ホテルと旅館の批評

< 新しい記事

新着記事一覧(全1421件)

過去の記事 >

2024年08月18日

三朝薬師の湯　万翆楼鳥取　－　基礎がしっかりした会席料理

カテゴリ：旅館

三朝薬師の湯　万翆楼

2024/8月上旬

星：+0.2

　鳥取は市内にも温泉があるほど温泉地の多い県だけど、今回は三朝温泉に行きました。人工のセシュウムは敬遠されるけど、天然のラジウムは歓迎されます。

　現代湯治として有名なこちらの温泉街も三徳川沿いに多くの旅館があります。前に投入堂に行ったときにも泊った旅館「清流荘」は一人旅だったのでリーズナブルな場所を選んだけど、今回は天の声もあり、もう少し高級な宿にしようと、老舗の万翆楼にしました。

　こちらも車で玄関に到着するとバレーパーキング方式でした。旅館の反対側が駐車場なので、たまたま玄関先が空いていたから、誘導してくれたのかもしれません。

　2階のロビーラウンジで抹茶のおもてなしをもらいながら、チェックインになります。

　部屋に空きがあったからと、スタンダート和室から少し広めのアップグレード和室に変更してくれたようです。旅館らしく、踏み込みの間があってからの和室になります。

　畳を数えたら11.5畳ぐらい？　昔ながらの典型的な和室のスタイルだけど、とてもきれいに掃除されているし、メンテナンスしているのがわかります。部屋からは、三朝橋が見えます。

　夏は、三朝温泉は毎日に縁日があって、8時過ぎは花火の打ち上げがあります。旅館の前の三朝橋から見ることができます。花火にあまり興味のない我が家は、暑いからと部屋で音だけ聞いていました(笑）。

　部屋にあるウエルカムデザートは、因幡の白うさぎ。2日連続になりました（笑）。

　部屋のお風呂は使わないけど、アップグレード和室だからか、比較的広めの洗面台とトイレでした。

　大浴場は、二階にあります。部屋から食事会場やお風呂はすべて2階のロビーを通る配置になっています。お風呂はラドン温泉で、通路に飲泉用のコップもあります。ちょっと飲んでみたら、トロっとした舌触りで甘く感じました。

　大浴場は、内風呂と露天風呂です。内風呂の温度が高いので、露天風呂にはいりました。よしずで陽ざしが遮られるので、露天風呂は涼しくて気持ちいいですね。

　仲居さんによると今日は、団体客がはいっていないので、お風呂もすいているということでした。湯治場だから日帰り温泉もやっているので、このクラスの旅館になると団体客の有無でかなり、使い勝手が違ってきそうです。

　食事は、夕食、朝食とも同じ会場の個室でした。エアコンが効きすぎぐらい寒かったので、少し温度を上げました。予約したプランは、基本会席です。2日続けてのどぐろの塩焼きはいらないので、ここでは基本の会席料理にしました。

　今回も地酒の利き酒セットを頼みました。左から八潮杜氏、強力、万翆です。一緒に写っているのは、あごのつみれ鍋です。この鍋がとてもおいしいので、一緒に撮りました。

　前菜は見た目もよく器もいいものを使っています。写真はアップしていないけど、刺身、栃餅の茶碗蒸しと続いて、天ぷらと海鮮石焼きになります。

　のどぐろはないかもと思っていたら、小さいながらも天ぷら（初めて）で出てきました。石焼きは、酒盗につけた車海老と烏賊です。あつあつの石に乗せて焼きます。なんだか、ココスのペレットにハンバーグを乗せている感じですね。

　そして、一番おいしかったのが、鮎の塩焼きです。

　隣のオープンキッチンで焼いたものをすぐに出してくるので、とてもおいしくなっています。ひさしぶりに、ふっくらとしたおいしい鮎の塩焼きでした。

　最後は、鳥取牛のミニステーキとご飯のセットをもらいました。脂がそこまで多くないので、鹿児島牛よりおいしいです。そして、デザートは、スイカ、メロン、水ようかんでした。

　定番の和食会席だったけど、どれもレベルが高くてとてもおいしい料理でした。さすが、老舗と言われるだけの旅館の定番会席料理だと思います。

　左下の焼き魚はハタハタの一夜干しで、右上は豆腐とつみれの鍋です。イカ刺しにサラダ、明太子など、ご飯が進むおかずが多いので、朝からたくさんお米を食べることができます。米粒が一つずつ立ったご飯もおいしいです。写真にはないけど、朝食の味噌汁は、大きなしじみがはいっていました。東郷湖のしじみを使っているそうです。

　少し宿泊費は高めになるけど、料理もお風呂もとても良質な旅館だと思います。ただ、残念なところは、BSが映らないのでシュツットガルト戦が生で見れなかったことぐらいですね（笑）。

　真夏の鳥取砂丘は暑すぎて歩く気にはならず、鳥取砂丘の横にある砂の美術館を見るだけにしました。