しろこ

しろこ

第18回 Richardsons



これから3週間この家でお世話になる。部屋に連れて行ってもらうと。縦に細長い窓があった。「何かヨーロッパって感じだなー」夕方になり、天気がいいので庭で食事をすることになった。

ジムは料理が得意らしく、全ての料理を作っていた。スーはそれを手伝っている様子。スーは苦笑いしながら「家では旦那が料理を全て担当するの」と言うと、ジムは「あなたに料理は任せられません。」という。なるほど、さすがヨーロッパ。「女性だから料理を作るなんてステレオタイプは当てはまらないのかなー」

食事中、ジムは今日の料理について説明をしてくれた。その時気付いたのだが食材に関する英単語(野菜、調味料、魚、肉)を私はほとんど知らなかった。「きゅうり」すら知らなかったのだ。その日から、常に持っていた英和辞典を食事中も携帯するようになった。ジムは私の素朴な質問に1つ1つ丁寧に答えてくれ、英語の発音や便利な表現を教えてくれた。これが飛躍的に私の英会話を上達させた。

「しろこ、俺はウェールズにキャラバンを持っていて、今度みんなで行くんだけど、もちろん君もいくだろう?」「行くだろう?」と聞かれてもこっちは1人残るわけには行かない。それよりも「ウェールズって何か聞いたことあるな。国内だよな。」よく分からなかったがとにかく行きたい。

明日は学校の下見だ。「一人でいけるかなー」




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