出羽の国、エミシの国 ブログ

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2023年01月03日
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テーマ: 本日のTV番組(41)
カテゴリ: 面白かった TV
 正月に虎尾の会のメンバーの 伊牟田尚平 (1832年生)と 益満休之助 (1841年生)が取り上げられた時代劇があった。この2人がドラマなどで取り上げられるのはめずらしい。ドラマは戊辰戦争を引き起こすために岩倉具視や西郷隆盛が主導したとされる「薩摩御用盗」事件をモチーフにしている。原作は永井義男の小説「幕末一撃必殺隊」、松本次郎により「いちげき」として漫画化もされていた。

コミック → 初版: 2016/11

 「薩摩御用盗」は幕末に西郷隆盛により作られたテロ組織で放火、略奪、強盗を起こし江戸市中を震撼させた。市中の人々を守るため、御用盗に対抗すべく幕府(勝海舟/尾美としのり)の命令で秘密裏に「一撃必殺隊」が組織されることになった。その隊に加わった7人とその他の若者の物語。
 ドラマでは敵方の御用盗グループで、折り合いがよくないがリーダーの相楽総三(じろう)の仲間として、この事件を指示した 伊牟田尚平 (杉本哲太)と 益満休之助 (奥野瑛太)が登場する。悪役ではあるが虎尾の会の2人がユーモアも交え生き生きと描かれていてとても新鮮でエンターテインメントとして楽しく見た。
 個人的には番組末の橋の上の戦闘のシーンで満益が伊牟田に向かって発砲する場面があり、それは虎尾の会のメンバー同士が反目する設定にあなるため不自然に感じられ、この部分のみ少し違和感を覚えたが、全体としては伊牟田尚平が重要な中心的役割を担いドラマを盛り立て憎めないユニークな存在感として描かれてとてもおもしろかった。(虎尾(こび)の会は世のため人のため虎(幕府)の尾を踏むことを恐れないという命知らずのグループの意味)

 最近は、以前と比べて時代劇が少なくなった。時々、「大岡越前」などの再放送を見たりするが、昔は飽きて面白くなかったと思っていた時代劇が、今見返すとまた別の観点から発見するものがあり再放送がとても楽しくみれる。昭和当時の戦争体験者の経験などが入ったような内容がくみ取れたり、昭和当時の価値観や時代背景なども読み取れて奥深く感じたりするのが不思議だ。時代考証など時代劇の要素を残しながらも、その時代、その時代の価値観をとりいれて作られた時代劇も面白い。

◎ 歴史の中の2人の活躍はこちらで ⇩
虎尾の会、伊牟田尚平と益満休之助 「出羽庄内 幕末のジレンマ.12 (清河八郎 編)」

👉 出羽庄内 幕末のジレンマ(1)(清河八郎 編) Kindle版
👉 出羽庄内 幕末のジレンマ(2)(清川口戦争/戊辰戦争編) Kindle





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最終更新日  2023年04月09日 13時15分50秒
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