第三章




カリフォルニアに着いた私は直ぐに
ホームシックにかかった。
日本に帰りた~い、
ではなくハワイに戻りた~い。

周りはみんな外人。
日本語なんてどこからも聞こえてこない。
当たり前だけど。

だんなと言えば…完璧ルンルン状態。
友達やお父さんが近くに住んでいたから
入れ替り立ち代り家に誰か遊びに来た。
久々の再会のせいか永遠に喋り続ける。
(アメリカ人の男ってものすごいおしゃべり好きです)

私は全然楽しくなかった。

みんなものすごい早口で会話についていけない。
何を話しているのか理解してもその話の途中に入り、
一緒に笑い、意見を述べる事は出来なかった。

大体英語力の問題だけじゃなくて話題にも
ついていけない。
仕事の話とか家族の思い出話だけで
何時間も会話が続く。

始めは気を使って笑顔でいた私もとうとう嫌気がさした。
私の頼みの綱、
いいえ唯一の友はだんな一人だと言うのに。
これじゃーまるで透明人間扱いじゃないの。

私に会話の内容をゆっくり説明してくれる事もなし、
私のわかんない話で何時間も盛り上がる。
貝のように黙る妻。
釣った魚にゃー餌はやらねーってことわざがあったけど、
きっとそれに違いない。(-_-メ) 

学校が始まる迄3ヶ月もあって、
暇で暇で仕方ない生活をしていたからかもしれないけど、
もう学校も英語もどーでも良いと思えた。
ハワイで泣く泣く別れたお友達もとても恋しかった。

ある日私はスーツケースを持ち出して、

もう帰る! (-_-)y-~

どこにぃ!! (゜O゜;

ハワイ (*‘_‘*)

ちょっとぉ~何が不満なの?  (゚-゚)ヾ(^^;

やっと、これはマジだと感じただんなは
これからは私を仲間はずれにするのは
やめるという約束をした。

そんな約束守りゃ~しなかったんだけど、
結局私の英語力が足りないからなのね。
と反省しながらカレッジの入学の日が来た。

少しアメリカの大学のシステムを説明すると、

私の目標はカリフォルニアの4年大学を終了する事でした。

UCLAと、言えば有名ですが学費がとても高い。
半年で何千ドルという学費がかかる。
(その時の私にはとても払えない額でした)

市民権か永住権を持ち、
カリフォルニアに一年以上滞在した人は
その4年のうちの最初の2年を
地元のカレッジで激安価格で単位を稼ぐことが出来る。

3年目からUCLAに自動的に転校できる。
(スムーズにいけば)

その金額はなんと、一単位につき12ドルという安さ。
これが留学生だと120ドルと倍になる。

半年で12単位はとるのでかなりの金額になる。
ちなみにハワイのカレッジは一単位40ドル程。

12単位で500ドル近くなるので結構高い。
留学生はもちろんその10倍近くかかる。

永住権を持っていると安く大学の単位が稼げる。
そんな待遇がアメリカにはある。
留学生と10倍も値段の差をつけるのだ。

よって、どーせ高いお金を払うなら
留学生は最初からユニバーシティに行くほうが良い。

留学生がカレッジに行くメリットは
心持ち学費が安い事と、
TOFLEの点数が500点以下でも
入れるカレッジがあること。
後、2年も行けば十分ですという人。

私のカレッジは500点以上必要だったので
日本人留学生など見なかった。
みんなアメリカ人。当たり前か…

英語を学ぶには良い環境でしたが
少し日本人が恋しい私でした。

UC関係の大学に単位をトランスファー出来る
カレッジに入る手続きの中に
数学と英語のテストがあった。

もしかして落ちることもあるのか???
と友達に聞いたら
あんまり英語が出来ないと
そういうこともあるらしいと言われた。

ひぇ~~~~~~~~~( ̄□ ̄;) OH MY GOD!

英語はESL用のテストと
普通のアメリカ人のクラス用のテストがあるので
もちろんESLを希望した。

*ESLとは
イングリッシュ・オブ・セカンドランゲージ
の略で英語を母国語としない人が受ける英語のクラス。
目的は大学のクラスに対応出来る英語力を養う事。
英会話のクラスではない。

一般のクラスのほとんどはESL10(最終クラス)
を終了しなければ入れない。
英語も解らん者は一般のクラスに来ても
無駄だと言う訳です。


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