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2007年07月13日
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カテゴリ: 読書感想

10年ぶりの新作です。
ぶっちゃけ、もう蜜柑ならぬ未完のシリーズだと諦めの境地に達してたので、新刊情報を見ても半信半疑だったんですが、生きてて良かった!まさかまた、 ラジェンドラの勇姿 新作が拝めるとは♪



タイタンの首都メカルーク。
市警警部のネルバルと広域宇宙警察の実習生サティが現場で目撃したのは、八体の惨殺死体と「海賊を始末した」という犯行声明だった。
いっぽう海賊課刑事のアプロとラテルは、「海賊に間違われた」という同僚刑事セレスタンの通信を受け、貨客船ハウバウアー号に急行する。それは、海賊課の存在意義を葬り去るべくヨウメイが仕掛けた周到なゲームの始まりにすぎなかった―。



この世から悪がなくなればいい

―それがおれの願いであり、祈りだ―




神林さんは大好きな作家さんの一人でして、文庫化されてる著作は、だいたいは読んでるはず。メタフィジカルなスラップスティックもの(どんなんや)より 「戦闘妖精・雪風」 を代表とするハードSFの方が好みなんですが、「敵は海賊」シリーズだけは別格。
SFとしての骨子もしっかりした中に溢れる、ユーモアとくだらなさを足して3で割って余ったところにCDSビームをぶっぱなしたような会話の数々が大好きです♪

海賊課高速言語とか、Ω空間とか、CDSとか、そんなSF設定も琴線をくすぐられまくりなんですが、それを上回るくらいキャラクターがいい!

………ぶっちゃけ、これって 最強SF じゃないですか?←マジ

「星界シリーズ」 が本筋をうっちゃって日常ネタに乖離しがちな中、どれだけふざけた会話の応酬をしようと、言語と概念を巡る神林さん特有のテーマはしっかり底にある。芯がぶれることがないので、どれだけ待たされようとクオリティの低下を心配する必要がない。ありがたい限りです。
まあ、そんな心配が無用だから何年待たされてもいい!という心境には達せやしませんが。
次がまた10年後とかだったら

………暴れてやる。 (待て)



さて、前置きっていうか、たわごとが長くなりましたが、新作「正義の眼」。

小説を読むときは、気になるところに付箋や広告をちぎったのやらを挟みこみつつ読むんですが、読み終わってチェックしてみたら、ほとんどがラジェンドラの会話部分でした。

ラジェンドラかっこいいよ。かっこいいよラジェンドラ!
神林作品に燃えは感じても、キャラ萌えすることはあんまりないんですが、ラジェンドラと雪風にはめろめろのめろりんきゅーです。

あ、どっちも 人間じゃねーや。

そんなラジェンドラかっこいいよ語りは後回しにするとして、今回は、モーチャイが体現する「観念の正義」とヨウメイが体現する「観念の悪=純粋な悪」の戦い(に「俗なる悪」のラテルチームがうろちょろ)というストーリーでした。
とりあえず、このシリーズの主人公は誰だ!ヨウメイなのか?そうなのか?( ̄□ ̄;)!!と言いたくなるほど、いいとこは全部ヨウメイが持ってってます。

がんばれラテル!身内(アプロにセレスタンにラジェンドラ)と海賊(ヨウメイ)のキャラが強烈すぎるせいで、影どんだけ薄くなろうと、君が主人公だ!

と言いたい気持ちで一杯になったってのは内緒の方向で。 (主人公はラテルいいんでしたっけ?←ぇー)

アプロが完璧脇役だし、ネルバル警部やサティ刑事といった、膨らませがいのあるキャラを出してきたわりにはバタバタバタっとやっつけ仕事的に事態が収束していったような気がしないでもないのが残念でしたが、10年ぶりにラテルチームに会えただけで最高に幸せだったので、もうどうだっていいです(笑)

10年ぶりのシリーズ最新作。 読んでてものっそ幸せでしたから!☆(≧▽≦)☆!


さて、問題のラジェンドラ。
黒猫型宇宙人のアプロのかわいさも捨てがたいですが、好きなキャラはと聞かれたら、

「銀さんとラジェンドラ!」

と素で答えかねないくらい大好きなラジェンドラ。

10年ぶりに邂逅したラジェンドラはちっとも変わってませんでした。

上司(ラテル)に盗み聞きをとがめられ、盗み聞きどころか盗み見までしていたと得意げに答えるあたり、無駄に高度な知性を感じさせてすばらしいことこの上なしですが、相変わらず、クールで沈着冷静なイメージを壊すことに一生懸命なようで、ものっそかっこかわいらしいんですけど!

<人間は脆弱です。身体も知性も教養の深さも、わたしにはかなわない、弱い生き物です>

この台詞だけ見ると、どんだけ傲岸不遜な勘違いコンピュータだよ!と思うことしきりですが、口では好き勝手なことを言っても、シリアスな戦闘のときは、上司(ラテルやアプロ)の命令に従ってきちんと仕事をこなすあたり、できる男以外の何者でもありません。
いつもはバカにしてても、根底にあるのはラテルとアプロに対する信頼感。くう、かっこいいじゃないか。

そして、ことあるごとに、自分は人間よりえらいとうそぶく割には

「偉いぞ、ラジェンドラ」 <当然です>

ラテルに褒められて得意げなのがかわいい。
一方、くそ真面目に命令系統にこだわる風を装いながら

<警備システムの監視記録の映像はわたし独りでこっそり観るよりも、みんなで一緒に観るのが盛り上がっていいと判断しました。>

と、自分の楽しみを優先させるあたり、無駄に高度な知性も極まれりっていうか、ホントにこのコ、コンピュータ?(このコ言うな)

<刑事のみなさん、ご協力感謝します。なんでも質問をどうぞ。わたしはラジェンドラ。海賊課の良心といわれてます>

このあたりまでくると、最初のイメージは20代後半、もしくは30代前半だったんですが、どうも「褒めて伸ばせ!」な10代のイメージも混ざってきました(笑)


もう、相変わらずのラジェンドラを堪能できて満足なことこの上なしでした。やっぱいい!
よし、んじゃ、神林先生、次の新作は1年後ってことでよろしくお願いします♪


感想を読ませていただいた素敵サイト様
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最終更新日  2007年09月26日 07時41分45秒
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