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シュリーマンと言えば、幼い頃の夢を決して諦めることなく、絶え間ない情熱と努力で夢をかなえた人物。そんな、イメージしかありませんでした。
天才的な商売の手腕とか、抜群の記憶力とか、世界中を旅して回ったこととか(日本にも来てたんですね!)、数ヶ国語を自由に操ったりとか……不勉強ながらそのあたりのことは全然知りませんでした。
そんなシュリーマンの魅力的なエピソードをちりばめた本格ミステリです。
1873年、オスマン・トルコの辺境、ヒッサルリクの丘。
シュリーマンは、伝説の都市トロイアがこの地に実在したことを証明する、莫大な黄金を発見した。しかし、それをきっかけに、シュリーマン夫妻の周囲で不可解な事件が続発する―。
混沌と緊迫の世界で繰り広げられる推理合戦の果てに、シュリーマンがくみ取った驚愕の論理とは?鬼才のデビューを飾った傑作本格ミステリ。
柳さんの作品の特徴といえば、実在の歴史上人物を配してる点ですが、私の中では、柄刀一作品の印象と重なります。どちらも、一級のエンタメ作品でありながら、丹精で硬質な本格ミステリ。
シュリーマン、ダーウィン、オッペンハイマー、夏目漱石等など、誰もが知ってる歴史上の人物を主人公にすることで掴みはOK!キワモノな展開になるかと思いきや(鯨作品みたいな・笑)、蓋を開ければ密室などのミステリ好きにはたまらないがジェットの数々。
ミステリ好きにはたまりませんw。
「黄金の灰」を読んで、特に印象的だったのが、次の一説。
「独創などというものが、神以外の場所には、決して存在しないということを。
およそ誰ぞが思いついたことは、別のものによって既に思いつかれているという事実を」神ならぬ人間にできることは、"誰もが同じことを思いつく"という陳腐に耐えることだけじゃ。」
この一説が、ストーリーに深く関わってくるんですが、なるほど、そう来たか!と感心しきりです。
屁理屈というか思い込みによる言いがかりと言ってしまえばそれまでですが、そこにキリスト教的世界観が加わると、一転説得力のあるものに早変わり。
そして、伝説の都市、トロイアの遺跡で発見された「プリアモスの黄金」を盗んだ動機にも意表をつかれした。
まさか、ネタバレ反転→ 歴史から消し去りたいからって理由で盗む
とは! 逆転
の発想が見事でした。
伏線の回収の仕方もきれいで、これがデビュー作とは思えない完成度の高さ。
血沸き肉踊る!とはいかないまでも、ミステリとしてはおさえたい作家さん、そして作品です。
最近、ミステリだかサスペンスだかホラーだか判然としないジャンルクロスオーバーな作品が増えてる今、この手の正当派ミステリは貴重かもしれません。
ところで、小学生のころ、伝記を読むのが好きでした。ナイチンゲールとかキュリー夫人とか野口英世とか。苦労して成功を掴む物語は読んでで心地よかった。
まあ、石川啄木に限ってはその身勝手さに子ども心に腹立ってましたが。
ただ、腹立ちながらも石川啄木の書く詩は心に響くのでタチ悪いんですけどね。やっぱ詩人は性格が悪いほうが、いい詩がかけるんでしょうか?(ぇー
それはともかく、柳さんの一連の作品を読むと、わくわくしながら伝記を読んでた小学生当時の自分を思い出します。
やっぱり、歴史に名を残す人たちの人生は、良きにしろ悪きにしろ心に残りますね♪
ちなみに、アレクサンダー大王のような英雄でも、起きぬけに小指を箪笥の角にぶつけて悶絶したりしたんだろうな、なんてことを想像するのが大好きなので、 シュリーマンのトロイ遺跡発掘の影にはこんなことが!
なんて煽られると、「ええ?何々?何があったの?遺跡発掘の時に転んで頭でも打ったりとか?!☆(≧▽≦)☆!」と楽しくなってしまいます。
だから、柳さんの作品をついつい手にとっちゃうんでしょねぇ。
これって、確実に、柳さんの思う壺なんじゃ……
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