2015年04月26日
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   か い     かくちゅう       そぎゅうそらい
甲斐の 客中       荻生徂徠


        こうよう  びしゅ りょくぶどう       そうろ さんこう かくほう うるお

      甲陽の 美酒  緑葡萄      霜露  三更  客袍を 湿す


 すべか  し   りょうしょうてんか まれ        ふよう ほうじょう いちりん たか

  須らく識べし 良宵  天下に少なるを   芙蓉 峰上  一輪  高し

 詩文説明

甲斐の国の特産である美味しい酒は、緑麗しい葡萄から造られたものである。夜も更けて三更となり霜や露が降りて旅の衣も湿ってしまった。こんな良い夜というものはめったにある事ではない。ふと見上げると、なんと富士の高嶺に一輪の月が高く輝いている。真に愉快この上もない。


s-室内と富士合成・荻生徂徠2.jpg


ぶどう酒を飲みながら旅の疲れを癒していた。夜も次第に更け霜露も降りて辺りも湿ってきた。ふと夜景を見ると富士の高嶺に一輪の月が空高く輝いている。こうゆう美景はめったにお目にかかることはない。満足この上もなく有り難いものである
(詩文を想像しながら作った画像です葡萄は緑ですが、ワインのも緑にしました。冗句です

s-荻生徂徠と霜21.jpg

1、美味しい葡萄酒は甲斐の特産緑の葡萄から造られたものである。

2、夜も次第に更けて霜や露が降りてくる時間帯となってきた。

3、荻生徂徠の肖像画


 作者  荻生徂徠 (寛文6年~享保 13 年) 1666 1728 江戸中期の儒学者。名は雙松、字は茂卿。幼名は伝二郎、通称惣右衛門、号は徂徠。祖先が三河の荻生の人で物部守屋の末裔にちなんで物部を氏とし、荻生を姓とした。 5 歳で文字を知り 7 歳で林道斎に学び詩を作った。父方庵が罪を得て上総国 ( 千葉県 ) に蟄居を命ぜられ、徂徠も父に従って同地に赴く。この地にある事 12 年、読書に余念なく「大学諺解」 1 冊を研究して講学の端緒を開くことが出来たといわれる。 25 歳で江戸に帰り芝、増上寺の門前に住み学に励む。増上寺の山主の世話で柳原吉保に仕え、名声上り、将軍綱吉もしばしば吉保の邸の徂徠の講義を聴いた。後吉保の辞職に伴い日本橋茅場町に移り、門弟の教育に専念。歳 63 で没す。門弟多し。










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最終更新日  2015年04月27日 00時04分00秒
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