なまけいぬの、お茶うけをひとつ。  

なまけいぬの、お茶うけをひとつ。  

2010年01月14日
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カテゴリ: 本・マンガ(BL)
masataka



前にも陳列される前に店に飛び込み、「凛花ありませんか?」と尋ねたのを覚えられていたらしい・・・何かめっちゃ恥ずかしかったっす。


さてさて、とうとう「櫻狩り」も最終回になりました。

最終回なのに勢いが全く衰えず、最後まで目の離せない展開でしたね。


以下、激しくネタバレです。












櫻弥の葬儀のあと、正崇は結局蒼磨を告発する道を選びませんでした。

彼がとった道、それは蒼磨を「赦す」こと。


淀んだ空気で濁った斎木家に外部から風を送り込む形になった正崇がとった行動により、蒼磨は過去の呪縛から解き放たれ、やっと父親を赦すことができました。

斎木父はホンットにどうしようもない奴だと思いますが、彼も蒼磨と同じく、誰かに赦して欲しかったのかなぁと思うとちょっぴり同情しちゃったり。

蒼磨を引き取ってから十四年、それだけの月日を経て初めて謝罪の言葉を蒼磨に言ったのが、蒼磨に赦してもらえたからだというのが何ともね・・・




父への復讐から「アビゲール」になっていた蒼磨は、このあと正崇に髪を切ってもらいます。

短髪と長髪の中間くらいの髪をした蒼磨は、何か今までで一番カッコよく見えました。
憑き物が落ちたというか。上巻のころとはまるで顔つきが違いますね。


ふーやれやれ、と思っていたら、正崇くんが爆弾を落としてくれました。


正崇はどうやら、母親が父以外の男にレイプされてできた子供だったそうです(;-ω-A


いつか正崇が「僕が汚い子供だからですか」と蒼磨に言ってましたが、このことを指してたのですね。

いやー、凛花の予告で「衝撃の真実が明らかに!!」とか煽ってたので、この上まだ更に何かあるのか!?と内心びくついてたのですが、これのことでしたか。


正崇が愛に対して斜に構えたところがあったり、義弟に対して憎しみを抱いていたのにはもっと根深いわけがあったのですね。

それでいて過剰に「正しく」あろうとする正崇がアンバランスというか、矛盾してるなぁと思っていましたが、そういう理由があったとは。

何かいきなり話に深みが増した。
なるほどねー。

今まで誰にもそのことを言えなかった正崇の苦しみはいかばかりか。



蒼磨を赦すことは正崇にしかできなかったし、正崇もまた蒼磨が赦しを与えてくれたからこそ長年の鬱屈を消し去ることができたんですよね。
つくづく運命の相手だなぁ、この二人は。いや、運命の「恋人同士」って意味でなく、もっと根源的な意味で。


そんで、もうないかと思われた二人のラブシーンが。

初めて普通に抱き合いました、この二人。

何か感慨深いです。

これまで濡れ場といえばなんか変態チックな感じか、無理やりだったりのどちらかしかなかったのですが、今回はそういうのは一切なし!



あんなにも傷つけあって、心がすれ違いまくったあとのこのシーンですから。感無量。
だからあんまり目を背けたくなるようなエロさはなかったです。

まぁ体位(爆)とかに着目するとエロイのかもしれませんが。


私は蒼磨が裸だったのが一番印象的だった。

これまで彼は、事に及ぶときず~~っと服を身につけていたんですよね。
正崇は常に全裸だったと思いますが。

それなのに一糸纏わぬ姿で抱き合ってるのを見ると、心の一番柔らかい部分を晒し合ってるんだなぁとジンときちゃいました(*´∇`*)


それと、蒼磨の「愛してる」という言葉。

口に出しては言いませんでした(?)けども、唇の動きだけというのがまたいいではないですか。

「生涯貴方の物です」と応える正崇もいいです(≧▽≦)ゞ
これで、お互いをお互いのものと言っちゃいました。

何といい雰囲気。これほんとに「櫻狩り」ですか?(笑)


が、翌日何と突然の別れ。


けどまあ、何となく正崇と蒼磨がこのままの関係でいられるとは思っていなかったので、これは仕方ないのかな。

このお話は恋愛ものではないし、蒼磨は結婚が決まっているし、ズルズルと会い続けて泥沼になっていくっていうのは、何か違う気がしますしね。

(しかし、濡れ場でのやり取りを見ていると恋愛ものとしても十分成り立つような気がしますけどね(^_^;))


別れを惜しみつつ、斎木家を出る正崇。

これで終わるのかと思いきや、最後にクラスター爆弾落とされました。


あああ~~っ!!
蒼磨刺された~~~っ!!( ̄□ ̄;)



はっきり言って 半分存在を忘れていた 加藤が最後の最後でやってくれました。

彼がその時言った秘密。
それを聞いて、私は「斎木家は本当に狂ってる・・・」と空恐ろしくなりました。

櫻弥の父親は加藤だったのです。

加藤があれだけ忠実に櫻弥に仕えていたわけが判明しましたね。
怖っ。


そして櫻弥が蒼磨を愛していたことを知るや、蒼磨を刺して櫻弥のもとに送ろうとする泥ついた情念・・・こいつハンパねぇ( ̄∇ ̄;)

斎木家に関わった人はみんなどっかおかしくなるんですかね。


そして蒼磨は腹から血をたらしながら例の櫻の木の下に座り込み、「僕は生きる。君が生きろと言ってくれたから」。

そして桜が舞い散る中、そのままジ・エンド・・・


えええぇぇ!?
ってなりました。


「生きてるよね!? 蒼磨生きてるよね!?」と祈りつつ、渡瀬先生のインタビューへダッシュ。

渡瀬先生:
「私は、生きると決めた人間は死なないと思っているんです。(中略)私は、桜を死ではなく生命力の象徴として描いているので。」


よっしゃぁー!!
蒼磨死んでない!!(たぶん)



いや、ていうか蒼磨がこの話で死んだらダメでしょう。

他の誰が死んでも、正崇と蒼磨は生きてなくちゃいけないですよ。

最初は「絶対蒼磨は死ぬ」と思ってましたが、回が進むにつれ彼は生き続けなくちゃいけない感じになってきたしね。


本編は別れのシーンで終わってしまいましたが、いつかまた二人が再会できるといいな。

まぁ、再会したときは互いに結婚してる公算が大きいですが^_^;
正崇はいい奥さんもらいそうですけど、蒼磨の妻は華奈子だもんな・・・蒼磨、哀れ。


最後まで目の離せない展開でしたが、「櫻狩り」、いい作品だったと思います。

正直、どこに着地するのか不安だったのですが、奇をてらった終わり方でなくてよかったです。
びっくりして思わず蒼磨の生死を確認しちゃうような終わり方でしたが、どうやら生きてるようなのでよし。


次回からはふしぎ遊戯の連載が始まるみたいですが、正直これのために凛花を買う気にはなれないな(´▽`;)

というわけで、凛花の感想を書くのはこれが最後になるかと思います。

皆さん、長らくお付き合いいただきまして、ありがとうございました<(_ _)>








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最終更新日  2010年01月14日 22時54分24秒
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