英国民謡好きの戯言

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2006/02/09

レビュー＃536　MALINKY 《3 RAVENS》　2002年スコットランド

カテゴリ： 2000年代男女混合グループ

Billy Taylor (words trad/music Karine Polwart)
The Lang Road Doon (Steve Byrne)
Thaney (Karine Polwart)
The Back Of Adie Bolton’s Van (T L McCann)/Leaving Rum (T L McCann)
The Rovin Ploughboy (Scotland)
The Sound Of A Tear Not Cried (Karine Polwart)
Three Ravens (Child#26)/The Raven’s Return (Karine Polwart)
Llantrisant Ladies/Yorkston Athletic/Roy’s Roast (Jonathan Bews)
I Dreamed Last Night Of My True Love
The False Lover Won Back (Scotland/Child#218)
Gone To The Bower (Mark Dunlop)/Olaf Cowan’s Welcome To Wardieburn (Mark Dunlop)/The Road To Glountane (Terry Cuz Teahan)
The Trawlin’ Trade (John Conolly)/ La Jument De Michao
Follow The Heron (Karine Polwart)

Jon Bews: fiddle, vo-drone
Steve Byrne: vo, g, bouzouki, cittern, octave mandolin, harmony-vo, vo-drone, unison-vo
Mark Dunlop: vo, whistle, low whistle, bodhran, unison-vo
Leo McCann: box, whistle, box drone
Karine Polwart: vo, g, bouzouki, harmony-vo

　前回のヴァラフレイムスでバッキングボーカルを担当していたカリン・ポラートが在籍しているのがこれ。
マリンキー はスコットランドの男女混合グループで、本作は２枚目のスタジオ盤。
ジョン・ビューズとレオ・マッキャンが新加入し５人編成となりました。

　ケルトの伝統と現代の良質な音楽が見事にブレンドされてますねぇ。
　楽器の使い方なんかは「いかにも」なんだけど、昔から継がれてきた伝承曲をダイナミックに演奏…ではありません。
　同じ曲を同じような楽器構成で演奏しても、アイリッシュとスコティッシュは何か違う。
　スコットランド人による演奏は、哀愁っていうより翳ってる・暗いと表現したほうがはまるのね。
　メインシンガーのカリンも切なさ混じりの訥々型だし、男性陣もおしなべていなたい。そしてクソ真面目。たぶん。

　暗いといっても陰湿な暗さはありません。素朴で穏やかなハートウォーミング・サウンドね。
　一見なんてことない音楽なのに、さりげな～く琴線を刺激してきやがる。聴いてるうちになんだか懐かしい気持ちになってきてしまうのですよ。

　ジグやリールの類も熱気ムンムン型ではないなあ。
　あくまでかわいく柔らかに処理していて、自作と民謡の区別はクレジットを確認しないとよくわからん。
　自作曲もまるでトラッドな曲調のため、歌モノでもＳＳＷ作品って感じはしないです。

　ちなみにレオが担当しているboxとは蛇腹のようですよ。インナーの写真ではボタンアコーディオンを抱えてます。

　ラストに１分少々の隠しトラックあり。

★マリンキーのデビュー作は＃444 参照

★公式サイトはこちら

●７Ａ： Black Country Three

●10： Ewan MacColl & Peggy Seeger

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