僕らと一緒に花を咲かそう

僕らと一緒に花を咲かそう

 黒猫 ~希望の光~



何を求めて歩いているのかが分からない

真っ黒な長袖のワンピース

寂しそうな緑色の綺麗な瞳

セミロングのぼさぼさの髪の毛

まるで黒猫みたいな少女

少女はとたんに歩くのをやめた


黒猫 ~希望の光~


可愛い服があるブティック店。
ピンクや黄色等のさまざまな明るい色が、とても綺麗だ。

ピンクのキャミワンピ。花柄のきいろの絵が3つ大きく描いてある。

少女は
「何だろう?」
と思いつつ、しばし見とれていた。

綺麗・・・
これで何するか分からないけど、
なんとなく・・・ほしいなあ。






「ほしいの?」






少女は顔を上げる。

居たのはかっこよく、背の高い男だった。

「・・・おーい?」

少女は我に帰った。

「え?あっ・・・な・・・なんでしょう?」
「はは、ちょっとしたナンパ☆」
「な・・・???」
「うん、ナンパ☆君、超か~い~からさ~w」

なんぱって何だろう??

世間を知らない少女は首をかしげていた。

「え、ナンパってこと知らないの?」

男はかなり驚いた。
今までにこんな娘いただろうか。
「ナンパ」もしらないなんて・・・

「・・・まあいいや。君、名前何?まさか外国人ジャン?
 あ、でも日本語うまかったよね?もしかしてハーフ?」
「名前・・・私の?」
「そうそう、自分の名前ぐらい知ってるよね?」
「・・・お母様に呼ばれたときのが名前?」
「うーん・・・まあ、そんな感じ。」
「それなら・・・」















少女はゆっくり答えた。
どこか、寂しげに・・・。














「キャット。」















「・・・猫??」
「?猫??」
「(猫も知らないのか)」
「とにかく、キャットって呼ばれてました。」
「へ~・・・じゃあ、キャット。なんでそんな裸足で歩いたりしてんの?」
「・・・今、歩いている理由は?ってこと?」
「まあ、そういうことだね。(ちょっと疲れるな)」
「今、歩いている理由・・・

 お母様が「捨てた。」って言った・・・・・・っ。」

キャットの瞳が一瞬にごったのを確認すると
男は言った。

「俺さ、超金持ちボンボンなんだよね~。」



男は笑って言った。



「俺、朝倉 漣(あさくら れん)。
 行くとこないなら俺ンちくる?」


光が
黒猫に伸びる
暖かな
まばゆい光

黒猫は
助けられた
いや
救われた

明るく
陽気な
男に―――・・・






バック トップ ネクスト




© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: