常緑樹7 生きているから…


(平成13年4月号 2001/3/20)

ある本州の電機メーカーの方が、ポータブルトイレを紹介したいと来社されました。
わざわざ電機屋さんが作るトイレだから、例えば脱臭機能か何かに画期的なものがあるのだろうと大いに期待していました。
しかし、カタログのどこを見ても電気関係のことが書かれていません。
下請けの家具屋さんに作らせたらしく、ただ見た目の良いトイレ。

自分のところは福祉に力を入れている、売れるから作ろう、ということなのでしょうか、折角の電機屋さんの経験やその分野の特長を生かしてくれなければ意味はなく、何か勘違いしているようで残念でした。
下請けのメーカーさんが直接売れば少しでも安くなるのに。

屋外介護支援のさっぽろ雪まつり見学に同行(後述)し、外出への要望が非常に強いことを痛感しました。
外出は元気の源です。
しかし、それを阻む最も大きな障害の一つはトイレだそうです。
「そこにあるのが分かっていたら我慢できるけど、無いとどうしようもなく不安。分かってくれないかもしれないけど、大変なんですよ」という言葉が切実です。
出かけるときは忘れずに!、まず考えるのがトイレのこと。

最善は障害者用、洋式でもまだ許せる、絶対ダメなのが和式。
大通の雪まつり会場に、トイレをどうぞご利用ください、との市役所の看板があり、さすが札幌市と拍手が起こりました。
でも良く見ると利用時間は夕方まで。夜が寒くて近くなるんですがね。

自宅のトイレはきれいにするけど、公衆便所は汚くするもの、汚いもの、という人がいます。
ごみ問題も一緒ですが、あの人が使ったあとのほうがきれいになった、というぐらいにしたいものです。
街も人も未成熟ということでしょうか。
有料でもきれいなトイレがあれば使う、という人もいます。
もちろん無料がいいですが。

いろんなレストランや商店の皆さん「うちのトイレをどうぞご利用くださいワッペン」を貼りませんか。
直接的には商売にはならないし、掃除の手間など負担は増えるばかり、しかし感謝されますよ。
もうすでにお店単位では利用可能なところもあるようですし、小樽にはトイレだけの利用を呼びかけてくれる商店街もあるそうです。
これを少しずつでも街ぐるみに増やしていきたいですね。

頭では理解していたつもりでも実際にはあまり実感がなかったトイレの話。
食べたら、出す時、知恵も一緒に出しましょう。
食べたら、出す。
これは常識、人情、本能、生理的現象、生きることそのもの。

ところで宇宙飛行士の向井千秋さんや毛利衛さんたちはどうしていたのでしょうか。
どなたか教えて下さい。


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