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2021.01.08
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カテゴリ: 時事


「経済を回そうとするほど経済が止まる」緊急事態宣言の再発令でみえた真実 - 記事詳細|Infoseekニュース
◆緊急事態宣言が出ても誰も自粛しないのでは?新型コロナの新規感染者数や重症者数、入院患者数などが過去最高となり、その増加に歯止めがかからない。そのような状況下で1月7日に緊急事態宣言が発出されたが、自粛をせず、経済を回そうとすればするほど感染が拡大し、結果的に今回の緊急事態宣言となり自粛や我慢を強い…



「経済を回そうとするほど経済が止まる」緊急事態宣言の再発令でみえた真実
日刊SPA! / 2021年1月8日 8時50分

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現在は夜間営業禁止中だが、賑わいを見せていた香港の飲食店。コロナを抑え込むことができれば、香港内で経済が回る(写真提供/藤沢数希氏)

◆緊急事態宣言が出ても誰も自粛しないのでは?

 新型コロナの新規感染者数や重症者数、入院患者数などが過去最高となり、その増加に歯止めがかからない。そのような状況下で1月7日に緊急事態宣言が発出されたが、自粛をせず、経済を回そうとすればするほど感染が拡大し、結果的に今回の緊急事態宣言となり自粛や我慢を強いられ、経済が回らなくなるのはなんとも皮肉なことである。

 経済なんて止まってしまえばいいと考えている人はいないだろう。しかし、不要不急の外出をする人、自粛しない人、コロナは風邪だという人、経済を回そうといった人たちが増えた結果、感染が広がり、また飲食店は時短営業を強いられることになったのだ。医療も崩壊寸前となっている。

「いまさら緊急事態宣言を出したところで、誰も自粛しないのでは?」

 そんな声も多い。確かに4月の緊急事態宣言のときより自粛しない人や店は増えるかもしれない。しかし、今封じ込めないと、感染拡大を抑えることはますます難しくなる。感染拡大を放置したまま経済を回すことなど不可能だからだ。



◆感染拡大を封じ込めた国のほうが経済は好調

「この冬、多くの日本人が一般的な感染対策をしたところ、インフルエンザはほぼ撲滅させることができました。しかし、そんな状況でも新型コロナの感染拡大は止まりません。新型コロナは感染力も致死率もインフルエンザより10~20倍ほど強いことが、データの上からも明らかになったのです。

 高齢者や持病がある人だけを“逆隔離”し、重症化・死亡リスクの低い若者は一般的な感染対策をしながら経済を回せばいいというアイデアがよく話題になりますが、例えば老人ホームで働く若い人がウイルスを持ち込むかもしれません。高齢者など重症化・死亡リスクの高い人だけを完全に隔離することなど、現実的には難しいのです。

 ちなみに、スウェーデンなど一部の国ではロックダウン(都市封鎖)を避け、経済を回し、集団免疫獲得により感染拡大を防げるとの独自路線をとってきました。トランプ政権も含めて、いわゆる『経済派』とか『ノーガード派』といわれるコロナ対策はすべて失敗に終わりました」(藤沢氏)

 感染拡大を放置したままでは医療崩壊が近づき、どっちにしろ経済が止まってしまうのだ。経済を回さないと「コロナ不況になり“経済死”が起きる」との意見もあるが、実は感染拡大を封じ込めた国のほうが経済は好調だという。

「コロナ封じ込めで成功している台湾やニュージーランド、強い封じ込め策を行う中国や韓国など、コロナを抑え込んだ国のほうが経済成長率は高く、経済が回っています。要するに、コロナの蔓延を気にせず経済を回そうという『経済派』『コロナは風邪だ派』の論理は、理論的にも実証的にも、これまでにすべて破綻しているのです。

 僕が住んでいる香港も市中感染が出ると強行に封じ込める政策ですが、市民は海外に行けない分、国内で消費するので人気のレストランなんかは予約でいっぱいです」(藤沢氏)

◆緊急事態宣言を出してもダラダラいきそう

 では、今後の日本はどうなるのか?

「これまで日本のコロナ対策は、コロナを蔓延させ、財政のバラマキをして将来負担を増加させたのに、経済は回っていない。悪手ばかりをやってきました。感染拡大を放置したまま経済を回すのではなく、日本には美味しい食も素晴らしい観光地もたくさんあるのだから、早くコロナを抑え、日本国内で経済を回せばいいんです。

 今回、緊急事態宣言が発出され、いまさら宣言を出したところで誰も自粛しないのではという疑問の声もありますが、そうはいっても日本人は自粛する人が多いのも事実。実際、JR6社の年末年始の利用は68%減だったそうです。自粛しない人もいますが、自ら帰省を自粛していた人がこれだけ多くいたということです。



 また、ワクチンができても様子見をする人は多そうです。ここでもダラダラ時間がかかります。なんとも日本的ですが、そうやって日本は『自由』だけは守られるのでしょう」(藤沢氏)

「自分は大丈夫」「自分が感染しないように気をつければいい」という身勝手な考えの人が増えれば、それだけ感染者も増え、感染が拡大してしまう。誰も経済は止まっていいなんて考えていないのに、経済を回そうとすればするほど、経済は止まってしまう事実に目を向けてもいいのではないだろうか。「急がば回れ」の格言のように、経済を回したいなら、コロナの封じ込めが先だということのようだ。

藤沢数希
作家。ブログ「金融日記」管理人、メルマガ「週刊金融日記」を配信。物理学研究者、外資系証券会社クオンツ・トレーダー職を経て、作家・投資家。香港在住。著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか』『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』『反原発の不都合な真実』『外資系金融の終わり』『損する結婚 儲かる離婚』『ぼくは愛を証明しようと思う。』
ツイッター(@kazu_fujisawa)は18万フォロワーを超える。



【藤沢数希】
理論物理学研究者、外資系金融機関を経て、作家。メルマガ「週刊金融日記」は読者数1万人、ツイッターのフォロワーは18万人を超える。最新刊『損する結婚 儲かる離婚』が発売中






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最終更新日  2021.01.08 13:31:12
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