英国民謡好きの戯言

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2005/07/16

レビュー＃134　MARTIN CARTHY & DAVE SWABRICK 《SELECTIONS》　71年英国

(2)

カテゴリ： 50＆60年代男性グループ

The Man Of Bournham Town
Creeping Jane
The Irish Washerwoman/The Ash Plant (Ireland)
Lucy Wan (Child#51)
Matt Hyland
The Wife Of The Soldier (Brecht/Scott)
The Banks
The Bloody Gardener (A. L. Lloyd)
Grey Daylight/Jenny’s Chickens
Gentleman Soldier (England)
Long Lankin (Child#93)
Davy Lowston

Martin Carthy: vo, g
Dave Swarbrick: fiddle, mandolin

　本作の主役である英国フォークの重鎮２人は、古くからよく一緒に行動していた友人同士で、本作は連名の作品から数曲ずつ抜き出したコンピレーション。
　２人は年齢もほぼ一緒、キャリア約40年のベテラン選手。還暦を過ぎた現在でも隠遁生活には入らず活動続行中なのです。

　これはそんな２人が67年から68年にかけて発表した楽曲が12曲収録されていて、20代半ばをようやく過ぎたとは思えない滋味な演奏を披露。形態はアカペラ、歌＋楽器、インストの３パターンで、全体としてはアカペラが多いです。
　トラッドが大半だけど、カバーも少しあり。

　エネルギッシュなプレイも行なう デイヴ・スウォブリック だけど、ここではじんわりと染み込むように深く演奏しています。

　４は近親相姦によって妹を妊娠させてしまった兄が、胎児もろとも妹を殺し、自分も終わりのない旅に出るという衝撃的なチャイルドバラッド。
　５も途中までは４と同じくマーダーバラッドの匂いぷんぷん。しかし、愛娘とマット・ハイランドの恋に最初は良い顔をしていなかった父親も、最後には２人を認める（平和すぎてつまんないよ…）。
　11もこれまたマーダー。主人の留守中にそこの夫人と息子を殺害したロング・ランキンは、共犯の乳母とともに捕らえられて処刑される。

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