まっすぐなマワリミチ

まっすぐなマワリミチ

我が家のぢぃぢ


たまりませんでした(大泉逸郎かよっっ)。

今、同居している祖父は全部で孫が12人います。
私と姉は内孫なので、それだけでも
かわいがられたのだと思いますが、
特に私は溺愛されました。

私が小さなころは、まだ祖父も働いていたので
週に何度か、おもちゃのお土産を買ってきてくれました。
一緒に寝るのも 両親ではなく 祖父とでした。
TVを観ながら、私はいつも途中で 寝てしまうのですが
祖父は嬉しそうに私をだっこして
布団まで連れて行ったそうです。

私は、子供ながらに こう思いました。
【 目の中に入れても痛くないって
  きっと こういう事なんだぁ 】

その祖父は今年で90歳。

本人に聞いても、「ワシは今年で86歳だ」
と言います。
そう言い始めて 数年経ちます。

曾祖母の血をまっすぐにひいているらしい祖父は
ボケ方もにています ゜д゜;

昔は祖父が曾祖母に注意したり、怒ったりしていたのに
今は 祖父が そっくり同じ事をしています。

曾祖母の頃と変わったのは、今は介護施設が
利用しやすくなったという事です。

祖父は 【 要介護3 】 です。

家では全くお風呂に入らなくなり
老人ホームのデイサービスを、週に3日間だけ
利用しています。

ここを利用すると決まったときは
祖父はとにかくイヤがって、前の日は寝言で
「ワシは行かんぞぉ~」と叫んでいたらしい(祖母談)くくく・・・

祖父は、おそらく初めて会ったヒトだと
ボケているとは気づかないかもしれません。
他人に対しては とぉっても愛想がよいのです。
そして、分かるのは祖母と息子2人とワ・タ・シ。
息子2人については分からないときもあるっ
という事は、この世のほとんど全ての人に対して
愛想が良いのです。

ボケている人というのは、不思議なもので
昔のことはよ~く覚えているのです。
戦争の話などは、耳に大たこが出来るほど
何度も聞きましたが、細部まで同じ。狂いはありません。

だけど、鍵を閉めたかどうかは
8時を過ぎると 3分に一度聞き続けても
9時になっても頭には入っていないようです。

ボケると、人は(私の知る限りでは)性格が変わります。
よく、子供に戻ると言われますが、子供扱いするのは
違うのではないかと思います。
理性がなくなり、わがままが前面に出てきます。

私を溺愛してくれた祖父は、もうどこにもいません。
祖母も私も毎日のように祖父に怒鳴られています。

見えないものが見えるといっては
見えない私達は バカ だと言います。

<以前は優しかった父が・・・>
<前の母なら、あんなヒドイ事は言わなかったのに>

なんて思って、涙する人もいますが
私は考え方を変えました。
祖父は、全く別の人間になったのです。
そう思えば、腹も立たなくなってきました。

こんな祖父をこれからも愛していきたいな~と思います。

<追伸>
  ちなみに、うちのダンナちゃまは、同居して
  二年も経つのに、まだ祖父に覚えてもらえず
  テレビに氷川きよしが出ていると
  「これは~たまにうちに来ている人だなぁ」
  と言っています。

  ダンナちゃまは・・・切なそうです з_з;







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