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ばぶにとっての2016年ってどんな年だったか ②
ものづくりのはなし
東日本大震災以来「お金儲け」を最優先のモノづくりをやめて作ることそのものを楽しむものづくりのスタイルに変え6年目に入りました。作ることそのものをあそぶのです。あそび半分で作るというのではありません。可能であれば100%遊びに徹して作り上げたいものです。
製作態度の立ち位置を変えましたら、視点が変わります。視点が変わると素材の見え方や作りたいものの形のイメージが変わります。今まで溜まっていた木っ端の類が創作物の良い素材に生まれ変わってきました。
それと素材という意味では「段ボール」の再発見です。木工作家というよりは段ボール作家というところまで上り詰めてみたいくらいです。段ボールを5枚前後重ねて形状を整えぐるり全体の隅を麻ひもを使って縫い上げていきます。針は最初針金のハンガーだったものをリメイク。適当な長さの U の字型に作って縫っていましたが、縫い付けるときの抵抗が大きくて手や腕やらの体を壊しかねないところまで行きました。そしてこれに換わるものとしてはっと気が付いたのは『ピアノ線』です。縫う前の下穴の開け方も金物屋のショウウインドウのなかにあった大工道具の「クジリ ( 角利 ) 」、子供の頃畳屋さんが使っている光景が記憶にありました。錐(きり)というか、文房具でいうところの「せんまいどうし」の大親分のようなものです。必要は発明の母。手は第二の脳。とにかく作業量と経験智の蓄積でノウハウが面白いように増大していっています。縫い止め方はボタンホールステッチ ( ブランケットステッチ ) で一針一針均一になるように縫います。この時の麻ひもの引き具合締め具合が奥深いです。巧みを極めてみたいものです。