アリと蝶々

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アモイの中秋節



 厦門市の中秋節は中国のほかの地方と違い、特別な伝統行事がを行い、「中秋博餅」と呼ばれています。

 「中秋博餅」は厦門の伝統行事で、今日でも盛んに行われています。この風習は300年前、鄭成功将軍の率いる軍隊の中から生まれたそうです。鄭成功は300年前にオランダ人に侵略された台湾を奪還した中国の国民的英雄です。鄭成功は台湾を奪還するために厦門で軍隊を養成訓練していました。中秋節になると兵士の望郷の思いを和らげるために鄭成功の軍師―洪さんという人が考え出したゲームだそうです。

 ここで賭けられるのは月餅で、これを「会餅」と呼びます。全部で63個必要で、これを昔中国で行われていた官吏登用試験・科挙制度の六段階のランクに当てはめ、ナンバーワンは状元、次は榜眼(対堂)、探花(三紅)、進士、挙人、秀才と呼びます。参加者は順番にサイコロを投げ、出た目の数で勝負を決めます。

 いま賭けられるのは月餅だけではなく日常用品も多くなっています。出したお金にもよりますがミニ電気製品から洗剤、タオル、歯ブラシ、石鹸までいろいろ有ります。会社であれば会社にお金を出してもらい、社員を集めてゲームしますが、友達、家族ならそれぞれ百元二百元を出して指定された人に品物を調達してもらってからゲームします。

 旧暦の八月一日に入ると厦門では中秋祭りの雰囲気が漂っています。気の早い人はもう友たちを集めて中秋博餅をやり始めます。夜に住民区を歩いたら、ティンティンタンタンと茶碗とサイコロの響き声が聞こえます。この行事は一ヶ月間続いています、中国の旧正月より賑やかであるといっても過言ではないでしょう。このときの日常用品の販売量が一年中一番多いので各店はセールスに取り込んでおり、特にスーパーにも大きいな商機となります。

 この祭りは厦門しかないので、厦門という観光都市の有名な祭りとして引き続きその規模を盛大にしていきたいと考え、2003年に厦門市では第一回厦門中秋博餅祭りを行いました。その祭りで1200人から抜き出した状元は15万人民元(約200万円)の車-金龍(厦門産)が当たりました。これからも続けて毎年にこの祭りを行なうそうです。


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