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| 美しく着飾ったトラジャ族の少女 |
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| 会場を取り囲むように弔問客用の建物が囲んでいる。この建物は葬儀終了後解体される。会場のあちこちには生贄にされる水牛が。 |
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| 会場の片隅で大胆に豚を料理する。 |
私はガイドに連れられてこの葬儀の親族に引き合わされた。トラジャ族の葬儀の場合、旅行者でも紅茶、砂糖、タバコ等の供物をもっていくと、葬儀に参加というか見ることが許される。なので、私も親族にこれらの供物を手渡して、葬儀に参加することを認めてもらった。彼らの葬儀に対する考え方は、いかに盛大に弔うかということを考えているようで、それには弔問客の人数も重要な要素らしい。そんなわけで見知らぬ外国人旅行者でもOKなのだろう。葬儀の踊りが始まるまで、弔問客用の座敷に上がり休ませてもらう。出されたちょっとしたお菓子をつまみ、紅茶を飲んで始まるのを待つ。しばらくすると、おそろいの水色のシャツを着て黒のサロンを腰に巻いた男達が数十人広場に現れ、小指同士を互いにつなぎ輪を作り始めた。そうしてリーダーらしき男の指揮に基づき歌を歌いながらゆっくりと反時計回りにステップを踏み始めた。途中何度も中断したり、再開したり、女性も加わったりしながらしばらく続いた。それは歌というよりは、なんとなくお経に近いような単調なメロディーだった。ガイドの話ではこのようなことが延々と明日も続くとのことだった。私もちょっと退屈になってきたので、あちこちで写真を撮らせてもらった後、ホテルへ戻ることにした。結局、トラジャ族の葬儀それ自体は私が想像していたような盛り上がりはなく、なんとなくダラダラと続く少しばかり退屈なものではあったが、その美しい伝統衣装や彼らの独自の文化を垣間見れる良い機会だった。
*1 スラウェシ島の中心都市。いつの間にか市の名称がウジュンパンダンから旧名のマカッサルに戻っていた。でも何故?
*5 ベモとは乗り合いミニバン(主にハイエース)。普通のバスは長距離区間や都市に限られ、ベモはより身近な日常利用する乗り物。