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ayakawa777さん直訳すると
「私は愛」というタイトルの、2009年制作のイタリア映画を
2010年11月のドイツから日本への一時帰国の際に利用した
エティハド航空の機内で観ました。
そのときはドイツでもまだなんの前評判も聞いていなかったので、
まっさらな状態で鑑賞。
オリジナルのイタリア語で、英語版字幕でしたので、お話の細かい部分ちょっと食い違いはあるかも。
字幕を追っていると、どうしても映像の細かい部分を見逃してしまうことが多いので、悔しいです。
早くイタリア語だけでわかるようになりたいものです。
イギリス女優ティルダ・スウィントン演じる、
イタリアはミラノの、お金持ちの一家に嫁いだロシア移民のエンマという女性が主人公。
繊維工場の創設者である、1代目エドアルド・シニアの誕生日を祝う豪華なディナーパーティの席で、息子の友人であるレストランシェフのアントニオと知り合った、2代目タンクレディの妻エンマ。
自分でもロシア風スープなどを得意料理とするエンマは、
アントニオのレストランにお手伝いに行くようになるぐらいに、意気投合します。
後日、ロンドンでアートを学ぶ娘と落ち合うため、ニースに出かけるエンマは、
その途上のサンレモの街で、アントニオと偶然再会。
地中海を見下ろす山の上の小屋にいっしょに出かけた二人は、
そこでお互いの恋心を確認・・・
と、お話的にはメロドラマ風ですが、ミラノのお庭には当たり前のようにプールのある豪邸でのパーティシーン(招待されてやってきた女性のお客様たちが、いずれプラダとかグッチとかなのでしょうが、自分のハンドバッグをまったく無頓着にそのへんの家具の上にぽんぽんと置いて、それをメイドさんがさりげなくかたづけたりとかするのを見て、くぅ~っとなりました)や、サンレモの山小屋の、木々の濃い緑の匂いまでただよってきそうな映像、
どこかふんわりと浮世離れしたティルダ・スウィントンの演技のおかげか、
ちょっと素敵なビデオクリップのようにも楽しめます。
ところで、主人公の名前エンマというのは実は本名ではないというのが、作品中盤でわかります。
本当はもっとロシア風の名前がついていたのですが、イタリア人のご主人と結婚したときに、もっとイタリア人にも呼びやすいように、とつけられた名前がエンマなのですね。
こんなところから、いくら愛し合っての結婚ではあっても、
この主人公が本来の自分とは違う、後付の人生を送ることを余儀なくされてきたのだ、
ということが匂わせられます。
だから最後に、一人の女として愛に生きるという選択になるのでしょうか。
それはさておき、主演のティルダ・スウィントンのお金持ちマダムぶりがゴージャス!
ティルダさん、1960年生まれと、わたしよりちょっとおねえさまなのだけど、
贅肉のないスレンダーな体を、なにげないデザイン、でも高級感を感じさせる仕立ての
ノースリーブのワンピースに包んで、夏のミラノの街でショッピングをしたり、オステリアでランチしたり。
こういう生活してみたいですねぇ。
それにしても、このティルダ・スウイントン、どこかでみたことがあったわよね、と検索しましたら、なんと映画デビューは、耽美な映画監督デレク・ジャーマンの「カラバッジオ」。
じゃあ、観てるわ。渋谷の映画館で。彼女がどの役だったのかは、思い出せませんが。
もう一度観てみたいけど、DVD出てないようで残念。
同監督の「ウィトゲンシュタイン」は出てますが、これはわたし観てないんです。
これをきっかけに観てみようかな。
オーストリアの哲学者ルードヴィヒ・ウィトゲンシュタインが、どのように映画になっているのか。
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