先日の結城登美雄さんの講演が、まだ、アタマを駆けめぐっています。
今の寅さんの、アタマの思考状況です。
地産地消とか、食育とか、手作りとか、
そんな大切な生き方の対局にあるもの、
それが、工業化社会であり、消費社会でしょう。
み~んな、消費者になってしまって、
使うことしか考えなくなってしまった。
欲しいものは、金を出しさえすれば手に入る。
欲しいものは、今、ゲット。
育てる発想は無い。
農業社会から、工業社会への移行期間において、
学校は、意味をもっていました。
反復式のドリル訓練など、じっと耐える学習が
身につけさせる要素として、社会的な合意がありました。
また、高学歴になれば、親を超え、
小さな地域を越え、未来が開けると、信じることができました。
また、情報量が少なかったですから、
学校からの情報が、相対的に大きな位置を占めていました。
サラリーマンは、就職と言うより、就社ですから、
上司の言うとおり、何でも雑用ができる必要があります。
それで、特技よりも、満遍なく、一定の知識を覚えていること。
忠実なオールラウンダーとして、出身校が大切でした。
どんどん変わる、標準化作業をさせるには、
思い入れの高い職人技は、邪魔です。
一般化された基礎知識だけの方が、
そして、とにかく、忠実であることが、最も大事だったのです。
しかし、これは、人類の歴史の中で、特異な瞬間でしかありません。
現代は、既に、とっくに、大量生産・大量消費を離れています。
ポスト工業化社会です。
「工業社会型学力」だけを、依然、提供している学校。
これの魅力が無いのは、当然で、
子どもに対して、権威が落ちたのも、かえって、健全な意識だと思います。
昨日、ある素晴らしい保育園から、保護者向けの講演を依頼されました。
保護者の教育に対する、固いアタマをほぐして欲しいということです。
願ったり、と意気込んでいます。
現代の子の学力が低下しているいいます。
また、学習意欲が無いと嘆かれています。
それは、実は、そっくり、大人に対して投げかける言葉です。
その時代、その時代の、社会が必要とする学力が
子どもに影響を与えるのです。
親の会話、教師の常識、マスコミの話題
すべてが、子どもを形作ります。
それを棚に上げて、教育メソッドだけに、責任を負わせるのは
本末転倒です。
だいたい、学力とは何かも、時代によって変化しています。
今、必要な学力は、
日本国民であることを意識づけることよりも、
地球市民であること。
そして、いろんな文化が多元的に存在していること。
それを、それぞれを否定しないで、しかも、
人類が問題解決できるか、そのコミュニケーション力。
その中で、日本人という立場を認識すること。
多文化共生ですね。
文化です。カルチャーです。耕すんです。
シビライゼーションではない。
学校は、本当の文化とは、何か、
伝えるべき文化とは何か、という議論を経ないで、
安易に、総合学習で、地域の芸能や作業を
取り入れている。
これまた、今度、小学校の総合のお手伝いをしますが、
どんな刺激剤になるべきか、じっくり、じっくり考えようと思います。
徒然なるままに、でした。
昨日、訪問した保育園の3時のおやつ、
素晴らしかった!
何の果物かなあ?って思ったら、
ダイコン。生のダイコンをスティックにしたもの。
それと煮干し。それも、立派なもの。
安全な煮干しを遠くから取り寄せているとのこと。
そして、かぼちゃなどの野菜をつぶして、お焼きにしたもの。
いつも、手作りだそうです。
あそこの子どもの動きを見ているだけで、
めちゃくちゃ勉強になります。
人の学習って、何だったんだろうって。
あと、緩和ケア・コーディネーターへの講師も依頼いただきました。
こんな科学寅さんも、お役に立つんですね。
頑張りますんで、よろしくお願いします。
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