森の声さんのコメントの「常不軽菩薩 」から、
「山川草木悉皆成仏」ということを思いめぐらしました。
そうです。一木一草全て仏様なんです。
人間だけでなく、一木一草地球に存在するあらゆる物が
仏になると説かれています。
生き物だけではありません。
峰の色 谷の響き 鳥の声 風の音 一木一草に
いたるまで 仏の命を宿し かがやいている
と、道元禅師もおっしゃっています。
まさに、「千の風になって」です。
アメリカの物理学者、ディビッド・ボームは、
光を当てると、三次元立体映像が浮かび上がるフィルムの
ホログラムからヒントを得、
これは、不思議なことに、何等分しても、すべての断片に
全体の情報が記憶されているのですが、
宇宙は、ホログラムのような特性をもつ
「包み込まれた秩序」から成っており、
ここから「はじきだされた秩序」が、
我々の通常の世界(物質界)である、とする
ホログラフィー宇宙論を提唱しました。
目に見える物質的な宇宙(明在系)のすべてのものが、
目に見えない宇宙(暗在系)にたたきこまれていて
しかも、あたかも何も存在しないように見えるのです。
そんなSFと思われるでしょうが、
「何もない空間」とずうっと思われてきた「真空」が、
実は、莫大なエネルギーを秘めていて、
そこからは常に粒子と反粒子が飛び出し、
その粒子と反粒子がくっつくと光が出て、
また真空の中に溶け込んでいっていることが
物理学ではわかってきています。
また、物質の存在そのものが、
素粒子レベルで見ると、
一定の物質が存在するのではなく
実際は、常に暗在系から素粒子が出てきて明在系に行き、
それがまた暗在系に戻っているのが、
あたかも物質が存在しているように見えるだけなのです。
これは、例えば、噴水の水がまるで常に一定の形をとっているので
実体があるように見えるのと同じなのです。
まさに、色即是空の「色」と「空」の関係です。
そして、「空」の特徴としては、物理学では、
・観測不可能
・非局所的(ここ、あそこ、と空間を特定できない。全宇宙に存在)
・こうすれば、こうなる、という因果律が成立しない。
・時間・空間が定義できない。
ことが挙げられています。
この世の「色」の世界には、ぴったり「空」の世界が
重ね合わせてあり、どちらかというと、「空」の世界が本質であるようです。
そして、「空」の世界は、波動関数の重ね合わせの状態だと表現されています。
つまり、ありとあらゆる可能性の状態を同時に保持しているのです。
すべてが、仏である、すべてが光り輝いている、というのも
ある意味、科学的なんですね。
もちろん、生きることが、
科学的でないといけないなんて思っていませんが。
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