EMILIVE(feel relaxed)

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7/18後編



日も傾き、宿に帰る前にかき氷を食べに行く。

行く道すがら、女の子らが帽子取りゲームに熱中し始める。
わたしが帽子とられて、キョウちゃんの帽子をふざけて取り返したりしてたら
奴らはキラーンと目を光らせて、みんなの帽子を取りに行ってしまった。
みなさま帽子をひったくられて没収される。

かき氷。島の水は、まぁるくおいしいので、かき氷もさらっさら。
大人なので、一番高いの頼んじゃったもんね。
あずき抹茶ミルク504円。なぜ4円?
子どもたちは、イチゴミルクとかを女子3人分け合って食べている。
「ひとくちちょうだーい」っていうから、女子3人に少しづつあげた。
そしたら、帽子返してくれた。仲間になると返してくれるらしい。

食事の時間になるので帰ってご飯。
お刺身やタカベのフライや酢の物など、おいしくいただきました。

+++

★日の入り

日の入りの頃は、夕涼み。島の人たちも、外階段に腰掛ている姿をよく見かける。
お風呂のあとに夕飯で、夕飯のあとに夕日、という贅沢な暮らしなのです。
宿の前は見晴しが素晴らしく、緑の木々の向こうに海が見下ろせる。
しかも日の沈むのも眺められる。

みな、宿の前の道路のへりに腰掛けて、足をぶらんぶらんさせながら日の入りを眺める。
風がある。いつも。
ふり返ると山の頂きに雲が勢いよくぶつかっていて、それはわたしの見たハワイの姿にとても似ていると思った。

ミッキーとベッキーとアタマ刑事とチョッパーと、一列に並んで腰掛けてた。なんか青春ぽかッタよ。
ベッキー(お姉さん)とチョッパー(お兄さん)が歌を歌っていた。
「♪君に会いにゆくよー 愛してます 好きにしてよ 君に会いに行くよー」って。

わたしは少し離れて座って歌を聴いていて、とても平和で、なんとも切なくてしあわせだった。
朱色の空が刻々と変わって、薄青が降りてきて、一日が終わる。

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★花火

花火だー! 夜9時頃、子どもたちのところへ行く。
子どもはまだ、きゃーきゃー走り回ってる。元気だな、おい。
夜ご飯のデザートにフルーツポンチを食べてる。
いいなぁ、と思ったけど、そういうのを我慢するのが大人みたい(違う?)。

花火をするのにも、風が強すぎて全然火がつかない。
ろうそくにペットボトルを切った覆いをして、チョッパーとアタマ刑事が一生懸命火をつけてる。
手に火傷したらしく、偉いなぁ。
子どもたちがわーわーと、花火を手に駆け回る。
パチパチいろんな色を手にして、パレードみたい。
子どもを眺めていて、花火いいなぁ、と思ったけど、そういうのも我慢するのが大人みたい。
大人になると、子どもに優先させてあげたいことっていっぱいあるのね。
わたしはそんな解釈をしました。
最後はみんなで線香花火。

あっけなく真っ暗に戻る。
オオミズナギドリが黒い空を切るように、白い羽で飛び回っていた。

+++

★打ち上げ

宿に戻って、大人は飲み会。
おつまみビール焼酎。わたしは飲めなくてごめんなさい。一人コーラ。
食堂で、宿のご主人ミチオさんを交えて飲む。
ミチオさんはおもしろすぎる。ギャグの連発に一瞬とまどう。
いつのまにかミチオさんに向かって、一人づつ感想を述べることになっている。
それに対して、ミチオさんがギャグを交えてコメントしていく。

そのあと、御蔵島の祭りのビデオを鑑賞。
この島は、すべて神道だから、お盆とかお彼岸とかがない変わりに
夏祭りの日になると、人々が島に帰ってくる。一大行事。
神輿をかついで激しく練り歩く島の衆。
若き日のミチオさんが映っている。

ビデオが終わると、もう1時。みなへろへろで、すぐ就寝。



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