NO-NAMEの隠れ家

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サザンオールスターズ (6)

作品レビュー…の続き

-----OTHERS-----
ここまでで紹介できなかった曲をレビューしていきます。



3rdシングル 『いとしのエリー』 c/w (1979.3.25)

アブダ・カ・ダブラ (TYPE 3) ★★★

「TYPE 1」および「TYPE 2」は、アルバム『10ナンバーズ・からっと』に収録されていますね。この「TYPE 3」がアレンジ的にも一番凝っているかと思います。
(記:2008.8.31)





5thシングル 『C調言葉に御用心』 c/w (1979.10.25)

I AM A PANTY (Yes, I am) ★★★

歌詞が記載されていないのは、自主規制のためでしょうか。初期サザンらしいジャジーなナンバーで、桑田さんと原坊がパートごとに交代でヴォーカルを務めるのも、これまた初期っぽくて良いですね。
(記:2008.8.31)





7thシングル 『恋するマンスリー・デイ』 c/w (1980.3.21)

青い空の心 (No me? More no!) ★★★★

隠れた傑作! 「三ツ矢サイダー」CMソングとして使用され、歌詞中でも「サイダー」を連呼するという、タイアップ先にありきのナンバーですが、全体的なけだるい雰囲気とキャッチーなメロディーの織り成す独特の蒸し暑さが面白い1曲です。終盤にプレスリー風に展開していく部分も、楽しんでやっている感じで良いですね。副題の意味は諸説あります。
(記:2008.8.31)





15thシングル 『匂艶 THE NIGHT CLUB』 c/w (1982.5.21)

走れ!! トーキョー・タウン ★★★☆

全英語詞のロックン・ロール。日の当たることの極端に少ない曲ですね。もう封印してしまったのでしょうか。日産「パルサー」のCMソングで、歌詞中にも「Pulsar」という単語が出てきたりします。個人的にはなかなかお気に入りのナンバーです。疾走感があるし、「A garden needs flowers~♪」でファルセットになるところもカッコイイです。ラストのエフェクトされた「終わり」という声も笑えますね。
(記:2008.8.30)





22ndシングル 『Bye Bye My Love (U are the one)』 c/w (1985.5.29)

Dear John (Live at BUDOKAN) (評価なし)

1984年~1985年のライブツアー『大衆音楽取締法違反 ''やっぱりアイツはクロだった! ''実刑判決2月まで』の日本武道館公演の音源。アンコールの最終曲。スタジオ音源とは異なるバンドサウンドで魅せてくれます。
(記:2008.8.30)





23rdシングル 『メロディ (Melody)』 c/w (1985.8.21)

ミス・ブランニュー・デイ(Live at BUDOKAN) (評価なし)

1984年~1985年のライブツアー『大衆音楽取締法違反 ''やっぱりアイツはクロだった! ''実刑判決2月まで』の日本武道館公演の音源。アグレッシブな演奏ですね。ラストの「She’s breaking up my heart~♪」でのフェイクは現在でもお決まりですが、それがこの時期から行われていたということも知ることができます。
(記:2008.8.30)





25thシングル 『女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)』 c/w (1989.4.21)

OH!クラウディア (LIVE IN YOKOHAMA STADIUM) (評価なし)

この曲はライブで映えますね。桑田さんの歌い間違いに合わせて、歌詞カードのほうも変えてしまったという逸話も残っている音源(笑)。ラストの「心に染む恋は~♪」の部分は、デタラメ英語で歌っています。全体的には、しっかりと「聴かせる」出来になっています。
(記:2008.8.30)





26thシングル 『さよならベイビー』 c/w (1989.6.7)

鎌倉物語 (LIVE IN YOKOHAMA STADIUM) (評価なし)

1988年のライブツアー『真夏の夜の夢 1988 大復活祭』の横浜スタジアム公演の音源。スタジオ音源よりも鮮やかに感じられて、なかなか良いテイクだと思います。原坊の歌声も、スタジオ音源とイメージがだいぶ違いますね。
(記:2008.8.30)





27thシングル 『フリフリ'65』 c/w (1989.11.21)

Big Star Blues <ビッグスターの悲劇> (LIVE IN YOKOHAMA STADIUM) (評価なし)

1988年のライブツアー『真夏の夜の夢 1988 大復活祭』の横浜スタジアム公演の音源。シングルのc/wでいくつかあるライブ音源の中で、一番お気に入りなのがこのテイク。実際のライブのオープニングの模様を収録しており、ライブの1曲目の興奮をこちらも見事に感じることの出来る音源になっています。
(記:2008.8.30)





28thシングル 『真夏の果実』 c/w (1990.7.25)

ナチカサヌ恋歌(Live at BUDOKAN) (評価なし)

1990年のライブツアー『夢で逢いまSHOW』の日本武道館公演の音源。こちらは、ほぼ原曲通りの演奏です。
(記:2008.8.30)





36thシングル 『あなただけを ~Summer Heartbreak~』 c/w (1995.7.17)

LOVE KOREA ★★★

後の韓流ブームを10年先取りしたのではないかと今になって思える韓国ソング。メロディー自体はそこまで韓国風ではなく、軽く聴かせてくれます。アレンジも、この時期ならではのシンプルなバンドらしさがありますね。すっきりした感じは『お願いD・J』を思わせたり。2番での「今何時?」の掛け合いも笑わせてくれますね。
(記:2008.9.1)





38thシングル 『太陽は罪な奴』 c/w (1996.6.25)

君に贈る LOVE SONG ★★★

松田さんによる作詞・作曲で、ヴォーカルも彼が務める1曲。1970年代ソウル風の、初期のMr.Childrenによくあったようなミディアム・バラッド。ワウのかかったギターが良いですね。松田さんのヴォーカルは、今作では存在感を放つことよりも、サウンドの全体の中での調和に努めている印象。お洒落な雰囲気に仕上がっています。
(記:2008.8.31)





40thシングル 『BLUE HEAVEN』 c/w (1997.11.6)

世界の屋根を撃つ雨のリズム ★★★☆

アブラの乗った演奏を聴かせてくれるプログレ風ナンバー。サザンの新時代を予感させます。実際、この後のアルバム『さくら』があれだけ濃いものになりましたからね。この曲自体も、『さくら』に収録されるはずでしたが、収録時間の関係でカットされたとのこと。
(記:2008.9.1)





47thシングル 『涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~』 c/w (2003.7.23)

OH! FRESH!! ~ドクダミ・スパークのテーマ~ ★★★

架空のジュース「ドクダミ・スパーク」のCMソング(笑)。完全なお遊びショート・チューン。しかし、キャッチーなサビといい(って、サビしかないですが)、ポップなアレンジといい、こういう馬鹿馬鹿しい曲ほど手を抜かないんだからなぁ(笑)。
(記:2008.9.1)

経験II ★★

TBS系音楽番組『うたばん』のジングルを作るという約束により作られた1曲がこれ。テンポ感のあるロック・チューンで、プログレ風のアレンジも悪くなく、サウンド自体はまだまだ練れる余地はありそうなものの、クールな仕上がりで水準以上。ただ、歌詞がなぁ…。「はめて」・「はめて」の連呼はないでしょう~。いつもの一捻りも二捻りもある婉曲表現も、艶やかな性描写もなく、ただ中学生レベルのエロ語を連発するっていうのは、ちょっと聴いてられません(笑)。タイトルは、辺見マリ『経験』へのオマージュ。
(記:2008.9.1)





48thシングル 『彩 ~Aja~』 c/w (2004.4.14)

<原由子&ALL STARS>
夢見るアニバーサリー ★★★☆

松任谷由実『Hello, my friend』を思わせる冒頭のビートリーなピアノ・アレンジがエバーグリーンの世界に引き込む1曲。原坊の可愛らしいヴォーカルとメルヘンチックな歌詞がサウンドへの相性抜群ですね。「原由子&ALL STARS」名義でのナンバー。
(記:2008.9.1)






50thシングル 『愛と欲望の日々/LONELY WOMAN』 c/w (2004.11.24)

イエローマン ~星の王子様~ (LIVE at ディファ有明) (評価なし)

2004年7月18日に行われた応援団限定ライブ『真夏の夜の生ライブ ~海の日SP~』からの音源。この日のライブで1曲目に演奏されたのがこの曲。テクノ・サウンドの原曲とは180度姿を変えたテンポを落としたバンド・アレンジが鳥肌モノ。こんな『イエローマン』も良いものですね。
(記:2008.9.1)

ラチエン通りのシスター (LIVE at ディファ有明) (評価なし)

上記の『イエローマン ~星の王子様~』と同じく、『真夏の夜の生ライブ ~海の日SP~』からの音源。実際にはこの2曲は続けて演奏されたわけではないのですが、編集で繋がっているように聴かせています。斎藤誠さんによるギター・ソロも渋く聴かせてくれますし、歌の印象も、桑田さんが歳を重ねたなりの味が出ていますね。
(記:2008.9.1)





51thシングル 『BOHBO No.5/神の島遥か国』 c/w (2005.7.20)

ブルーライトヨコハマ ★★

原曲はいしだあゆみ。2004年~2005年の年越しライブ『暮れのサナカ』内で披露された際のアレンジを元にしたスタジオ録音。原坊ヴォーカルで歌謡曲の名曲をハウス調でカバーしているわけですが、このケバいアレンジは、原曲の叙情的なものが削がれている感じで好きじゃないです。
(記:2008.9.1)

リンゴ追分 ★★★

原曲は美空ひばり。山本拓夫さんによるサックスが光っています。
(記:2008.9.1)





後追い講座

これだけ活動歴の長いアーティストなので、どの作品から手を付けていいのか悩むところ。以下を参考にどうぞ。


まず、基本として…

『海のYeah!!』 (1998)
デビューしてから当時までの20年間の代表曲を、2枚組で一気に聴くことが出来ます。まずはこの作品から聴けば間違いないでしょう。


次にどの作品に進むか…ですが、以下の3パターンを挙げたいと思います。

(1) 『バラッド3 ~the album of LOVE~』 (2000)
『海のYeah!!』に収録されていない代表曲・耳当たりの良いバラッドの楽曲を一気に聴くことが出来ます。『TSUNAMI』も、ここにしか収録されていません。
ただ、アルバム『Young Love』および『さくら』からの選曲が多いので、先に今作を聴いてしまうと、それらのアルバムを聴いたときの感動がいくらか減少するということにも…。

(2) 『キラーストリート』 (2005)
「オリジナル・アルバムを聴きたい」という方は、目下のところの最新作である今作が良いでしょう。質・量ともに充実。「現代の音」なので、違和感もないと思います。
いきなりの2枚組はちょっとキツイと思うなら、 『Young Love』 (1996)がオススメ。

(3) 『熱い胸さわぎ』 (1978)
デビュー・アルバムです。この作品からリリース順に追って聴いていくというのも選択肢としてはアリ。


あとはもう各自の好きなように聴いていきましょう。


とっつきやすい作品がこちら。

『NUDE MAN』 (1982)
初期特有の「学生バンド」的なノリと音楽的な成熟とがバランスの良い一枚。

『バラッド '77~'82』 (1982)
初期のバラッドを集めた2枚組コンピレーション・アルバム。近年とは違ったサザンの魅力に触れることが出来ます。

『人気者で行こう』 (1984)
1980年代中期の代表作。完成度の高い一枚。

『世に万葉の花が咲くなり』 (1992)
1990年代「J-POP」とサザン本来の雑多なサウンドとが融合。「聴きやすさ」ではナンバー1か。


逆に、初心者は後回しにして良さそうな作品がこちら。

『綺麗』 (1983)
初のコンピューター導入で、戸惑っている感があるアルバム。起伏も少なく、早い段階で聴くにはオススメ出来ません。

『kamakura』 (1985)
名盤ですが、いかんせん打ち込み色が強いので。あまり後回しにしすぎることもないと思いますが、初期~中期のオリジナル・アルバムを何枚か聴いてからの方が良いかと。

『Southern All Stars』 (1990)
良い作品ですが、アルバム・オリジナル曲に初心者には向かない雰囲気のものがちらほら。これも後回しで良さそう。『kamakura』の次に聴くと面白いかもしれません。活動休止を挿んで前後の作品ですからね。

『さくら』 (1998)
シングルの『LOVE AFFAIR ~秘密のデート~』が収録されていることに騙されてはいけません。コアな雰囲気の「裏・サザン」アルバム。いきなりコレを聴くとついていけないかも!?


以上はあくまで参考ということで、サザンを楽しんでみてください。


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