西新オレンジ通り日記

西新オレンジ通り日記

税金が二度来る保険



「年金払い保険」「家族収入保険」など名前は違っても、
死亡保険金をまとめて受取る代わりに、
年金として分割して受取るタイプの保険は、
亡くなった時に<相続税>
その後受取るたびに<所得税>と、
税金が時間差で2種類かかってくるとんでもない保険で、
解約しても返戻金はほとんどないし、
保険会社に在職中は、法人はもちろん、
めったに個人にも勧めない保険でした。

<だけど!だけど自分は入ってた! >

「どーゆうことね?」とお叱りを受けそうですが、
実は私自身は、
「月々25万円がお給料のように支払われる保険」に入っています。
理由は2つ。

@1つは保険料が安いから。
@もう1つは、保険金を受取った子供の後見人が運用を失敗して
 彼らが社会人になる前に、生活資金を使い果たしてしまわないために。

<一億円の宝くじが当たったら>

「1億円の宝くじが当たったらどうする?」という質問に
『もっとバリバリ働く!』と答えた友人が1人だけいましたが、
実際は宝くじが当たって身を持ち崩す人だって少なくありません。
某保険会社が、支払った保険金の追跡調査をしたところ、
保険金を使い果たすまで、平均2年だったそうです。
平均寿命を考えれば
「年をとって保障も少なくなった頃に亡くなることが多い」
ことが主な原因ですが、
なかには多額の保険金をうまく運用できず、
夫の死後生活を一変させてしまう人もいるからです。

<失われた保険金の行方>

保険金は、受取人の普通預金口座に、
速やかに振り込まれます。
普段せいぜい5・6桁の数字が並んでいる預金残高の欄に、
キャッシュカードで自由におろせる
8桁か9桁の数字が突然現れる。
葬儀代など百万単位のお金が出て行く環境がしばらく続き、
人の出入りも多く金銭感覚が少し狂ってしまう時期に、
不安な気持ちや寂しさをまぎらわそうと、衝動買いをしても
「払える」という状態になる。

<大根から家まで>

未亡人が無職だと住宅ローンが組めず、
家を買う時はキャッシュで買うことになりますが、
保険金で「家だって大根買うみたいに、現金で買えちゃう!」
新居にあわせて家具も替える。
誘われて食事をしても、旅行をしても、買い物をしても、
「無駄づかいはやめろ!」と叱ってくれる夫はいない。
「・・・・・」
いろんなセールスをしている友人がやってくる。
場合によっては、お金に困った親戚までくる。
気がつくと、8桁あった預金残高が7桁になり、6桁になり、
生活費として残すべきお金まで・・・・・

「そんな生活、いっぺんしてみたいな~!(^o^)」
とも思いますが、
普段持ちなれない大金を手にするリスクは大きく、
計画的に取り崩しつつ運用するのは、
大変むずかしいのが現実です。

<NO!と言えない人には>

保険金の運用には経営感覚が絶対必要です。
住宅資金は別にして、
遺族の生活保障にかぎって言えば
「一定期間、お給料のように支払われる保険」を選ぶことは、
実に合理的な保険の選択といえます。

ここが大事なのですが
必要にならないことの方が多いので、
割安なことも条件の1つ。
一生涯保障が続く「終身保険」などと組み合わせる、
特約という方法もあります。




© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: