨大な量にビックリです。すっげえ!
あれ、全部違う人が書いてるんでしょうか。
まだチラ見なんですが、ぼちぼち拝見させていただこうと思ってます♪
いやもう、すっごい!(←それしか云うことがないのか)

教えていただいてありがとうございました!☆(≧▽≦)☆!
ばんざーーーい♪ (2007年01月10日 07時34分47秒)

追加  
ともやん さん
あそこでは、職人さんが好きな時に好きなように投下しています。
私は内容はともかく書くのだけは早いので、多分全体の作品数の三分の一ぐらいの量は投下しているでしょう。
これ以上は関係のない書き込みになるので、まずはここまで。 (2007年01月10日 07時40分22秒)

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