★☆FINE DAY☆★

4,拒絶



大きく転機になった出来事。

高校に入学して初めて好きだと意識したのが同性の同級生。
それまで自分に対して疑問を抱いていた
「同性愛者?」っていう部分が
はっきりと自分自身で認識できた頃。

俺は「大変なこと」をしているのではないか??
と何度も考える。
夜に目を瞑ると考えてしまう「これからのこと」

「俺は病気か?」
頭が痛くなる。

相手(以下A)とは仲が良くて
しょっちゅうつるんでた。

Aは周りより大人びていた。
素行が良くなかった部分もあった。
いかにも女好きしそうなタイプだった。
それでも自分に無い魅力にどんどん惹かれていった。


ある時、Aが校内でタバコを吸っていたことで
停学になった期間があった。
初めて「淋しい」と思った。

学校が味気ない。
自分の視界にAがいないことが


俺の気を弱くさせた…


Aが学校に戻ってきた時は嬉しかった。
けれど同時にただ傍にいることが辛くなってしまった。


またしばらくして
Aが退学を決めたという。


理由は
「特に無い」


家庭環境が良くないことも知っていた。
だからこそ
俺はAの波長を解ってあげられるような


気になっていた。

(今思えば初めての異性への恋に
ちょっと妄想強すぎな部分もあったと思う。
それでもすごく好きで
「何とかしてあげたい」と
強く思っていたことは確かで…)


「あのさ…好きなんだけど…。」

「誰が?」

「…俺が。」

「は?だから誰を?」

「…A。」

この時俺はちょっとだけ期待していた。

受け入れてもらえなくても
邪険にされることはないだろうと。


「お前って何、そーゆー奴だったんだ?
TVでは見たことあったけどまさかね~。」


Aの顔を見れない。


「つーかただの変態じゃん?!違う?!」


頭が痛くなっていくのが解った。


「俺のことそーゆー風に見てたんだ?!妄想とかしてた?!」


痛い…


「マジ無理。ほんとキショイ。お前がそんなんだって知ってたら
一緒にいなかったって!!」

最後に身体を突き飛ばされて


おしまい。

それからAとは会ってない。


自信喪失。
自暴自棄。


死にたいと思った。

この後、同性に恋するのが怖くなった。




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