2012.04.06
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2月中旬に、今年新設された施設から入所の打診があったのです。

以前から、申し込みはしていたのですが、
よほど重度か事情でもない限り、まず入所はムリと聞いていて、
まさに青天のへきれきでした。
(待機者の数:神奈川県2万3千人、全国42万人:2009年厚労省データ)

ちょうど母が骨折してしまい、毎日がてんやわんやのときで、
正直、「あ~たすかった」と思いました。

でも、そんなことでいいのか、
決めるまで、或いは今でも迷っています。

- 日記に書いた短歌もどき -
この頃は復興支援の記事を読みとばす 老いた母まで見捨てるのか



母は、病院に連れて行くと、ちょっとハイになるらしく、
待合室では、誰彼かまわず声をかけます。

「迷惑だからさー、静かにしようよ」というと、
「ね、野暮天でしょ。も~うるさくて、困っちゃうんですよ」とゆーふうなことを、
顔の表情と仕草だけでやってみせるので、
周囲の爆笑を買ったりします。

ある日、隣に座っていた老夫婦が声をかけてくれて、
「かわいいお母さんねえ」
「ウチもさんざん苦労したけど、やっと三年前に他界しました」

一仕事やり終えたとゆー、晴れやかな笑顔が印象的でした。



先日、TVに谷川俊太郎さんが出ていて、
「死ぬことは、恐くないですか?」とゆー質問に、

「ボクは、母が大好きだったから、母が死ぬことが恐くて恐くて仕方がなかったのね。
だから、母が死んでからは、いっさい恐いものがなくなっちゃった」

「母からは無条件で愛された記憶があって、
だから、今の条件だらけの世界で生きていられると思う」


ワタシも母に無条件で愛されたひとりで、
ワタシの呑気さの源は、きっとこれだろうと思います。



朝日新聞の〈ひと〉欄に、岡野雄一(62)とゆー、
長崎に住む認知症の母を描いた漫画家の人が紹介されていました。

施設にいる認知症の母(89)を週2度は訪ねる。
目の前の中年オヤジを息子と気づかないが、
はげ頭を差し出せば、条件反射でペチペチたたく。5分間。
独自のリハビリ術のつもりが「よっぽど親不孝ばしとんなったとやろか・・・」と、
職員が遠巻きに見つめる。

そんな母との日々をまとめた冊子「ペコロスの母に会いに行く」を
今年1月、故郷の長崎市内で発刊した。
ペコロスの由来は小タマネギそっくりな自分の頭から。


photo-1-bf3bc.jpeg
まんが本「ペコロスの母に会いに行く」



これからは、ワタシもせいぜい母に会いに行こうと思っています。

ちょっと、恋人に会いに行く気分で・・・














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Last updated  2012.04.06 11:57:56
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