漂流録-ScrambleHalloween

漂流録-ScrambleHalloween

2017.07.19
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明るいとはいえない空間に静かな音楽
時折響くグラスの擦れ合う音 「BAR」

お気に入りの店にいるバーテンダーはいつも静かに僕を迎えてくれます。
軽く会釈をし「いつもの」と言えば、すっと C.C.のボトル を手にとり
透き通った氷で満たした グラス に注ぎ、静かに バースプーン を滑らせる。
さらに氷とミネラルウォーターを加え、再び バースプーン

いつもの慣れた手つきを何気なく見ていた僕に彼は「13回です」という。

グラス を僕の前に飾りながら彼は続けて口を開いて

お酒と水を混ぜると熱を持つんです。
ですから氷を入れて13回、水を加えて13回。
おいしくお酒を楽しんでもらうために、欠かせない手順です。

その水割りを楽しんでいると別のお客さんから カクテル をオーダーする声
どんな カクテル を作る時も彼は真剣な表情でカウンターの中を行来する。

僕は カクテル が出来上がるのを待って彼に話しかけた

カクテル

苦笑いを浮かべながら彼は僕の質問に答えてくれた

ここはなによりもお酒を楽しんでもらう場所ですからそのために
明るさやBGM、グラスなんかで作る、店の雰囲気には気を使います。
さらにバーテンダーは誰しも気持ちの良い飲み物を作るように
かなりこだわっています。
カクテル なんかはこだわりなしではつくれません。

マティーニやマルガリータなどの カクテルグラス に入った飲み物を
ショートカクテルといいます。大体60mlぐらいのいっぱいなんですが、
ショートカクテルは三口ぐらいで飲むのが最も美味しいと言いいます。

10分ほどで飲めてしまうたった60mlですが
作り手の思いのこもった60mlなんです。


60mlの情熱










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最終更新日  2017.07.19 18:59:11
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