年率200%の株式投資ブログ

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決算書の見方



決算書の見方



決算書を読むにあたって、まず知っておくべき事は、
「会計は"形式"に過ぎない」
ということです。

残念ながら、現在の会計は、投資家が企業の実態を見る上では あまりにも不完全 なのです。

バランスシート(貸借対照表)の構造などは、あまりにもわかりづらいものです。

そもそも流動・固定などという分類の手法は、投資家としてはまったく役に立ちません。


バランスシートは、以下の4つに分類するのがよいでしょう。

1.運転資本(つまり、売掛金+棚卸資産-買掛金)

2.事業用資産(一般に、有形・無形固定資産)

3.余剰資産(現金+投資等-短期有利子負債)

4.調達資金(長期有利子負債+株主資本)



会計の起源を14世紀のイタリアにさかのぼるのであれば、
会計におけるまず最初の必要性は、 「運転資本」 の考え方でした。

要は、「仕入れて、作って、売って、お金が入ってくる」までのタイムラグを表現するしくみです。
この流れが下手な企業は、その調整のためにキャッシュを必要とします。

一般にキャッシュフロー経営というときには、運転資本の効率化をさします。



次に必要なのは、調達資金と事業用資産の関係を表すしくみでした。
コロンブスが、世界を旅するにあたり、スペインのイザベル女王に資金需要を訴えました。

「膨大な胡椒を持ち帰るプロジェクトに、船と船員のコストをまかなう費用を出してほしい」

調達資金は、リスクに応じて、負債と株主資本で調達され、
それをバランスシートの右と左で表現しているのです。


余剰資産というのは、会社の事業成果を、貯蔵しているだけです。


バランスシート 1つとっても、いくつかの「意味合い」に分類されます。
このような「意味合い」に基づいて、企業実態を表現することが、
投資家にとっては好ましいのです。

実際、費用と資産の切り分けも曖昧です。
両者は、売上を上げる、という共通目的を持つ同じコストです。

その効果を、" 恒常的 "か" 一時的 "か、といった会計上の「形式」に基づいて、
費用にするか、資産に計上するか、を分けているにすぎないのです。


このように考えると、償却とは、極めてざっくりした形式です。


なぜこのように会計が企業の実態からかい離するのでしょうか?

それは、会計ルールが、「 一般性 」と「 継続性 」を追及するからです。
一般的である、ということは、個別企業の実態からのかい離を意味します。
また、会計処理の継続性は、時々刻々と変わり行く企業の実態を表さないのです。


私たちは、現在のところ、もっとも信頼できるのは、経営者のモラルではないかと考えます。
経営者のモラルは、企業の取る会計方針のところどころに表れます。
それは、退職給付引き当ての手法や、減損会計の適用の方法であったりします。


さらに、 キャッシュフロー という概念も大切です。


キャッシュフローとは、お金の流れのことであり、 企業の実態を表します
損益計算書は会計という形式上の利益を表しているに過ぎません。

企業価値評価においては、会計ではなく、キャッシュフローをベースとするのが好ましいのです。

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