Can't You See



ある日恋をした。

彼を愛したのではなく、彼に恋をした。

好きで好きでたまらなかった。

恋をしている自分にも恋をした。

会うたびに胸が高鳴った。

身体を重ねあうたび、私は処女のように緊張した。

彼の腕枕が私を幸せにしてくれた。

彼は爽やかなデートを好んだ。

海辺の公園で太陽の光を浴びながらお昼ねしたり、

食事や、映画を見に行ったり。。。

そして彼が好むデートを私も好んだ。

彼にますます恋をした。

彼も恋をした。

けど彼は自分の感情に慎重だった。

そして二人が感情に押しつぶされそうになったとき

会うのを辞めた。

そして彼の帰国前日、彼が言った。

「君の事をどんどん好きになっていくのが怖いから」

そして二人は強く抱きしめ合いキスをした。

その日を最後に、彼には二度と会っていない。

傷つく前に終わった関係。

思い出は綺麗なままで心の中に残っている。

彼とのデートも、彼とのキスも、彼の笑顔も、

私にとっての宝物。

彼が言った。

「TOTALのCan't You Seeを聞くと君を思い出すんだろうな、将来ずっと。。。」

私はこの曲を聴くと必ず彼を思い出す。

そして胸が熱くなる。

彼も私のことを思い出すに違いない。

いい思い出として。



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