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グラット氏

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2017.02.12
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カテゴリ: 今日の買い物




そんな甘い期待など現実の前には無力だ。萌え萌えオタクと中古カメラ親父では財力に決定的な差がある。最新兵器に財政を惜しまず投入できる軍団と、カツカツの中でやりくりしながら戦う古参兵達、武器商人が選ぶ顧客は前者に決まっている。レモン社以外は閉店や移転という憂き目にあうのだ。

そんな中、移転はしたものの頑張っているのがアキバカメラだ。個人経営というのが理由だろうか。しかも移転先は萌え萌えの「ど真ん中」。雑居ビルの2階に入ったのだが、入り口には怪しい「癒し」だの「フィギア」だのの看板が立っており普通のおじさんは世間の目が怖くて怖くて入ることができない。

それでもカメラ好きはカメラがあるならそんな看板など気にしないのだ。なので、コスプレに手を引かれたオタクの後からカメラバックを担いで平然とビルに突入。もうクレイジージャーニーなのだ。

んでガラスケースで泳いでいたのは、絶滅危惧種ではないが、なかなかの人気魚ボルシー君だ。何々シャッター開きっぱなしなのでジャンク。ジャンク上等、いや3千円ならジャンク大歓迎ってなものよ。皆の者、網を引けー!



ボルシーはボルシチ(それはロシアの料理)じゃなくて、ジャックボルスキー氏が設計したアメリカ製カメラ。んでこのボルシチ、じゃなくてボルスキーさんは初代アルパフレックスを設計した人なのよね。なので歴史を重んじるクラカメファンからも支持されるカメラなのよ。

しかし最大の魅力はまるまった豚猫みたいにコロンとしたスタイル。カメラ女子に見せれば「きゃー!ブサ可愛い」と言われること間違いなしなカメラ。連動距離計付きのモデルB、その豪華版であるジュビリー、そして今日登場するモデルCが有名です。

中でもモデルCは連動距離計に加えて二眼レフ機能もあるという、アルパフレックスの機能をコンパクトカメラに詰め込んでます。なのでビューファインダー、レンジファインダー、レフレックスファインダーというトリプルファインダーなんですよね。

さて、今日は少しだけ真面目に、このカメラを操作する上でのポイントを書きましょう(このブログを見る人なら知ってるだろうけどね)

シャッターは大古のシャッター機構ともいえる「エバーセット型」です。これはチャージとリリースを同じレバーで行うというもの。つまり「シャッターレバーを押し下げる過程でシャッターのチャージもしてしまえ」という合理的といえば合理的なもの。

しかし逆に言うと、シャッターレバーを下げれば何度でもシャッターが切れてしまう操作ミスも誘発します。そこでシャッターはエバーセットからチャージとリリースを分ける方式に進化したのですが、普及価格カメラには安いエバーセットが採用されました。

しかしこの時代、ドイツカメラの多くがチャージとレリースを別にしたシャッターを採用するなか、ボルシーだけが勝手にシャッターを切れるのは問題です。そこで多重露出防止に面白い機構を設けています。



シャッターレバーの上に先端が赤く塗られたバーがあるでしょ、これが多重露出防止用のバーです。この状態ではレバーを下げてもシャッターは切れません。エバーセットを機能させるのはこのバーの位置までレバーが上がらなくてはならないのです。



次に巻き上げノブを見てみましょう。WINDという文字以外にLIFT SLIGHTLY AND という文字が彫ってあります。訳すと「少し持ち上げてから回してね」。言われた通り少し持ち上げてから巻き上げをするとあーら不思議、邪魔していたバーが引っ込んでシャッターレバーが所定の位置まで来ました。そしてシャッターレバーを下げるとチャージがされてシャッターが切れる。



「そうか、そうか。早速やってみよう。あれれ?バーが引っ込まないじゃん」と焦っている貴方、フィルムは入れてますか?フィルム入れてないと駄目ですよ。

この機構はスプロケットギアに連動してます。巻き上げノブを少し持ち上げるとスプロケットギアのロックが外れてフィルム送りが可能になり、スプロケットの回転に連動してバーが引っ込むようになっています。まぁ凝ってますね。

多分、高性能シャッターはドイツ製で、アメリカでは安価なシャッターはエバー式しか手に入らなかった苦肉の策でしょうか?しかしこういったカラクリもクラカメファンには嬉しいもので、現代ではこれがまたボルシーの魅力の一つでもあります。エバーセットはレリースが不安定になるなんて言う方はドイツのレンズシャッターカメラを使いましょう。



まあ堅い話はここまでにして。このカメラを求めたもう一つの理由がケース付だったことです。このケースが色といいデザインといい実に優秀。普段皮ケースなんて邪魔なだけなんですが、このケースだけは欲しい。更に凝っているのがその背面。



ボルシーはレンジファインダー使用時に必要な被写体深度表をボディ裏面に装備していますが、このケースは対応できるようになってるんですよね。可愛いだけじゃない、さすがはボルスキーの手掛けたカメラのケースですわ。

このカメラを提げれば、きっとカメラ女子との会話も進むことでしょう。撮影会ではモデルがリラックスしてくれるでしょう。使って楽しいだけじゃなく「見せカメ」ではライカより攻撃力高いカメラであることは間違いありません。











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最終更新日  2017.02.12 11:29:07
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