森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.12.09
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森田理論の神髄を一言でいうと「あるがまま」だという人が多い。
確かにそのとおりであると思う。
あるがままというのは、不安や恐怖、違和感、不快感、その他神経症の症状は、そのままあるがままに受け入れて、なすべきことをなしていくという態度のことである。

このキーワードが独り歩きすると、説明不足になって、誤解を生みやすいという弊害もある。
「あるがまま」については次のような間違った解釈が行われる。

1、 あきらめに近い心境 を意味する言葉として受け止められている。

2、あるがままでいいのだ、無理に自分の感情を抑え込んではいけないのだといった、 気分本位を肯定する言葉 として受け止めている人もいる。


気分本位というのは、目の前のやるべきことや一旦は取り組んでみようと思ったことに対して、ふと沸き上がった不安や面倒なことはしたくないという怠惰な感情に振り回されて回避する態度のことである。この感情をもとに行動する人は、他の動物と何ら変わりはない。
好きな時に好きなものを食べて、好きなところに行き、好きなように寝てしまうという根無し草のような生活になる。
危険回避の行動が中心となるので、生活がより良い方向に進んでいかなくなる。
暇を持て余すことが多くなり、人生にむなしさを感じるようになる。
その最たる人が、平気でドタキャンを繰り返す人である。
本人ももやもやしているだろうが、周囲に悪影響を振りまいている。
しかし本人はその認識が希薄で、その後何回も繰り返している。
気分本位の人は、それがその人の気質となっているので、本人一人の力では改善できないと思う。そういう人は親、配偶者、友人、集談会の仲間を大事にすることだ。
私は以前訪問営業をしていたが、また断られるのではないかという予期不安があるので、どうしても気分本位に流されてしまう。つまり仕事をさぼってしまうのだ。
それに歯止めをかけるのに有効なのが、同僚との同伴営業だった。
つまり第三者の目があると、安易に気分本位になれない。強力な抑止力が働くのである。


それをもって、人生ははかないものだと言う人もいる。
何をやっても、最後には死んでしまうのだから、挑戦しても意味がない。無駄だ。
そんなことにエネルギーを使うよりも、刺激的、刹那的、快楽追及的な生活をすれば十分ではありませんかという人もいる。
あるいは、どんな悪事を働いても、死んでしまえば、免罪されるのだという人もいる。
人を虫けらのように扱い、自然破壊を繰り返してしまう人もいる。


夢や目標や課題を持って、挑戦し続けていきたいという人もいる。
人間は遊ぶために生まれてきたのだ。みんな仲良く人生を楽しみたいという人もいる。
縁あって、人類の歴史の一コマに参画させてもらった。
偶然とはいえ、こういう機会はめったにある事ではない。
この縁を大事にして、一つでも後世の人のために、役立つことを残したい。
自分が生きてきたあかしを一つでも残してみたいと考える人もいる。

どちらの生き方を選んだ方がいいのか。
自ずと分かることですね。
人生をネガティブで悲観的に捉えるよりも、肯定的で楽観的に捉えるほうがはるかに重要だと思います。自分の置かれた状況の中で、持てるものを最大限に活用して、生きがいを見出し、世のため人の為に尽くす方がはるかに尊い事です。

もし死後の世界があるとすれば、神様はきっとそういう人を厚遇して持ち上げると思います。
それと真反対の人は、高度に発達した脳を持った人間のような生命体としては処遇できない。
動物以下でしか処遇できないと考えられるのではなかろうか。
私たちはまたどこかの惑星に生命体として生まれてくる可能性は非常に高いと思われます。
そう考えると、太陽系第3惑星地球に生を受けたこの縁を大事にして、精いっぱい生きていきたいと考えています。





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Last updated  2024.06.01 23:29:02
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
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