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gamzatti @ Re[1]:「ムー」「ムー一族」(05/28) ひよこさんへ 訂正ありがとうございました…
ひよこ@ Re:「ムー」「ムー一族」(05/28) ジュリーのポスターに向かってジュリーっ…

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gamzatti

gamzatti

2007.06.20
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カテゴリ: 日本映画
菊池寛の原作を、主演市川雷蔵、監督森一生で映画化したもの(1960)。
徳川家康の孫であり、かなりの切れ者である松平忠直は、
「将軍になってもおかしくない」血筋と器量をもった主君だった。
が、実力で勝ったと思っていた試合が、実は家臣がわざと負けていたと知るや、
忠直は誰のことも信じられなくなる。
まるで、叱られることで愛を確かめようと、わざと悪さをする子どものように、
忠直は乱行を繰り返す。

そんな息子に対し、出家した母(水谷八重子・初代)が諭す場面が見事。
「人の上に立つ者には、自分にしかわからぬ苦しみがあるだろう。

万民の平穏な生活を守るために生きよ」

幕府から乱心者の烙印を押され、蟄居を命じられた忠直を、
家臣がなぐさめる。
藩や民を守るには、蟄居もいいもんだ、あなたはもう藩に責任を持たなくてもいい、
自分ひとりのことを考えて、生きていいんだよ、と。
そこで、ハタと気づいた。
これって、戦後まだそれほどたっていない頃つくられている。
つまり、人間宣言した天皇、
本土決戦による焦土作戦を断念した天皇へのエールなのではないだろうか?

ベタな時代劇でありながら、
そこに「個人」だの「愛」だのといった単語がセリフにちりばめられているのは、


よく父が言っていた。
「忠臣蔵の浅野匠之頭ほど藩主として愚かな者はいない。
自分が頭を下げればそれで赤穂が救われたものを。
浅はかな考えの上司を持つと、部下は苦労する」
匠之頭は歴史に名を残したが、赤穂藩は取り潰された。

「万民の平穏な生活」を守ったのは、どちらだったのか?

忠直卿行状記 」はDVD化されていますが、オンラインショップでは在庫薄みたいです。
菊池寛の原作は
恩讐の彼方に・忠直卿行状記 他八篇
に収録されています。





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Last updated  2007.06.20 08:41:24
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