☆はる☆の楽天日記☆

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2012.04.09
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ゴクリ

つばを飲み込む音が聞こえてしまいそうなほどの静寂。


ただなにも音が聞こえない静寂ではない。

そこでは、人のつくったものの一切が消え去って
その自然の中にあるものすべてが音を立てている

ゆたかないのちの静寂。



わたしのこころは穏やかになり、なんの物音もせず、
なんの心配もこころを悩ませる雑音も消え去ってゆく。



森とは、宇宙そのものなのだ。


すべてのものの音は消え去り、
壮大なたったひとつのものとなる。


森の白い雑音は
その大気の中で溶け合って
それぞれの語らいは
ひとつのおおいなる静寂としてただ在る。


森とは、宇宙なのだ。

わたしはその森の中にあり、
宇宙のひとつの星として存在していた。



宇宙の息吹を感じながら、
わたしはエネルギーの中心部分へと足を進めてゆく。



足元のちいさな石に生える苔、
太い枝に網を張り住まう蜘蛛、
飛び交うちいさな羽虫

あらゆるいのちたちの場に、
突如侵入するおおきな生物としてのわたし。


生き物たちと交流ができるように、
彼らの調和を乱さないように
そっと息を吸い、そして息を吐く。

「お邪魔します。あなたたちのスペースへ」

そんな気持ちで歩いていると

「お前はまた、思い違いをしている」

厳しい声が響いてくる。


「思い違い? 間違っている? どうして?」

「お前もまた、この森で生きるもの」

「わたしも? わたしが?」

その「声」の意味することを感じとるために、
立ち止まって、わたしは地面を見る。

大地を眺めているわたしの目は、その焦点をぼやかしはじめる。

やがて視点は裏返って目は内側を見はじめた。
宙を見る、内側を見る。空を見る、内側を見る。


「わたしもまた、この森で生きるもの」

一言一言を噛みしめるように、こころの中で反芻してゆく。

「わたしもまた、この森で生きるもの」


はじめてきたんだよ、この山には。
でも、そんなことは関係ないんだよね。
ねぇ。わたしはなにが間違っていたの?

ううん、これは、あなたへの問いかけじゃなくて、
わたし自身への問いかけです。

教えてくれなくて、いいよ。

「わたしもまた、この森で生きるもの」



「ああっ」

気づきはいつも、一瞬にして訪れる。

それは、忘れていたものを想い出すこと。
「気づき」とは、ただそれだけの儀式だからだ。


すべてはひとつ。

わたしはあなたで、わたしはこのちいさな苔でもある。
この森は、わたしだ。

この地球のありとあらゆる場所、どの瞬間にもわたしは、在る。
なぜなら、わたしが地球だからだ。ね

どうして、いつも忘れてしまうんだろう。
ほんとうの意味では、まだ「ひとつ」ということを
感じきっていないからなのかなあ?


「お前が、自分を信頼していないからだ。
 劣っているわけでも、鈍いわけでもない。

 お前自身を愛していないから、分離が起きている。
 ただそれだけのことなのだ

 遠くに存在し、決して手に入らないもののように、
 あこがれのように口にする愛。

 おまえこそが、その「愛」そのものであることを
 忘れなければいい」


愛は不調和を生み出さない。
なぜなら、愛とは調和そのものだからだ。

わたしが森の中に存在すること、それを不調和だと感じるならば、
わたしは中心から外れて存在しているということにほかならない。
ただただ在る時、そこには不調和だと感じる意識は存在しない。

森は宇宙そのものだ。
そしてわたしは、宇宙の中に存在するひとつのしずく。

あのおおいなる海は、
一滴のしずくがこぼれ落ちたからといって、
乱されたりはしない。

しずくによって生まれる波紋は、
ただただ広がり海を彩る波となる。

わたしはわたしを信頼することを学ぶとともに、
森を信頼することを学ばなければならない。


「たくさんあるね、学ぶべきことは・・・」

「学びだと思うからだ。ただ、楽しむことだ。 
 それにはこころをひらけばよい」



優しくて厳しい、いつもわたしを見守り導く「声」 

わたしたちは、どうして
この「声」を聞くことをやめてしまったんだろう。

いまも、この物語をあなたが読んでいるこの瞬間も「声」は、
あなたのこころにささやきかけている。

あなたが、目をつぶり、こころを落ち着けて、
内側からわいてくる「声」に耳を傾ける
その瞬間を待ちながら・・・


ひとつおおきく深呼吸をして、わたしは足を踏み出してゆく。

わたしは、森。この森は、わたし。
わたしの森。森のわたし。
わたしの地球。地球のわたし。


その概念は傲慢ではなく、もっとも謙虚なことだ。
所有でもなく、所属でもない。
わたしであることは、すべてであること。
わたしが体感したことは、あなたが体感したことだ。

何度も、何度も、このこころに、そのこころに刻み込まれるように
この魂の、その魂の種火が、おおきな炎となるまで、
繰り返し語りつづけてゆこう。



元々ひとつだったものが、ある日長い旅に出て、
やっと帰ってきたかのように。
わたしは、わたしである森に参加する。



2006年01月03日日記より





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Last updated  2012.04.10 01:39:02
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うんっ  
内藤順司 さん
・・・やはりいい。 (2012.04.10 01:41:32)

Re:森。(04/09)  
moo@sim994 さん
なんかこれさ、大きな意識が小さな意識を飲み込もうとしているような怖さを感じたんだけど…。 (2012.04.11 12:11:33)

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