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これを書いている矢先に機動隊員が拳銃をコンビニに忘れるという事件が報道されました。この国はいったいどうなってるんでしょうか? もし、僕たちのような銃所持許可を得ている人間がショットガン・ケースをコンビニに忘れたらどうなるでしょう?まァ、間違いなく取り上げられるでしょうね。不適格ということで・・。 民間の所持許可者に対する規制を厳しくすることは結構ですが、それ以上に銃を携帯する公的機関のモラルも低下していませんか? 拳銃を使った警官の自殺などはその最たるものです。 また、銃所持許可者のモラル低下、スキル低下を示唆する暴発事件などもありました。確か群馬だったと思いますがこの暴発事件は管理能力を疑う典型的な事件です。 詳しくは記憶していませんが銃の手入れ中、所持者がちょっと目を離した隙に銃が暴発し幼い子供が死傷した事件です。目を離したすきに子供がトリガーを落とした可能性もあると報道されていました。 このとき被弾した被害者が助かったのか亡くなったのか僕には定かではないのですが、これは絶対に所持許可を受けている人間にとっては考えられない行為です。信じられない行為といったほうが良いです。 チャンバー(薬室)にショット・シェル(実弾)が装弾されている状態で銃を放置して席を離れるなんて言語道断です。いくらセフティをかけていても非常識です。分別がつく大人の前であっても無闇に実弾を装填しないのは常識中の常識です。 話が逸れますが装弾数のキャパ一杯に実弾を詰め込む方ほど下手な傾向にあります。 前述したイタリアの友人に誘われて同行した鹿狩りでもボルト・アクション・ライフルに装填する実弾は上級者であれば2発までです。1発だけという方もいるぐらいです。結局のところ装弾数一杯まで装弾しても一発目を外せばゲーム(ターゲット)は逃げます。 追いながら2撃目を当てることは不可能に近い芸当ですから2発目を装填しておくことに意味はありません。 これにはもう一つ理由があります。ボルトを操作してチャンバーにカートリッジ(ライフル弾)を装填するさい精密な弾頭尖頭部がチャンバー内壁に干渉して尖頭弾頭を歪める可能性があります。弾頭が少しでも変形すると飛行中の空気抵抗やバレルを抜けるときの抜弾抗力が変わり弾道に与える影響は無視できなくなるので上級者ほどボルトでガチャガチャ装填することを避け、一発ずつ直接チャンバーに装填することを原則としています。 このように長距離からの精密射撃では1発で仕留めるのが鉄則で、諺にもあるように下手な方ほど装弾数が多いのです。 人間の身体は必ず僅かに揺れるのでカメラの手振れ防止機能は必須とする方が多いようですが、ずっと射撃をやってきた僕から言わせるとそれがすべてではありません。手振れや身体の揺動は0には出来ませんが管理下に置くことは可能だからです。 射撃で精神修練すると何十メートル先のターゲットを狙うためのエイミングもできるようになります。コンマ数ミリ銃口がずれれば何十メートル先のターゲット上では数十センチのズレになります。血流や筋収縮による揺動というのは特定の訓練や修練を重ねることで限りなくネガを潰していけるようになります。 話が逸れてしまいましたので暴発事件に戻します。 銃の手入れ中にどうして実包(実弾)を装填するのかが疑問です。空撃用のいわゆるブランクがパックマイヤーやスティルクリンなどから発売されていますのでそれで十分に対応できるはずです。いずれも2,000円未満のもですし入手が困難なものでもありません。 実際に使用する時まで装弾しないという基本的な部分が守られていないのでしょう。日本人は基本的に狩猟民族ではないため狩猟に使う道具の取り扱いが浸透していないためにこういった安易な取り扱いをするのではないかと思います。ガン・ロッカーとアンモ・ロッカーが何故別々にあるのか?ということを肝に銘じる必要があります。 実際、射撃場でもクレイ射出を待つときにマズル(銃口)を地面に向けず(下に下げずに)待っている方々を見かけます。 そういう方々のほとんどはエイミングが遅く失中を重ねるために銃口を下げて待てないように見受けられます。さらにはクレイを狙うために銃を持ち上げるときにトリガーに指をかけるようにしてエイミングに入る方々もいます。万が一、指に力が入ってトリガー絞ってしまったらどうするんでしょうか?こういうシューティング・スキルもテクニックも未熟な方たくさんいます。 こと銃器に関しては殺傷能力があるので未熟だとか初心者だからという甘えは許されません。こんなシューターが後ろにいると僕も背中から撃たれやしないかと不安になり、あまりにも酷い場合は仕切りなおすことさえあります。 銃関連の事件が起こるたびに普通にスポーツ・シューティングを楽しんでいる健全なシューターまで肩身の狭い思いをするのは連帯責任として仕方ないことですが、同じ所持許可証を持つシューターでも実際、首をかしげるシューターがいるのも事実です。 所持許可を持つと銃に常に接しているため危険性が徐々に希釈されてしまうようです。 「みっちー」さんが代弁してくれましたが、所持許可証も運転免許を取って慣れてくるとスピードを出したり無謀な運転をすることに似ています。 そういう意味ではクルマも殺傷能力を持ってますので油断は禁物ですが、銃の所持許可をお持ちの方々には今一度銃には『本格的な殺傷能力』が備わっていることを再認識していただき、管理義務の徹底と自己管理をお願いしたいと思います。
January 14, 2008
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第1話の話から若干変わりますが僕はハンティングはしません。シューティングのみです。今回会ってきたイタリア人の友人の勧めで始めたシューティングで、いままで何度も誘われていますがゲーム(獲物)を狙うハンティングはしていません。 これでは銃に興味がない方には全く解らないと思うのでさらに補足します。 僕はクレイをはじめとする射出されるお皿のようなものを撃つトラップ・シューティングはしますが実際の鳥獣をはじめとする動物を撃つことはありません。生業や習慣、伝統的に狩猟をするごく一部の方々を除けば日本人は基本的に狩猟民族ではありませんし、生きていくため(食べるため)に狩猟が不可避な立場にある民族でもありません。ですから特定の生態の異常繁殖など然るべき事情や事由がない殺生は避けたいというあくまでも僕自身の独自の哲学によるものです。 ただし、これはあくまでも僕自身の哲学で、ハンティングそのものを否定しているわけではないことを申し添えます。 乱射、発砲などの事件が起こると必ず所持許可の有無論から始まり果ては銃存在の是非にまで発展するのですが、結局のところ使う者の資質や健全性が問われるという部分につきます。 何かあると日本はすぐ特定の機関や法の在り方などをバッシングする風潮にありますが、犯罪そのものはあくまでも個人の不健全さからくるものであることを考えなければ解決策は見出せません。 日本の銃所持許可証の在り方は誰々が所有する銃がどんな銃で、万が一それらが犯罪に使用された場合の出所を特定しやすくするための法整備です。 今回のような犯罪を未然に防ぐための法とは言えない部分もありますがある程度改正すれば対応できるのではないかとも思います。 例えばクルマの場合は公道を走るために必要な規格を管理する車検制度があり、それを運転するドライヴァーの最低限の技量を確保するための運転免許制度がありますが、銃は所有する段階で厳しい審査があるものの、これは前述したように免許制度ではないので所有者個人の資質や人間性を重視して適格者だけを選出できる種類のものではない部分に今回などの問題を内包しているような気がします。 しかも自治体によってこの所持許可認可は緩いところもかなりあるようですから、ハードルの全国的な規格統一やクラリファイも重要になると思います。長崎県は以前にも市長が銃撃される事件が起きていますから銃に対する規制や拘束力が甘く緩い可能性がないとは言えません。 現状の法規制をもっと厳しく対処するだけでもある程度の効果は期待出来ると思います。管理する側、即ち銃を所持する側であったり、所持許可を出す側に慢性的な怠惰が起こることでどんどん杜撰になっていることが招いている危機であるような気がします。 管理者がしっかり管理しているか?適格者か否か?の監視体制の強化を行うため運転免許で言う仮免許のような仮許可証をまず交付し、定められた年数(3年程度が望ましい)消防チェックのように銃管理状態が厳重かどうかや毎年の銃検査を実施し良、可、不可と3段階に分けて判定し本所持許可を交付するようにしてはいかがでしょうか? 素晴らしい管理能力を有する者は良判定で正式な本所持許可証を与え、標準的な点数の者は仮許可証の延期(延期の場合は2年程度)、不可の者は残念ながら取り上げです。仮許可延期も1回のみで次回良を取れなければ同様に取り上げとします。 銃は決して安いものではないので取り上げられると困るはずですからしっかり管理するようになるのではないでしょうか? しかし、仮許可の期間が終わってしまうと杜撰になる可能性もあるので、やはり消防のように2年に1回程度抜き打ち検査などを実施するのも良い結果につながるはずです。 所持許可をとる方全員が管理にしっかりコストをかけているかどうかは微妙ですからこのあたりの管理体制を高める必要はあるでしょう。 また、長くなるので簡潔に要約して書きますが、前述の所持許可に個人に与える免許制を併用させるのも良いかもしれません。 銃に関する法である所持許可証と、所持者の資格や人格に関する免許を併用することで今よりは銃関連の事件を減らすことが出来るかもしれません。第3話に続く・・。
January 14, 2008
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昨日日本に帰ってきて、久しぶりの更新になります。 最新の外国車とGTRを試乗するためにイタリアの友人と共にフランスとドイツ某所を回ってきました。 昨年末長崎で不幸な事件がありましたが、今回は青森でナイフを使った不幸な事件があったようですね。まず犠牲者のご冥福を心よりお祈りいたします。 昨年、長崎で起こったショットガン乱射事件では銃の許可に対する疑問が各方面から巻き起こっているようで内閣からも銃規制の強化に関する指示が出たようです。 僕も銃を所持して15年になりますので銃関連の事件が起こると他人事ではありません。 サミットを控えて銃所持者のもとには公安委員会から銃管理の徹底などを促す文書が届いているにもかかわらず管理能力を疑うような事件が頻発しています。 今回の乱射事件や発砲事件に対処する法整備は日本では立ち遅れているのでしょうか?不十分な部分がないとは言えませんがたち遅れているワケでもないと思います。 かなり長い記事になりますので興味がない方はスルーしていただいて構いません。 銃は免許制ではありません。僕も複数の銃を所有していますが銃は免許制ではないので1丁毎に所持許可がいります。運転免許のように普通自動車免許を取ればMT、ATに限らず何台でも所有することが出来るという種類のものではありません。 ですから僕のように複数所有する場合は複数の所持許可、すなわち所有している銃の数だけ所持許可を必要とするわけです。 さらにこの所持許可は3年に1度誕生日の前に更新する必要があります。この更新をしなければ当然のことながら運転免許同様、所持許可は無効になります。 もう一つ。 所持許可証を持つと年に1度銃検査が義務付けられます。所持している全ての実銃を持ち込み違法改造をしていないか?手入れは行き届いているか?などをチェックされます。これを所持許可を持っている者の間では銃検と呼び、これは4月に行われますがこの銃検が事件のせいで前倒しされるとの噂も・・・。 銃検はクルマでいえば車検のようなものでしょうか。 この銃検査はもう一つの側面があります。日本では単なるコレクションとしての銃の所持を禁止していてスポーツとして的を狙うか狩猟目的で使うかのいずれかでしか所持が認められません。 使用しない銃は「眠り銃」として最悪の場合は取り上げられてしまいます。芸能人の方々が銃を取り上げられているという記事を見かけましたが、この理由の大半は違法改造ではなくこの「眠り銃」にあたるのではないかと思います。(僕も詳しくは解りませんが・・・) もう一つ銃所持許可者には義務が発生します。安全に銃や実包(弾)を保管する義務です。鍵のかかる丈夫な金属製ロッカーに入れて保管する必要があり、さらに実包も弾専用のアンモ・ボックスにつめて銃とは別の場所に保管するように定められています。 これがガン・ロッカーとアンモ・ロッカーです。僕は盗難に備えガン・ロッカーのロッキング・システムを大手警備会社のセキュリティ・システムによって監視しています。 所持許可者は撃つ技量だけでなく管理能力も問われますが、この管理能力や義務を履行している方が少なくなってきているのも事実です。第2話へ続く。
January 13, 2008
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ついにBENELLIのM2 Comfortechが届きました。 先月イタリアのウルビーノにあるべネリのファクトリーを訪ねM1スーパー90の後継モデルとして世に送り出されたM2のラインを実際に見学させていただきました。 通常は入れないエリアに入れていただけたのもアレッサンドロのおかげでしょうね。 もっとも僕を射撃の世界に引っ張り込んだのは彼でイタリアの至宝とも言えるガン・ファクトリー「BERETTA」と「BENELLI」は末永く使用してほしい彼の気持ちの表れなのでしょうね。 結構頻繁に(?)僕が愛用しているMontefeltro(12GA)の調子をこと細かに聞いてきて新型の売り込み(?)に余念がありません。(笑) ガン(銃)の故郷がミラノから程近いブレッシアということはあまり知られて(?)いませんが、この地には現在でも数百を超えるガン・ファクトリーや下請け工場がたくさん存在しています。 米軍が初めて国外産のサイドアームとして正式採用したBERETTAもここにガン・ファクトリーを構え、BENELLIはこのBERETTA傘下の子会社になります。 僕がアレッサンドロのもとで初めて射撃を始めることになったきっかけは長くなるのでスルーしますが(知りたい方はリクエストして下さい。時期を見て書きます)その際のガン選びが結構大変でした。 皆さんも利き目に関してはすでにご存知かと思いますが射撃ほど利き目が重要になってくるスポーツ(競技)はありません。 特に僕が銃所持許可証を取得してかれこれ15年続けている射撃はクレー射撃と呼ばれるもので有名な2種がトラップ競技とスキート競技です。これらに使われるガンはショットガン(日本では散弾銃と呼ばれる)もので照星があっても照門がないので特に利き目が負う役割は重要になります。 ところが僕の場合は利き目が左で、これは大きなハンデなのです。シューターであればサウスポーがどれほど大変かご存知なのですが未経験者には解らないので簡単に説明します。 そもそも小さいとき僕は左利きで現在とは時代が違うので左利きでは不便になるということで両親が右利きに矯正しました。しかし、利き腕や利き脚の矯正は成功しても利き目の矯正は難しく左目が利き目のままでした。 右撃ち用のガンで左目が利き目のシューターは上手くエイミング(銃を構える)することが出来ません。この説明でも解らない方はどうぞスルーしていただいて結構です。 利き目が左利きのシューターは左利き用を使わないと的を捉えることさえ難しいのです。 数年前、海外でPSG-1というドイツH&K社のスナイパー・ライフルを撃てる機会に恵まれましたがそのときも利き目が左だったのでかなり撃ち難かったものです。 そのPSG-1はレーザー・サイトとオプティカル・スコープの双方を装着していてレーザー・ドットのポイントを照準点として調整しオプティカル・スコープのクロス・ヘアと合わせてセッティングし500メートル先のターゲットを狙いました。 最初は着弾不明が続きます。人によってスコープの覗き方が代わればクロス・ヘアの誤差が生まれますし、目力(視力)によるコンマ何ミリかの誤差が500メートル先では数10センチの誤差になることもあります。 無論風向きや弾頭の重さによる放物線を把握するのも重要ですから簡単に的に当てることはできません。PSG-1というスナイピング・ライフルにとって500メートルという距離は至近距離ですが未経験者ではクロス・ヘアにターゲットを捕らえてもまず当たりません。 30分ほど調整と試射を繰り返してターゲットに集弾させることが出来るようにはなりましたがセンターを撃ち抜くことまでは出来ませんでした。 また右撃ち用のスナイパー・ライフルではセフティの位置が使いにくかったり、イジェクション・ポートの位置が自分側になってしまったりでとにかく使いにくいのです。 これは僕の場合シューティングだけでなく、カメラで写真を撮るときも同様です。僕は利き目の左目でファインダーを覗き、右目は裸眼で被写体を追っかけます。ところが現在日本のカメラのほとんどが右利き用のレリーズ位置です。普通のポジションで撮る場合は問題ありませんが縦位置で撮影しようとするとレリーズ位置が厳しくなります。 これはクレーに使うショットガンでも同じでレフト・ハンド用でないと僕は使えません。更に世界のガン・ファクトリーで左撃ち用を正規に製造しているファクトリーは少なくオーダーとなることが少なくないのです。 そんな中、レフト・シューターにもオーダーせずに左撃ち用を提供する数少ないヨーロッパのガン・ファクトリーがBENELLIでした。 僕は上下2連も水平2連も使わずシングル・バレルのオートを使っています。ショットガンのオートとはハンドガンやミリタリー・ユースのガンと違い、トリガーを一回引いて1発発射するいわゆるセミ・オートマティックがオートと分類され日本では法規上2発までしか装弾することが許されませんがチャンバー(薬室)の1発を含めると3発まで込められます。 ところが上級者ともなれば1発目から3発目まで同じ種類の散弾実包を装弾することは少ないのも事実です。今はハンド・ロード用の工具や無煙火薬も多いので自身の好みの重さや威力に調整できるようになっています。 短くまとめるつもりだったのですが長くなりましたので1回目はこのくらいで終わりです。次回のガン・シューティング記事は書けそうな時に掲載します。BENELLIのM2 Comfortechの試射や特性をつかんでからでも良いかもしれませんが好評なら定期的に掲載します。 最初はアレッサンドロに引きずり込まれた世界ですが今ではドップリとはまり込み、ショット・アキュラシーもかなり良くトラップでも高得点をマークできます。コンペティションにも時々参加させてもらっています。 これからはモータースポーツに限らず僕がずっと続けているスポーツに関する記事も増やしていきます。 クレーのシューティング関連記事とヨット関連記事、ジェットスキー関連記事も時々取り上げていこうと考えています。 また、この歳になってもいまだ現役で続けているサーフィン(ショート・ボードです。ロング・ボードには興味ありません)に関しても少しずつ記事を書いていきたいと思っています。
July 22, 2007
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