第3回土曜クルシャン劇場♪ | HAMHAMQUEST

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2010.07.10

第3回　土曜クルシャン劇場♪

(2)

テーマ：自分で作ったお話(22)

カテゴリ：クルックシャンクスの旅

ティダを人間と関わらせてはいけない･･･

単なる人間嫌いではない、深い事情を感じ取ったロンリは、クガニの話を聞かせてもらうことにしました。

クガニ　「あの子、ティダはの、わしの知る限りにおいては・・・最後のキジムナーなんじゃ。」

ロンリ・一・ウルフ　「あ、あの子とクガニ以外に、もうキジムナーはいないっていうのか？」

クガニ　「わしらの棲んでいたガジュマルの木が切り倒された時、ティダの家族や仲間はみんなヤンバルの方へ引っ越すことにしたんじゃ・・・。」

ロンリ　「ヤンバル・・・北の方だな？」

クガニ　「そうじゃ。ヤンバルにはまだ自然が残っとるからの。棲むのに具合のいいガジュマルもあるかも知れん。」

ロンリ　「で、なんでティダとクガニだけがここに？」

クガニ　「わしらは人目につくことを嫌う。じゃから引っ越しは・・・ある台風の晩に決行したんじゃ。みんな体に重石をくくりつけてな、それはそれは過酷な旅じゃった・・・ｸﾞﾋﾞﾘ・・・しかし、小さなキジムナーのこと、みんながみんな無事に新天地にたどり着いたわけではなかったのじゃ・・・。わしも、ここよりもっと南からヤンバルを目指しておったんじゃ。じゃが、途中・・・親とはぐれて傷だらけで倒れているティダを見つけてな・・・。いちばん近くのガジュマルに、とりあえず住みついたというわけじゃ。・・・ヤンバルを目指した者たちがどうなったかは・・・わしにはわからん・・・。」

ロンリ　「・・・・そうだったのか。・・・でも、もしかするとみんなどっかこっかで生きてるかも知れないんだろ！？クガニたちがこうして生きているように！！」

ロンリ　「もう少し、聞かせてくれるかい・・・？」ｸﾞﾋﾞﾘ

クガニ　「ああ、聞いてくれるかの・・・・」ｸﾞﾋﾞﾘ

シルバニアの馬　「はっけよーーーーーーい、のこったーーーーーー！！」

おすもう posted by (C)勇者ラーメン

ティダ　「ふんぬぅ～～～～～～～；」

クルックシャンクス　「ティダ！！毛！！毛ぇ！！痛いっチュ痛いっちゅ～～～～；」

ティダは初めてできた友達と、生まれて初めてすもうをとって遊んでいました。

その昔、沖縄にも自然がいっぱい残っていた頃、キジムナーは気が向くと人間とすもうをとって遊んだりもしたといいます。

ティダの仲間は、本当にもういなくなってしまったのでしょうか？

もう二度と、キジムナーと人間が仲良く遊ぶことはないのでしょうか？

　　　　　　　　　　　　　　　　<つづく>