ガムザッティの感動おすそわけブログ

ガムザッティの感動おすそわけブログ

PR

Calendar

Favorite Blog

早坂暁の傑作中の傑… モイラ2007さん

11月9日夜公演「King… yuki アイドル 俳優 映画 演劇 ドラマなどさん

遊星からの物体X (… 王道名なしさん

ミュージカル「ケイ… YYCafeさん

   元局アナがス… ころりん0924さん
ライターかあさんと… プチプチゆっきーさん
ぺ天使のつぶやき kamadoyamadocaさん
もっとハッピー happy-gaiさん
こちら25643 ヒロランさん
観劇日記~夢のあと… みおと5747さん

Free Space

設定されていません。

Comments

gamzatti @ Re[1]:「ムー」「ムー一族」(05/28) ひよこさんへ 訂正ありがとうございました…
ひよこ@ Re:「ムー」「ムー一族」(05/28) ジュリーのポスターに向かってジュリーっ…

Profile

gamzatti

gamzatti

2007.04.08
XML
カテゴリ: 洋画

連合軍が収容所を解放した時、すぐに出ようとはしなかったという。
「彼等はおずおずとあたりを見廻し、問いたげにお互いの目を見合わせるのであった。
それから…(中略)…最初のおどおどした一歩を踏み出すのであった」
(フランクル「夜と霧」より)
もはや、逃げ出したいという欲求さえ奪われていた、という言い方が正しいのかもしれない。


私は「夜と霧」よりはやく、このシーンを「遥かなる帰郷」で目撃しました。
この映画の主人公の実在モデルであるイタリア人プリーモ・レーヴィは、
フランクルと同じく、収容所から生還した一人です。


私が一番好きなシーンは、
一人のソ連兵が、フレッド・アステアのまねをして、音楽に合せ踊るところ。
窓越しにそれをじっとみつめる解放された人々。
収容所を出たからといって、すぐに精神が回復するわけではなく、
彼らは帰郷の道すがら、ずっと無表情です。
ところが、このソ連兵の気楽なダンスと音楽によって、ある変化が訪れます。
男達は、無言で女達をダンスに誘うのです。
暗がりでの強姦ではなく、ダンス。
心と心が触れ合う日常が戻る一瞬。人々の瞳に光が、口元に笑みが蘇えっていく…。
音楽が、ダンスが、私たちの心の幸せの素だと実感できる場面です。

これはプリーモ・レーヴィの自伝的小説「 休戦
解放から40年余りたっての映画化を彼は許可しましたが、映画の完成を見ることなく自殺しました。
その事実は重い。
けれど映画はプリーモがまだ希望を信じていた頃を映し出していて、
どこか清々しく、桃源郷の霞の中を歩くような感覚を覚えました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.04.08 08:41:57
コメントを書く
[洋画] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: