2003年10月03日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
9月6日(土) 修道院宿舎へ帰る

gango
(ここが宿泊施設のある場所にある寺院で、以前は 源流はここからといわれ、多くの巡礼者が集まる場所。
ちょっとして屋台の並ぶ通りもある)

起床。 上半身をおこすと、隣でやはり起きているNちゃんが ”よかったーー! ○○ちゃん、まばたきしてるぅ”と言う。
?? そうなの? 私まばたきしているの? っていうことは、今まではしていなかったの?と、聞くと、
”うん。 なんか、どよーーんとしてたの。ずっと。”と言われた。
このときは自分のことなのに、妙にうけてしまって、”そっか、まばたきしてるのかぁ。”とやけにうれしく思ったものである。

高山病というのは、本当に高度がちょっとでも下がると、おもしろいように症状がぬけていくそうである。
そうは言われても、頭は相変わらず痛いし、やっぱり食欲はなかったけれど、とりあえず、みんなの集まるテントには行った。りんごは、日本のものみたいに、大きくつやつやとしてきれいではない、こぶりな歪な形のものだが、かじる・とか、水分が口いっぱいに広がる・といった感触が妙にリフレッシュできて、芯がなくなっちゃうんじゃない?というくらい食べた。


寝袋のかたづけを、おもーい気持ちでNちゃんに手伝ってもらいながらやり、出発の準備をする。今日はいっきに14km下山。 またしても私は馬にのる。
昨日と同じ馬つかいの少年と目があい、恐らく、乗ってと言ってるような気がしたので、またお願いした。彼は浅黒くて、目がギョロっと大きい。まだ20歳になっていないんじゃないだろうか。洋服もきのうと同じで(私だってそうなんだけど)紺のジャンパーみたいなものに、マフラーともいえないエンジのものを首にまいている。そして、足元ははだしにビーチサンダル。

一方私は、ヘロヘロになって馬にのるのに、足元はしっかり登山靴、服装も、山用。サングラスや帽子はいつものものだからいいとして、なんだか、コッパズカシかったのは言うまでもない。こんな重装備なのに、全然歩いてないんだから。
現地人でないということは、こんなにも、風景とマッチしないのである。。(私の場合)

ゆっくり散歩のような感じで楽は楽なのだけれど、時折、幾分平らなところにくると、馬が喜んでギャロップしたくなるのか、トントントンとリズムをつけて走り出す。普段なら、すごく楽しいところだが、このときばかりは、頭が陶器をおっことしたかのような衝撃で、”ガンガんガンガン”と鳴りひびく。馬のためにも、少年のためにも我慢しようと思うけど、顔がだんだん歪んでしまう。 察して、ゆっくりにはしてくれるのだけれど、やはり、頭は割れそうである。

時折そばにいる別の馬つかいさんと、何だか笑っている。
自意識過剰ではなくて、あきらかに、二人でこっちを見て何か現地語でしゃべって笑っている。
フレンドリーな笑いともとれるが、もしかして、あ~もうこんなにへばっちゃって・・ともとれるし。 微妙であった。
が、あまりに別世界の人たちなので、理解しようとするのはやめた。

結局たいした事故もなく、宿舎にたどりついたときは、やっとの思いでチップの10ルピーを差し出した。
これは、たったの30円なのである。 もちろん、他にももらっているはずだけれど、こんなにずっと何時間も一緒にいてつれてきてもらって、これでいいの??と思った。が、他にどうもしようがないので、それにて終了。


翌日談であるが、私の内腿は、広範囲にわたって痣だらけであった。
乗り方が下手だったのだろうけど、それにしても、こんなところに、おおあざを作るなんて、生まれて初めてのことで、ちょっとびっくりした。

4日前に使った同じ部屋に荷物をいれる。あの時は薄暗く、シャワーもない質素な部屋に、とうとう山にきて現実から離れたと思ったものだ。が、テントのたった三日間の寝起きのあとでは、、天井が高い部屋にベッドで寝るなんていうのは、超近代的にうつる。
同じ部屋に同じ人間がはいっているとは思えない感想だ。
ベッドも前記したとおり、重たいふとん?ともいえないもので、ついた日に、こんなわけのわからない、誰が寝たかもわからないふとんで寝るのはいや・と思ってシュラフ(寝袋)で寝たのだが、この日は、思いっきりその重たいふとんの中にくるまって寝た。


部屋でしばらく休んで滝つぼなどを散策し、おみやげやの並ぶ通りを歩く。 どこへいったか、私の頭痛。
品物を選ぶ目は、眼光するどく、値段を聞く耳は、象より大きくなる。 意欲まんまんで、値切ったりまでする始末。我ながら思い出すとあきれる。というのは、ちょっとした小物もたったの25ルピーとか30ルピーとか、すなわち100円200円の世界なのであるにも関わらず、そういうときには、どうも別のところも見て、チェックしたりしてしまうのだ。 ガンガーの水がはいって封印されているものもある。
面白い。 巡礼者ようのグッズがたくさんあるのである。
観光客用ではない。
シヴァ神や他の神々の絵も売っているのだが、ここでちょっとあまり言ってはいけないことをこっそりいうと、どうにも私にはこの神様の絵が漫画みたいに見えてしょうがないのである。神聖な神さまを描いているはずなのだけれど、たいがい”王家の紋章”ばりのキャラで描かれた神様。  さまざま人が、遠くから、ものすごい体力と時間と恐らくお金を使ってきて、お参りにきて、真剣にあがめるのは、ふくふくした、体を青色で描かれ、お目目ぱっちりで描かれた日本でいえば、子供に向けて描かれたような愛らしい神様なのだ。

うーーん、ディープ。

久しぶりにお夕飯をしっかりいただいて、リラックスすると、青いペプシ(ブルーペプシ)なるものを目撃。
部屋をシェアする二人と購入し、薄暗い宿舎の中、あれこれ女同士の楽しい会話を繰り広げているうちに、発電機がとまる。真っ暗の中、懐中電灯を使いながら、やっと顔と歯を磨いた後、わたしたちがベッドにはいったら、30秒後にはガンガーのいきおい流れる音だけが、部屋に満ちたのでした。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年10月03日 17時05分44秒
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

フェニシア

フェニシア

お気に入りブログ

ハワイ発 美味しい… hawaiiansurfさん
ハワイ市場 ハワイ市場さん
うたたねの店 mamikoroさん
ハワイアン・スタイル ももたん360さん
美肌製造所 きままなトロさん

コメント新着

ym0914 @ 元気かな? 久しぶりにやってきました。 お元気です…

© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: