After the evening glow ~夕焼けの後に~

After the evening glow ~夕焼けの後に~

七話 おじさんの正体



おっさん「まぁそういうことだな」

-----五分ほど前・・・-----

おっさん「わしが偵察に行っていたときだった・・・。
     君達が雪の上に倒れていて体も冷たくなっていたんだ・・・
     だから急いでこの町に連れて帰って来たんだ」

蜩「なるほど・・・・そのおかげで俺たちは命拾いしたというワケか・・・」

おっさん「礼には及ばないよ。・・・そういえばあの時町に帰る途中先に目覚めた
     鐘箆という子が君の事を凄く心配していたよ・・・・
     {おっさん・・・こいつ助かるのかなぁ・・・・・・}と
     なんども言っていたよ」

蜩「・・・・鐘箆・・・・」

-----現在-----

蜩「鐘箆がそんなに俺のコト心配してくれてたとは・・・・・
  やっぱあいつはいいやつだなぁ・・・・」

鐘箆「くらえヒグラシ!!」

ベチャ・・・・!!

蜩「・・・・・・」

鐘箆「HAHAHAHAHA!雪だるまみたいだぜヒグラシィ!!」

蜩「てんめぇ・・・・許さん!!」

鐘箆「やーい。ここまできてみろ!!」

ダダダダダダ・・・!!
-----宿にて・・・-----

おっさん「・・・・やっといなくなったようだ・・・」

おっさん「ククク・・・・あいつらに出すコーヒーにこれを・・・・」

サラサラサラ・・・・

-----宿の外-----

蜩「ハハハ!鐘箆・・・お前の方が雪だるま似合ってるぞ・・・?」

鐘箆「・・・・ ハクション!」

蜩「やべ!?風邪ひかせちまったかな・・・」

べチャ!

鐘箆「HAHAHAHA!!騙まし討ちも立派な戦法だ!!」

蜩「・・・っのヤロー!!」

おっさん「おーい君達!寒いだろうコーヒーでも飲んであったまろうか」

蜩「おぉ・・・いいね!コーヒー俺好きだし」

鐘箆「オレには砂糖とミルクたくさんくれェッ!!」

おっさん「はは・・・、わかったよ」

おっさん「(ククク・・・・かかったな)」

ズズズ・・・

蜩「やっぱコーヒーはあったまるなー・・・」

鐘箆「プハー!うめー!!」

蜩「お前のはただ甘いだけだろうが!もっとコーヒー本来の味を楽しめ!!」

鐘箆「オレにはこれが本来の味だぜ!!」

蜩「・・・・(やっぱこいつにはなに言っても無駄だな・・・)」

蜩「・・・!!あれ・・・なんか急に眠くなってきた・・・」

鐘箆「は?なに言ってんだお前?全然大丈夫だけど・・・」

ドサッ!

蜩「ZZZ・・・・」

鐘箆「あーあ寝ちまった・・・」

おっさん「ち・・・お前の方は砂糖とミルクのせいできかなかったか・・」

鐘箆「・・・!!なにいいだすんだ?おっさん・・・」

おっさん「まぁいい・・・。必要なのはこの蜩とかいうガキだけだからな・・・」

鐘箆「ちょっとまてよ・・・・。いったいどういうことだ!?」

おっさん「お前には関係ない!!」

ボカッ!!

鐘箆「う・・・・(殴られた・・・!?)」

鐘箆「くらくらしてきた・・・・」

おっさん「まだ意識があるか・・・。まぁじきに倒れるだろう・・・
     とりあえずこのガキを運ぶか・・・」

鐘箆「くそぉ・・・・!!」

コロン・・・

鐘箆「・・・!!(これはパワーストーン・・・)」

鐘箆「ちょっと待てよおっさん・・・」

おっさん「お前なんぞどうでもいい・・・。待つ必要はない!」

鐘箆「待てっつってんだろぉがぁぁぁ!!」

パァァァァァァァ・・・・・

突如光りだしたパワーストーン・・・・
鐘箆の戦う鼓動に反応したのだろうか・・・?

七話・・・完          八話へ・・・







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